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スクールカーストが存在するのならば、

僕は下の方だと思う。


タカには悪いが、タカは僕とトラ以外とは基本的に話さない。だから、タカも下の方になると思う。

トラは誰にでも話しかけたりするので、

下よりの中くらいなのだと思う。


僕もタカと同じで、2人以外とは基本的に話さないから。

友達2人が下の方ならトラが下よりになっても仕方がない。

もちろん、クラス内には上だと思われる人達もいる。

だが、僕は関わりたくないし、関わらないで欲しいといつも思っている。そして、何事もなく家に帰りたいのだ。


「リクの唐揚げとミートボール交換しね?」

「いいよ」

「やりっ!」

「リク…唐揚げとウインナーはどうだ?」

「いいよ」


昼休みの教室で3人で弁当を食べている。

クラスの人達は学食でご飯を食べる人達が多いので、

弁当を持ってくる人は少ないのだ。


「リクのお母さんの唐揚げってめっちゃ美味いよな」

「それはトラに同意するな」

「母さんに話したら喜んでたよ。それで、唐揚げを入れる時には3つ入れるようにしたらしいからね」

「リクのお母さん!ありがとう!マジ感謝!」

「リクのお母さんにとても美味しかったです。ありがとうございますって伝えててくれ」

「わかったよ。トラもタカも喜んでたって言っとくね」


友達とおかず交換をする日が来るなんて、

夢にも思っていなかったが、

今ではそれが日常になっている。


「てかさ!ロボカスの続編始まったな!」


ロボカスとはアニメの話である。

超絶機動ロボ!カスタムゼロ

略して、ロボカス。


ある日、突如として怪獣が襲ってくる。

主人公のコウタロウくんは父が亡くなる前に開発した、

超絶機動ロボに乗って怪獣と戦う話だ。


父の友人のハトムギ博士が仲間になり、

ハトムギ博士が開発したロボには、

コウタロウくんの友達が乗る。


スターロボにタケシくん

フラワーロボにハナコさん


コウタロウくんは仲間と力を合わせて、

大怪獣ボスダナーを倒すことが出来たのだ。

そういう話だった。

それの続編、超絶機動ロボ!カスタムゼロ2の話だ。


「まさかさ!ハトムギ博士が敵になるなんてさ!思っても見なかったよな!」

「前作を見てない人はハトムギ博士の、このわからず屋!の台詞の意味がわからないだろうな」


コウタロウくんはハトムギ博士がどんな武器や装備を開発しても、それは蛇足だぁー!と言って受け入れなかった。

タイトル通り、カスタムゼロ。

初期装備のまま大怪獣ボスダナーまで倒してしまうのだ。


「まぁ、ハトムギ博士もコウタロウくんに毎回のように、それは蛇足だぁー!って言われたら言いたくもなるよな」

「でもさ!敵にならんでもよくね?しかも、また怪獣が襲ってきてるわけじゃん!」

「トラはわかってないな。ハトムギ博士の開発したロボだって超絶機動ロボに負けず劣らずのロボなのに、蛇足なんて言われ続けたら敵にだってなりたくなるさ」

「そうなん?それでも、今まで仲間だったわけじゃん!」

「同じ敵のボスダナーを倒した今はもう同じ目的で共に戦うことなんてできないのさ」


タカはスターロボが好きだ。操縦してるタケシくんとか、そういうことは関係なく、ただスターロボの姿形が好きなのだ。

ちなみにトラはコウタロウくんが好きなようだ。


「リクはどう思うよ?」

「僕はカスタムしなければそれでいいかな」

「リクはカスタムゼロが好きだからな」


そう僕は超絶機動ロボのカスタムゼロなところが好きなのだ。いつまでも初心を忘れず…というか、初期装備でラスボスまで行くなんて…ある意味ロマンではなかろうか?


「まぁ、今後の展開に期待だな」

「そうだな〜。てか、俺!日直だったわ!全然、日誌書いてないんだけどっ!」

「それマズくないか?」

「たしか今日の日直は…」

「トラと小鳥遊さんじゃなかった?」

「そうだ!小鳥遊さんだ!ちょっと、小鳥遊さんとこに行ってくるわ!」


そう言ってトラは走り去っていった。


「なぁ、リク…この日直システムはどうにかならないかな」

「それは僕も思っていたよ…」


タカと2人でため息をついた。

日直とはクラスの男女1名が毎日のように、日替わりで担当が変わるのだ。トラは普通に女子とも話すけど…


僕とタカは女子とは話すことが苦手な為、

基本的に日直の時は1人でこなしてしまう。

だって、話したくないもん…

女子ってさ…なんか、怖くね?

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