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最近の私は本当にダメだ。

わかっているのに…

それでも、ユイの顔を見ると嫉妬ばっかりしてしまう。


大切な友達なのに…


「ねぇ…リサリサ…ユイユイ…なんかしちゃったかな?」


心配そうにそう言われたことが頭によぎる。

この間、元気がなさそうって言われてから、

何とかこの気持ちを隠そうと頑張ったけど…

私には出来なかった。


だから、次第にユイと距離を取るようになってしまった。

その時にユイに言われた一言だ。


はぁ…本当に私ってダメだな…


そう思いながら、学校から歩いて帰る。


「おい!篠宮!」

「えっ?…あっ…萩原くん…」

「篠宮ってこっちの方だったんだな…帰り道…」

「う、うん。萩原くんも?」

「あー、俺は親が離婚したからな〜…それで、こっち側に最近引っ越してきたんだけどよ…んなことより、大丈夫かよ?」

「え?な、何が?」

「何がって…明らかに元気ねぇーだろ?」

「そ、そんなこと…」

「あんだよ!わかるっての…何か悩んでんだろ?俺でよかったら聞くけどよ…」

「…だ、大丈夫だよ」

「…はぁ〜…それが大丈夫な顔かよ…」


萩原くんはそう言って大きくため息をついた。


「…まぁ、俺に話せないなら仕方ねぇけどよ…篠宮は友達がいんだろ?友達に相談もできねぇのかよ?」


友達と言う言葉にユイの顔が思い浮かぶ…


「萩原くんってさ…好きな人とかいるの?」

「は、はぁっ!?す、すすす、好きな人とかい、いねぇーし!んなもん!いねぇーし!」

「…そっか」

「し、ししし…篠宮は…いんのかよ?」

「…うん」

「……………そ、そそ、そうなんだ…」


萩原くんはすごく落ち込んだ表情をしているけど…


「ご、ごめんね!…やっぱり、何でもないよ!」

「い、いや!俺こそワリーな!せっかく、話してくれようとしてくれたのによ!うしっ!」


そう言って萩原くんは自分の顔を両手でパシンッ!と叩いた


「気合い入れたわ!何でも聞くぜ!」

「…やっぱり」

「いや!ここで話とかなきゃよ!パーって吐き出してよ!気持ちスッキリした方がいいだろ!」

「…うん。そうだよね…」

「おう!」

「…私…ダメなんだよね。嫉妬しちゃうんだ〜…ただの片思いなんだってわかってるんだけど…でもさ…」

「わかる!」

「えっ?」

「その気持ち!めっちゃわかる!俺も…そ、その…ほ、ホントは好きな人がいるんだけどよ…何か…他に仲良くしてるやつ見てると…こうムシャクシャするっつーか…なんつーか…」

「そうなの!…でも、よくないことだよね」

「…そうだな。よくないことだとは…俺も思うよ。そのせいで…」


ブルブルっと震えた後に頭を振って元に戻った。


「お、俺のことはいいんだよ!…それで、篠宮はどうしたいんだよ?」

「え?わ、私?」

「そうだよ。片思いのままでいいのかよ?」

「…だって、好きになってもらえないって…わかってるから」

「んなこと、わかんねぇーじゃん!相手の気持ち…ちゃんと聞いたのかよ?」

「…友達だって」

「…そっか。告白はしたんだな…」

「告白は…してないけど…」

「じゃあ、まだわかんねぇんじゃねぇの?気持ち伝えてさ!友達から恋人になれるかもしれねぇじゃん!」

「でも…きっと、無理だよ」

「無理だって言ってたらよ〜…全部、無理だろ?」

「…そうだけど」

「まぁ、気持ち伝えろとは言えねぇけどさ…俺が自分の気持ち…伝えられてねぇんだからよ」


萩原くんは自分の手のひらを見つめてそう呟いた後に、


「俺は篠宮が笑ってる方が嬉しいからよ!なんかあったらいつでも言えよ?話だったら聞くからよ!」

「…うん。ありがとうね」


萩原くんは本当は優しい人なのに…

それを表情するのが苦手な人なんだなって、私は思った。

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