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【書籍化】巻き込まれ転生者は不運なだけでは終われない【4巻1月25日発売・コミカライズ化決定!】  作者: 雪菊
7章

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40.苦労人と苦労神2

昨日出そうと思ってたやつ

書ければ夜にまた更新します




「シアは雨の神様です。オルタンシアです」


「アタシはドンナ。雷の神だ」



 ハロルドは目眩がしそうだった。

 エスターは妹たちを見ながら胃を摩っている。不憫だった。



「エスター兄様(あにさま)、大事なことはさっさと話しておくべきです」


「要らんことされる前に手ぇ打っとこうぜ」



 妹二人に言われて、「そうだな」とハロルドの方を向く。そして相談がある、と話し出した。



「ハロルド・アンバー。君に、俺から加護を与えたい」


「……一応理由を聞かせていただいても構いませんか?」


「うん。当然怪訝に思うだろう」



 四季の神というのは、神の中でも特殊な性質を持っている。

 各々が四季にまつわる強い権限を持ち、その加護を得た者は該当する季節の神の影響を受けて、季節の恵みを受けやすくなる。例えば、春の神に愛された者は運命の愛を手繰り寄せる力を得るし、秋の神に愛されれば行く先々の作物が豊かになったり、芸術に愛された人間などとも呼ばれる。

 神々の権能の強さによって、その人間と権能の相性によって、与えられる恵みも変わるけれど、これに関しても加護を得た人間の事後は良くない。多くは破滅する。

 春の女神なんて、その様を見るのが楽しくて堪らない様子だった。



「悪趣味ですね」


「本当にな」



 元々はそんなに歪んでいなかった。だが、神として長く生きているからこそ、変わっていくのだろう。そう考えながら、エスターは続けた。



「某たちは、それなりに強い力を持つ神だ。だが、その反面、強いからこその縛りもあるのだ」


「縛り?」


「そう。四季神の加護は共存できない」



 その言葉を聞いたハロルドは呆気にとられたような顔をして、それから「なるほど」と呟いた。



「エスター兄様(あにさま)の加護があれば性悪な姉様(あねさま)と恋愛脳お花畑系な姉様に目をつけられる心配がありません」


「ネーヴェ兄貴もめんどくせぇから、エスター兄貴にしとけ」



 ハロルドが少し考え込んでいると「ちなみにフォルテ様からも許可は得ている」とアルスが付け足した。その言葉に「よっぽど他の三人がヤバいんだな」と思ったハロルドは悪くない。


 結果として、ハロルドはなぜかまた神の加護が増えたのだった。

 「こんなはずじゃ……」と虚な目をするハロルドと、「うちの連中が本当にすまん……」とボヤくエスター。

 苦労人と苦労神は、やっぱり胃も頭も痛いままだった。

フォルテは「この子は他ほどやらかさないから」などと発言しており…

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