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今日は休みの1日目だ。

トラとタカと一緒にバケタイをする日だ。

バケタイを買ったら連絡してもらう話になっているが…

家で一緒にゲームしてもいいだろうか?


「母さん?いる?」

「あら?リクちゃん、どうしたの?」

「今日さ、トラとタカと一緒にゲームする予定なんだけどさ。家で一緒にゲームしてもいいかな?」

「もちろんよ!」

「ありがとう!じゃあ、そう連絡しとくね!」

「わかったわ〜」


よし!じゃあ、僕の部屋でバケタイだな!

そう思いながら、自分の部屋でバケタイをしていた。

相変わらず、無手のレベルは上がらない。

やっぱり、経験値が全然貯まらないんだよな…

バケタイをしていると携帯がヴーと震えた。

タカからメッセージが届いたようだ。


バケタイゲット!どこでする?


僕はすぐに返事を返した。


僕の家で大丈夫だよ


するとすぐに返事が返ってきた。


ありがとう。すぐに行くから!


トラとタカは家に来てくれるようだ。

バケタイをしながら待っていると、

家についたようだ。


玄関まで2人を出迎えた。


「リク!ありがとうな!」

「お邪魔するよ」

「どうぞどうぞ。入ってよ」

「あら!お二人ともいらっしゃい♪」

「あっ!どうも!」

「お邪魔します」

「ゆっくりしていってね〜♪」


3人で僕の部屋へと行き、

バケタイをやりはじめる。


「とりあえず、協力プレイできるとこまで進めるよ」

「そうだな!」

「じゃあ、僕は経験値稼ぎしながら待ってるね」


黙々とバケタイを進めた。


「それよりトラ…昨日みたいなのはもうごめんだからな」


バケタイをしながらタカがトラにそう言った。

ちゃんと話したんだな。


「えー、少しでも友達増えた方が嬉しいじゃん」

「俺は3人で過ごせたらそれで充分なんだよ」

「マジか〜…リクもそう思ってるん?」

「そうだね。人と関わるのは苦手だから」

「でもさ!俺らだって高校で仲良くなったわけじゃん!もしかしたらさ!俺らみたいに仲良くなれるやつだっているかもしれんじゃん?」

「それは…そうだね」

「だろ?だからさ!最初っから避けないで、人となりを見ながらさ!仲良くなれそうなやつだったら、仲良くしてもいいんじゃね?」

「トラの言いたいことはわかった。なら、何で女子を近づけようと思ったんだ?」

「えっ!?そ、それは…」

「昨日言ってたように俺とリクに彼女を作って欲しいとでも思ってたのか?それなら余計なお世話だからな」

「す、すまん…」

「俺とリクに彼女を作って欲しいと思うなら、まずはトラ自身が彼女を作って、羨ましいとでも思わせてくれ。まぁ、羨ましいなんて思わないだろうけどな」

「んだよっ!それっ!俺に彼女が出来たら、羨ましいって思うだろ!?」

「トラを好きになる女子なんだ。きっと、俺とは気が合わないよ」

「言ったな!タカが羨ましいって思うような彼女作っちゃうかんな!」

「トラ。タカが羨ましいと思う彼女じゃなくて、トラが一緒にいて幸せだなって思える彼女を作って欲しいって僕は思うかな?」

「り、リク!」

「まぁ、リクの言う通りだな。トラがそれで幸せを感じられないなら付き合ってる意味がない」

「た、タカ!」

「リク、協力プレイできるとこまできたよ」

「じゃあ、一緒に化け物退治に行こうか」

「え?ちょっと、待って!俺はまだなんだけど!?」


タカと一緒にトラが協力プレイできるようになるまで、お互いの村の状況を話しながら待った。


「よし!俺も協力プレイできるぜ!」

「それなら、まずはブルーベアーでも倒しに行くか」

「そうだね」

「一応、調べてきたけど、前作では突進する前に溜めモーションがあるけど、今作は溜めモーションなしで突進してくることもあるらしいね」

