5.ブライトの苦難
今日はオーバーラップ情報局様にてルートヴィヒのキャラデザ出てます!ぜひ見ていただけると嬉しいです!
久しぶりに四人で集まって、テーブルのお菓子とお茶を用意する。王族専用のサロンで四人は夏季休暇の話に花を咲かせていた。
ハロルドたちは比較的何事もなく平和に夏季休暇を過ごしていたので、「山に狩に行ったよ」とか「今年の川魚はなかなか大きくて美味かった」とかいう割と呑気なお知らせだった。
一方でブライトはガーネット伯爵家で修行をさせられていたらしく、なんだか少し怒っていた。
「あそこ信じられない。無茶な修行させるんだったら、もう少し医療を充実させるべきだし、蓄えももっとちゃんと考えてするべきなんだよ!!脳筋!!戦働きで上手くいきすぎちゃって、領地を良くしようという感覚がみんな無い!」
ブライトは夏季休暇前半をみっちり修行してから、後半に入ると同時にガーネット伯爵が引き留めるのを振り切って、婚約者の兄であるローウェルに教えを請いに行った。
ブライトは勉強が好きではないが、ハロルドを見ていたら領地を継ぐのに責任と義務というものが生じることはわかる。というか、領地運営をまともにしなかったら友人であるハロルドに見捨てられる。彼はそれを理解していた。慣れないうちは相談にも乗ってもらえるだろう。教えてもらえることもあるかもしれない。だが、いつまでもそれではいけない。
だから、ローウェルに泣きついて、色々教えてもらっていた。彼が妹エトナを大事にしていることを知っているがゆえにできたことである。
「ローウェル義兄さん、エトナが嫁ぐ土地だからって色々調べてくれてたから、うん……僕もガンバラナキャナー」
ダメな例を見たせいか頑張っているブライトを見ながら、ハロルドも「俺も負けないくらい頑張らないと」と苦笑する。
「それにしても、ブライトにそれ言わせるってよっぽどだな」
アーロンの言葉にルートヴィヒは苦笑した。
よっぽどなのだ。だが、不思議となんとかなってしまう。ガーネット伯爵家は「そういう」家だった。
「まぁ、伯爵ももう継いでくれる人間がブライトしかいないから、そう無茶もできないだろう」
「はぁ!?無茶しかしないよ、あのジジイ!!もうすぐでフレイムディアーの餌食になるところだったよ!?しかもジュエルシリーズだった。わかる……?火口からヌッと現れて、その足が触れる場所が熱で溶けていくんだ……。一声叫べば凄まじい熱風が出てきてね、水系の魔法が瞬時に蒸発して弱点のはずなのにあまり効かない。ホント、たまたま通りかかったドワーフ族のおじさんがいないと僕は生きて登校できてないよ」
思ったよりも酷い目に遭っていた。
「良かった点なんて温泉があることくらいだね。他は最悪」
ストンと表情が抜けたような顔でそう締めたブライトが可哀想だったので、ハロルドは「……おやつ食べる?」と声をかけた。
「食べる」
ハロルドからパウンドケーキを一個丸ごともらったブライトだが、あまりにも可哀想だったので誰からも文句は出なかった。
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ブライトは勉強嫌いだけど、頑張らなきゃいけない状況なので頑張ってるよ。最初の方と比べるとやる気出して聞きに行くあたりかなり成長してる。めっちゃえらい。
【お知らせ】
2024年6月25日に巻き込まれ転生者は不運なだけでは終われない1巻がオーバーラップノベルスさまより発売いたします。
イラストレーターはRuki先生です。素晴らしいイラストをたくさん描いていただいたので、ご期待ください!!
特典等詳細は著者活動報告にも書いておりますので、ぜひご確認ください!
今後もどうぞよろしくお願いいたします!




