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朝、学校に行くと教室の前に2人のギャルが立っていた。
涼川愛夏と伊藤陽菜。クラスメイトだ。
「霧山さ〜、今日って陽菜と日直でしょ?」
「ごめんだけど、1人でやってくんない?」
「…大丈夫ですよ」
「ありがと〜!マジ助かるんだけど!」
そう言った後にこの間さ!探偵が来たのマジうけたんだけど!わかる〜!でもちょっとカッコよかったよね!
わかる〜と話しながら、教室に入って行った。
僕も教室の中に入る。
篠宮里沙がこちらを見ていた。
「あれれ〜?リサリサどうしたの〜?」
朝日奈結衣が篠宮里沙に聞いている。
「ううん。何でもないよ」
そう言って、僕から視線を外した。
大丈夫ですよ。バケタイを買ったことは、
誰にも言いませんので。
僕はそう思いながら、自分の席へと歩いた。
「よっ!リク!おはようさん!」
「おはよう」
「今日はリクが日直だったね。相手は誰だった?」
「伊藤さんだったけど、1人でしてくれって頼まれたよ」
「そっか…」
「おいおい!リク!日直って1人ですんの大変じゃね!」
「僕とタカは1人でするのは慣れっこだよ」
「でもよ〜」
「ほら!そろそろ高橋先生がくるんじゃない?」
僕がそう言うと、教室の扉が開き、
高橋先生が入ってきた。
「あ〜、じゃあHRはじめっぞ〜」
午前中の授業が終わり昼休みになった。
3人で弁当を食べながらバケタイの話をする。
「リク!新武器はどうだった?俺さ!ちょっとだけ斧が気になってるんよな!一通りは触ってみたんだろ?」
「そうだね。斧は両手剣よりパワーがあるけど、スピードが遅い感じがしたかな?トラは両手剣の方が好みかもよ」
「やっぱり、そうなんかな〜」
「リク!弓はどうだった?」
「弓はナイフと弓の使い分けを使いこなさいといけない感じかな〜…銃が遠距離で弓が中距離って感じがしたかな?」
「そっか…。ちょっと弓も気にはなっていたけど…やっぱり、俺は銃かな」
「弓でも遠距離で戦えるだろうけど…」
「ナイフの使い所がない感じだもんな…銃が中遠距離で弓が近中距離って感じか…」
「うん。そんな風に感じたかな?」
「なぁ、リク!斧ってデカかったか?」
「そうだね。武器によって違いもあるみたいな感じだったけど、トラは大きいのがいいんでしょ?大きい斧がそんな感じだったかな?小さい斧になったら、刀よりパワーがあるけど、スピードは遅いって感じだったかな?」
「マジか〜。まぁ、どの武器でも使う種類によって多少は変わってたもんな〜」
「うん。それが今回は結構、幅広くやってる感じがしたよ」
「うわぁー!早くやりてーなぁ!」
「そうだな。俺もしたくなってきたよ」
「2人共、予約してるんだから買いに行くだけでしょ?」
「そうだけどよ〜」
「昨日は行列がすごかったんじゃない?」
「うん…。あの行列は本当に疲れたよ…」
「今日も行列できてるんかな?」
「どうだろうね?もしかしたら、明日ぐらいまでは行列が出来てるかもしれないよ?」
「それだったらやっぱり、休みの日に買いに行くわ…」
「俺も休みの日に行った方が確実だと思ってるけどね」
「じゃあ、タカさ!一緒に買いに行こうな!」
「トラ…寝坊だけはしないでくれよ」
「わかってるっての!」
弁当が食べ終わったので、僕は日誌を書きはじめた。
「やっぱさ〜、伊藤さんにも手伝ってもらえば?同じ日直じゃんか!」
「トラ、伊藤さんにそれを言いに行くのは、リクの為にもやめてくれよ」
「だってさ〜!おかしいじゃん!」
「俺もリクも1人で日直をする以上に、無駄に関わりたくないんだよ。関わらなくてもいいなら1人で日直をするね」
「んだよ!それ!」
「トラ、ありがとうね。でも、僕はタカと同じ気持ちかな?ほら、関わるのが苦手な人もいるわけでしょ?だから、僕のことは気にしなくても大丈夫だよ」
「リクがそういうならいいけどよ…何かあったら言えよ!タカもだかんな!」
「わかったよ」
「うん。トラ、ありがとうね」
「おうよ!」
そうして昼休みが終わり、午後の授業がはじまった。




