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「なぁなぁ、白雪さんって何かあったん?何でユイユイの家族に会いたがってるん?」
「さぁ…どうなんだろうね」
「…俺も朝日奈さんの家族に会いたがる理由はわからんな」
「だよなー!だよなー!なーんか…よくわかんねーんだよな」
「まぁ、考えても仕方ないことなんじゃない?」
「…そうだな。リクの言う通り、白雪さんが何を考えてるのかなんてわからないことの方が多いからな」
「まぁ、そうなんだけどよ…つーかさ!話かわるけど!最近、美里女子の子が校門で誰か待ってるらしんだけど!聞いたことある?」
あー…それって…
「…あぁ、何か誰かを探している感じだったな」
「マジでっ!?も、もしかしてさ!お、俺のことを探してんのかな!?」
「…何でトラなんだよ。普通に考えてもありえないだろ…」
「んだよ!俺にも夢くらい見させてくれよな!」
「それにトラは美里女子の子と知り合ったんだろ?トラに脈ありの女子がいたか?みんな田中狙いだったんだろ?」
「みんなじゃねーよ!みんなじゃ!千秋ちゃんはイケメンに興味ねぇーって言ってたからな!」
「だとしてもだ、小鳥遊さんに会いに来てただけだろ?」
「それは…そうなんだけどさ…」
「どうせ、田中あたりを待ってたんじゃないか?俺らには関係のない話だ」
タカ…僕もそう合って欲しかったよ…
「まぁ、タカの言う通りだとは思うんだけどさ〜…俺らのこと待っててくれたんじゃないかって思ってもいいじゃん!夢見たっていいじゃん!な?リク!」
「トラ…リクに共感を求めんなよ。リクは俺と一緒で待たれたら迷惑だと思う側の人間だぞ?」
「ははは〜…タカの言う通りだね」
「え〜!マジかよ〜…」
「でも、待ってたのは僕だったみたいだけど…」
「…は!?」「…はぁ!?」
トラとタカは息ピッタリに驚いた表情をしている。
仲良しか!…うん、仲良しだよな…
「え?どゆこと!?」
「あー、何か広橋さんに待ち伏せされてたんだよね?僕もよくわからないんだけど…怖いから辞めてほしいんだけどね」
「え!?何で広橋さんが?意味わかんねーんだけど!?」
「僕もよくわかってないんだよね」
「リク…大変だったな…大丈夫だったか?」
「うん。なんとかね」
「え?え?それでどうなったん!?」
「もう関わらないでくださいってお願いしたから…大丈夫だとは思うんだけど…」
「そうか…リク、頑張ったな…」
「うん。頑張ったよ」
タカ…やっぱり気持ちをわかってくれるんだね
「ごめん!全然、意味わかんねーんだけど!?」
「トラ!もういいだろ!リクは頑張ったんだ!もう待ち伏せもないだろう…それでいいじゃないか」
「いや!へ?…それでいいの?…いや!よくなくね!あれ?いいんだっけ?あぁーーー!!もうわけわからん!!」
トラはガシガシと頭を掻きながら、
わからん!!と叫んだ。




