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「瑞穂ちゃん…最近、瑞穂ちゃんのクラス…雰囲気悪くない?」
「うん…そうなんだ…」
久住慎吾と後藤陽平、笹原瑞穂が話している。
「そうなんよ…ユイユイが盗難騒ぎの犯人だって言われててさ〜。慎吾も陽平も違うって思うだろ?」
相変わらずのトラだな。
久住慎吾と後藤陽平とも知らない間に、
仲良くなっていたようだ。
「そうだね。俺も朝日奈さんがそんなことするようには思えないんだよね…」
「つーかよ。その朝日奈になすりつけた犯人が許せねぇんだけど…マジで…」
「だからって暴れんなよ!陽平はすぐに手を出すかんな!」
「んなことしねぇーわ!トラじゃあるまいし…」
「ちょっ!俺もそんなに暴れたりしてねぇーよ!」
「朝日奈さんのこと心配だね…」
「うん…そうなんだ…みんなで朝日奈さんのこと気にかけるようにしてるんだけど…本人からは避けられちゃって…仲が良かった篠宮さんも白雪さんもダメみたい…」
「そうなんだね…どうしたらいいんだろ…」
みんな悩んだ表情をしている。
こればっかりは難しいと僕は思う。
現時点で無くなったものが朝日奈結衣の鞄や筆箱から出てきたという事実しかない。それを誰かが行ったとして、理由もわからず、証拠もないのだから…証明する方法がない。
「高橋先生にも相談してみっか…」
「それがいいんじゃないかな?」
「だよな〜」
最近はこんな感じがずっと続いている。
いつもの用事を済ませて、
家に帰ると母さんにこう言われた。
「リクちゃん。明日なんだけどね〜、ママはパパの知り合いの人と夕飯を食べることになったのよ〜」
「そうなんだ」
「だから、リクちゃんの夕飯は舞さんにお願いしちゃった♪」
「え?なんで?」
「だって〜!舞さんがリクちゃんにお礼がしたいってずっと言ってたから〜。クウちゃんはお仕事の相手と夕飯を食べるみたいだから〜リクちゃんは舞さんのところにお世話になってくるのよ〜♪」
「そうなんだ…」
夕飯を食べて自分の部屋に戻ってから、
携帯電話を見ると舞さんからメッセージがきていた。
璃空くん!明日は楽しみにしてるね!
芽衣も璃空くんに会えるって、
すごく喜んでたから!
気をつけて来るのよ!
僕は舞さんに返事を返した。
ありがとうございます。
明日、舞さんのお宅にお伺いいたします。
申し訳ありませんが、
よろしくお願いいたします。
明日は舞さんのところに行くのか…
メイちゃんの笑顔を思い出して、
少しだけ楽しみだなぁと思った。