「さすが、タカだね。僕も前作気分でやってたら突進されちゃってHPが半分ぐらい減ったからね」

「へー、そうなんだ」

「リクはもう経験済みか。俺も実際にやった訳じゃないからどれぐらいの速さなのかはわからなかったけど…」

「溜めモーションに入った瞬間に突進してくるから、そこは気をつけた方がいいかな?」

「わかった」

「おうよ!わかったぜ!」


3人でブルーベアーと戦いに行く。

渓谷のようなフィールドで戦うことになる。

まずはブルーベアーを探さないとな…


「ブルベアどこにいっかな?」

「前作で考えるなら、滝の近くか…その付近の川かな?」

「おっ!マジだ!滝の近くで見つけたぜ!」


トラが最初に見つけたようだ。

僕もすぐに駆けつけた。

トラは両手剣を使って、ブルーベアーを横斬りしてステップ、縦斬りして横斬りとテンポよく戦っている。


「おっ!リク!きたな!」

「うん。きたよ」


僕もステップで近づき、双剣で左斬り右斬りとコンビネーションを繋げていく。攻撃されそうになったらステップで避け、またステップで近づき攻撃を続ける。


パンッ!


タカがスナイパーライフルでブルーベアーを撃ちだした。

いいポジションを見つけたんだな。

3発目がブルーベアーの右目に当たり、

右側の視界を奪ったようだ。


「タカ。ナイス」


僕は左側にステップで移動して、

ブルーベアーを連続で斬り続ける。

そろそろ倒せそうだな…


「とどめは俺がするぜ!大切断おろしぃぃ!!」


そんな技など、このゲームには存在しない。

ただジャンプして縦斬りしながら降りてくるだけだ。

でも、トラにとっては必殺技らしい。


「よっしゃ!倒したぜ!」

「うん。そうだね」


ブルーベアーを倒して、報奨金をもらう。

化け物を倒すとその化け物の素材も手に入る。

それを武器や防具に使うことで、強化することも可能である。もちろん、化け物の素材を使わずに強化することも可能だ。


「とりあえず、武器屋の増築だな!」

「トラ…考えなしに武器屋を増築していると、ランダム破壊で壊された時に痛い目に合うぞ」

「でもよ〜!早く強い武器が欲しいじゃん!」

「村人の信頼度によっても品質に関わってくるんだからな」

「そっか〜…じゃあ、とりあえず村に使っとくか…」

「それが無難だな」

「そういや、リクの双剣レベルさ!あんまり上がってなくね?」

「やっぱり無手を育てたいのか?」

「そうなんだよ。とりあえず、2人が買うまでは無手レベル上げようって思ってたんだけど…全然だね」

「正直、無手レベルってマジで上がんねーのな!俺はすぐ諦めたわ!たしかに無手で化け物を倒すのはカッケーとは思うけどさ!」

「そうだね。でも、兄ちゃんと無手で化け物を倒すってのが目標だったからね」

「空明さんはすごいよな。ドラゴン相手にスウェイだけで攻撃避けながら無手で戦ってたもんな」

「そうなんだよ…。やっぱり、強い化け物相手の方が経験値もいいみたいでね。僕の方が無手プレイの時間が長いのに、レベルを越された時は信じられなかったな」

「また空明さんとも一緒にゲームしてぇな!」

「兄ちゃんもトラとタカと一緒にバケタイしようって言ってたよ」

「マジで!やったっ!」

「空明さんの足を引っ張らないように、レベル上げとかないとな…」

「空明さんはそんなこと気にしねぇだろ!」

「それでも、迷惑はかけたくない」

「兄ちゃんは楽しくゲームが出来たらそれでいいと思うからさ。タイミングが合ったら、兄ちゃんとも一緒にしようよ」

「そうだなっ!」

「空明さんに楽しみにしてますって伝えててくれ」

「うん。わかったよ」


その後も3人でバケタイを満喫した。

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