7.孤児たちと豊穣祭
本日、オーバーラップ情報局様にてアンネリースのキャラデザが出ています。とてもかわいいので観ていただけると嬉しいです。
ハロルドは帰宅後に着替えてフォルテの教会に来ていた。かつてはボロボロの教会で、限界状態で生きていた子どもたちだったが、ハロルドの寄付や、聖女マリエのついでに教会関連のことをぶん投げられた第二王子ジョシュア、それからフォルテ教の神官であるウィリアムの助けもあって、現在は基本的には元気に楽しく過ごしている。
フォルテ教会の孤児たちは突然の話に沸いていた。
今まで羨ましいと眺めることしかできなかった豊穣祭に参加できるという話になっており、みんな笑顔である。
「それでだけど、こっちがバザーで売るものを作ってもらう材料と講師のまねきねこ商会のみなさん」
「はーい!ハロルドさま、しつもんでーす!!」
「何かな?」
ハロルドが無邪気に手を上げる子どもの問いに答える姿勢を見せると、「バザーで手に入ったお金は自由にできるのか」というような質問だった。ハロルドが「後でシスターと相談するよ」と言うと、子どもたちは嬉しそうに「頑張れシスター!」「負けるなシスター!」「お小遣いはシスターにかかってるよ!!」と飛び跳ねていた。シスターも苦笑いである。
「そんなん言うてもええの?」
「ええ。まぁ、自分で稼いだお金で買い物をしたいっていう気持ちはわかるし」
まねきねこ商会の長である猫又の珠は、「人がええなぁ」と呟いた。同時に算術の試験もやろうとする教育熱心さも兼ねていた。
(これがモチベーションになって文字と算術の勉強が上手いこと行くのなら来年もやるかな)
文字が書け、計算ができれば彼らは各々で手に職をつけることができる。援助するからには将来的に自立して生きていけるような手段が得られれば、とハロルドは思う。
「じゃあ、珠さん。頼んでいい?」
「うん。ハロルドさんには稼がせてもろとるしな!」
グッと親指を立てる珠にその場を任せて、部屋の外に出る。
シャルロットが待っていたが、少し疲れた顔をしていた。そのことを不思議に思って「ちゃんと休めてますか?」と尋ねると、彼女は複雑そうな顔をした。
「ええ。少し面倒なちょっかいをかけられているだけですので、心配には及びません」
「そうですか」
タフなシャルロットが疲れているのだから厄介ごとだろうと思ったのだが、関わってほしくなさそうだったのでスルーする。
「あまり無理はしないようにしてくださいね。心配するので」
彼女がそばにいるからこそ避けられる面倒は多い。ハロルドはそのことに感謝していた。なので、いらないちょっかいなら潰す方向でいきたい。
(調べるのだけお願いしておこうかな)
いざという時に手を出せない状況だと、自分の安全に支障が出る。それ以上にそばにいる友人たちの安全にも影響が出る。
それは避けたい、とハロルドは誰に頼もうかと考え始めた。




