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「おい!タカヤどういうことか説明してよ!」

「…愛夏…どうしたんだよ?」

「どうしたんだよじゃねぇーだろ!今日の昼休み!陽菜と一緒に教室に戻ってきたら、笹原達とも弁当食べてたろ?」

「…ああ。トラが誘ったからな」

「一之瀬が誘ったからって一緒に食べんのかよ!」

「…普通そうなるだろ?それとも、俺だけ食べませんって言って席を離れたらよかったのか?」

「そういうわけじゃ…ねーけど…」

「…別に俺はいつも通りにしてただけだ。トラは友達で仲良くやってるみたいだがな」

「じゃあよ!アタシが弁当持ってきて、一緒に食べたいって言ったら一緒に食べんのかよ!」

「…そりゃそうだろ。愛夏、どうしたんだ?」

「ふん!何でもねーよ!!」


すまんなタカ…

俺のせいで痴話喧嘩させちまった…

涼川さんもごめんな…


そう思っているとピコリンと携帯が鳴った。

やべっ!マナーモードし忘れてた!

そう思って携帯を見ると橘さんからの、

メッセージだった。


ミサミサきたよ!


ありがとうございます!


俺はすぐに返事を返して、咲良ちゃんに声をかける。


「咲良ちゃん!ミサミサが来てるってよ!今から時間ある?」

「え?ホントに!」

「おう!行こうぜ!」


そう言って、咲良ちゃんも一緒に、

神影探偵事務所に向かった。


カラコロカラン


中に入ると橘さんと神影さん、

それとミサミサがいた。


「あれれ?もしかしてサクリン?」

「ほ、本物のミサミサだ…」


咲良ちゃんはビックリしているみたいだ。


「タッちゃんに会いたいって言ってくれたみたいじゃない!この間はミーちゃんとノゾミンとは会ったけど、サクリンは来れなかったから大丈夫なのかな〜って思ってたのよね!元気そうでよかった!勉強は大変じゃないの?」

「う、うん。なかなか成績が上がらなくて…」

「そうなん?普通に頭良さそうに見えるけどな〜」

「タッちゃんの基準で考えたら、誰もがそう見えるじゃないの!」

「うわぁ!でたよ!ミサミサの毒舌!それってファンの前で出してもいいん?」

「タッちゃんがバカなことを言うからじゃない!」


橘さんとミサミサは仲良しなんだな。


「そうだ!この間ね、ミーちゃんとノゾミンと一緒にショッピングした時にサクリンに似合いそうな服を見つけたから買ってたのよ!渡したかったから、ちょうどよかった〜!」

「え!?そ、そんな!わ、悪いですよ!」

「ミーちゃんにもノゾミンにも買ってあげたんだから!受け取ってもらわなきゃ、ミサが困っちゃうんだけど?」

「で、でも…」

「咲良ちゃん!よかったじゃん!大好きなミサミサからプレゼントがあるなんてめっちゃサプライズプレゼントやね!」


俺がそう言うとミサミサは俺に向かって、

指を差しながら君は誰なの?と言われた。


「あー、俺は咲良ちゃんの友達で一之瀬泰雅って言います!トラって呼んでください!」

「ふーん。じゃあ、トラトラだ〜」

「え?あっ!はいっ!」

「じゃあ、タッちゃんはトラトラに連絡して、サクリンを呼んでくれたんだね!トラトラ!ありがとね!」

「いえ!ミサミサも咲良ちゃんの為にプレゼント用意してくれて、ありがとうございます!」

「ミサがしたいと思ったからね!サクリン!受け取ってくれるでしょ?」

「ほ、本当に…いいですか?」

「もちろん!サクリンの為に選んだんだから!」

「うん!ミサミサありがとう!」

「ねぇ、リンリン!コーヒーはまだ〜?ミサも2人もコーヒー待ってるんだけど?」

「…頼まれていませんでしたよね?」

「そこは察して出しなさいよ!」

「…申し訳ありません。以前、言われたように人の気持ちを察することが出来ないみたいですので…」

「アレのことまだ気にしてるの?忘れられたら怒るけど、そこまで深く考えることもないじゃない!」

「…冗談を言ったつもりだったのですが」

「リンリンの冗談は冗談じゃないの!ていうか!ミサが言ったことを冗談に使うってどういう神経してるわけ?」

「…見た通りのままだと思いますが」

「神経が見えるわけないでしょ!リンリンさ〜…最近、ミサのことバカにしてるでしょ?」

「…そんなこと………ありませんよ」

「だから!それが!…」


ミサミサと神影さんって、

タッちゃんより仲良しなんだなー


「それで、リンちゃんのコーヒー飲んでく?」

「咲良ちゃんは?」

「私は…あっ!もうこんな時間!早く帰らないとお母さんに怒られちゃう!」

「えっ!マジで!」

「おいおい!マジかよ!じゃあ、ダッシュで帰らんと行けんじゃん!」

「タッちゃん!ありがとう!俺らはもう行くっす!」

「おうよ!気をつけて帰れよ!」


カラコロカラン


俺と咲良ちゃんは一緒に走った。

この間、行った図書館の前を通ろうとしたら、

咲良!と大きな声が聞こえた。


「お、お母さん…」


息を切らしながら咲良ちゃんがそう言ったので、

咲良ちゃんのお母さんなんだろう。

すごく怒った表情でいる。


「この間もあまり図書館にいなかったそうね?勉強をしないで何をしてたの!?」

「ご、ごめんなさい…」

「あ、あの!お、俺のせいなんすよ!だから、咲良ちゃんのこと怒らないでください!」

「あなたは?」

「友達の一之瀬泰雅です」

「あなたのせいで咲良の成績が落ちてるのね。咲良!もうこの子とは関わらないようにしなさい!お母さんとの約束も守らずに勉強もしないで…あなたも!もう咲良に関わらないでもらえないかしら?」

「いや!それは!」

「お願いするわね!行くわよ!」

「お、お母さん!」


そう言われて、咲良ちゃんはお母さんと帰って行った。

俺はモヤモヤとした気持ちを抱えながら、家に帰った。

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