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「一之瀬くん達はいつも楽しそうに弁当を食べているね」

「よっ!田中じゃん!田中も一緒に食べるか?」

「いいのかい?それじゃ、ご一緒しようかな?」

「おう!食べようぜ!」


トラが田中蓮も誘ってさらに人数が増えた。


「田中くんっていつも弁当なの?」

「俺はたまに弁当かな?いつもは学食で食べているよ。笹原さん達はいつも弁当なんだよね?」

「うん!そうなんだ!」

「でも、涼川さんと伊藤さんも弁当を持ってくるようになったんだね。前は学食で食べてたよね?」

「ほら!愛夏が永森と付き合ったからさ〜。愛夏が一緒に弁当にしようって言われちゃったからね〜!」

「そうだったんだね」

「アタシは大丈夫だと思うんだけどさ〜、愛夏は永森が誰かに取られんじゃねぇかって心配してるみたいでさ〜」

「ちょっと!陽菜!それは言わない約束じゃん!」

「だって〜、蓮に聞かれたからさ〜」


だが、田中蓮のおかげで話題の中心は田中蓮になった。

さすがクラス(いち)のイケメンと言われているだけはある。

僕にはよくわからないけど…


「た、タカヤ!アタシは別に心配なんかしてるわけじゃねーからな!」

「…そうか」

「そうかって何だよ!?」

「…いや、愛夏が心配してないって言ったからそうかって答えただけだろ?」

「そ、そうだけど…」

「…心配かけて悪かったな」

「べ、別に心配なんてしてねぇーよ!」


タカと涼川愛夏は仲良くしているようだ。

よかった、よかった。


「てか、田中ってさ〜、イケメンじゃん?何でそんなにイケメンなん?」


トラ…その質問はどうかと思うよ…


「そうなのかな?自分ではよくわからないんだけど…」

「え?マジかよ!田中ってイケメンだぜ!なぁ?そう思うよな?」

「アタシも蓮はイケメンだと思うな〜」

「うんうん!田中くんはイケメンさんなのです!ユイユイもそう思っているのだよ!」

「そうだね。私たちもそう思ってるかも」


安村望美がそう言って、笹原瑞穂と小鳥遊咲良は頷いた。


「みんなありがとうね。でも、イケメンって言われて嬉しいけど…なんか恥ずかしいな…」

「イケメンの秘訣とか聞けんかな?って思ったんだけど…自分じゃわからんなら教えてもらえねぇか〜」


トラ…イケメンの秘訣を聞いて、

どうしたかったんだい?


「あれ?湯水って弁当だったっけ?」


トラはそう言って湯水淳二を見た。


「なぁなぁ!湯水もよかったら、一緒に食べない?」

「え?あ、ありがとう…。でも、俺はそういう感じが苦手だからさ…」


湯水淳二の気持ちはすごくわかる気がする。

トラとタカと仲良くなければ、

今すぐにでも教室から抜け出したいと思うから…


「そっか〜…じゃあ、気が向いたら一緒に食おうぜ!てか、いつも弁当だったっけ?」

「ううん。今日はたまたま弁当だっただけだよ…」

「そうだったんだな!じゃあ、また今度、弁当だった時に気が向いたらでいいからよ!」

「う、うん。一之瀬くん…ありがとうね」

「おうよ!」


そう言ってトラは戻ってきた。

それから田中蓮を中心に話題は進み、

それぞれが楽しく会話をしながら弁当を食べた。


僕は出来るだけ何も話さずにいたが、

静かに食べることは出来なかった。


ブックマーク登録してくださり、

また、評価ポイントをつけてくださり、

本当にありがとうございます。

とても嬉しく思います。

こうしてお読みいただける方が

一人でも多く増えることに感謝しております。


大切な皆さまのお時間を、

この作品を読むためにお使いいただき、

ありがとうございます。


引き続き、お楽しみいただければ幸いです。

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