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今日は休み2日目だ。
昨日はバケタイ三昧だったな…
今日は1人でバケタイのレベル上げでもしようかと考えていたけれど、携帯電話にメッセージが2件も届いていた。
1件目は篠宮里沙。
霧山くん!おはよう!
ゲーム教えてほしいんだけど、、、
今日って時間あるかな??
2件目は舞さんからだった。
おはよう。舞です。
芽衣が璃空くんに会いたがっていて、
夕方に少しだけでも会ってもらえないかしら?
僕は舞さんに返事を返した。
大丈夫ですよ。
夕方に公園に行けばよろしいですか?
するとすぐに返事が返ってきた。
ありがとう。
夕方に公園で大丈夫です。
休みの日なのにごめんね
公園で芽衣と待ってるね。
僕はわかりました。と返事を返した。
そして篠宮里沙か…
おはようございます。
夕方には用事がありますので、
少しの時間なら可能です。
その際、どこで教えればよろしいでしょうか?
篠宮里沙に返事を返したが、返信がない。
まぁ、すぐには返ってこないか…
そう思っていると携帯電話がヴーと震えた。
メッセージを見る。
ありがとう!
それならお昼からにしよう!
場所は私の家の近くの公園はどうかな?
屋根付きでテーブルとイスもあるから!
地図送るね!
そこまで来いってことですね。わかります。
僕はわかりました。と返事を返した。
昼前に地図を見ながら、公園についた。
屋根付きでってここのことかな?
少し待つと、篠宮里沙が歩いてきた。
「あれ?霧山くん!早かったね!もしかして…待たせちゃった?」
「い、いえ…大丈夫です」
「それならよかった!早速、ゲーム教えてくれるかな?」
「そ、そうですね」
篠宮里沙のゲーム画面を見て驚愕した。
村が…村が全滅してるじゃないかっ!
い、いったいどんなプレイをしたらこうなるんだっ!
「私ね、ブルーバードと何度戦っても倒せなくてさ。空に飛ばれたら攻撃できないんだもん」
それには攻略法があることはあるのだが、
それ以前の話ではないだろうか?
僕はバケタイについて説明から始めることにした。
「そうだったんだ!村の育成もちゃんとしないと強い武器も作れなくて、倒すのも難しいんだね!」
なんとか理解してもらうことはできたようだ。
確かに、ランダム破壊を顧みず、強い化け物素材を手に入れる為に倒し続けるというプレイ方法もある。
だが、そもそも最初の段階でここまで村が破壊されている状態は初めて見た。何も知らない初心者ではあるあるなのだろうか?いや!ゲーマーならありえない!
「し、篠宮さん…は、や…槍を使って…いるんですね」
「うん。飛んでるブルーバードに槍を投げて刺さったこともあるんだけど、そのままやられちゃった」
「ぶ、ブルーバードは…武器を投げて…落とす方法も…あ、あることには…ありますが…あ、アイテム…で、落とすこともできます」
「えっ?そうなの?」
「ぬるぬる玉…と言うアイテムが…空を飛ぶ化け物を…落とす時に…使えるアイテム…です」
「じゃあ、私もそれを使ったらいいのね!」
「で、ですが…そもそも…その村の状況じゃ…あ、アイテムなんて…つ、作れません。ま、まずは…村の再生から…は、始めるべき…です」
「そっか〜。霧山くん、手伝ってくれる?」
「…は、はい」
それから篠宮里沙の村再生の手伝いをした。
「霧山くんってゲーム上手なんだね」
「…そ、そう…ですかね?」
「うん!ブルーベアーがこんなに早く倒せるなんて、私ビックリしちゃった!」
「…そ、そうですか」
ある程度、再生することが出来たので、
アイテムを作ることも可能だろう。
ぬるぬる玉を作ってもらい、
一緒にブルーバードと戦うことにした。
「あっ!ブルーバードが飛んだ!」
「…い、今…使ってください」
「わかった!」
篠宮里沙がぬるぬる玉を使い、
ブルーバードを地面に落とす。
「お、落ちた時は…ラッシュできます」
「わ、わかった!」
僕も双剣でコンビネーションを繋げてラッシュをする。
篠宮里沙も薙ぎ払いをして突きをする。
ぎこちないがコンビネーションを繋げている。
そして、ブルーバードを倒すことができた。
「た、倒した!倒したよ!霧山くん!」
「そ、そうですね」
空を飛ぶ化け物はぬるぬる玉を使わなくても、
飛ぶまでに羽や翼を切り落とすと飛ぶことが出来なくなるのだが、そこまではまだ教えなくてもいいだろう。
化け物によって羽や翼、尻尾や牙など破壊しないと手に入らない素材もあったりするのだが…
そこまで説明しなくてもいいだろう。
「ありがとうね!霧山くんのおかげで、なんとなくわかった気がしてきた!」
「そ、そうですか。く、詳しく…知りたかったら…ね、ネットで調べたら…出てきます…ので…」
だから、もう教えなくてもいいよね?
そう思っていたけど…
「そうなんだね!じゃあ、また教えてね!」
「え?…い、いや…その」
「そろそろ夕方になっちゃうね!今日はありがとう!また連絡するね!」
そう言って、帰って行った。




