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2話

 激震させた中で、自分の選択について説明する。


「先に述べます。

・貧乏令嬢は今日も今日とて、貧乏くじですわ~

・勇者雑用の分析職/アナライザー。こき使われた挙げ句、不要と言われて、パーティー外される。戦闘情報の重要性に気づいてももう遅い。

・シュガーハイスクール。

この3点で間違いありません」


演出構成(えんだこうせい) 老害

「ふん。どれも見るに値しないものではないか。演出を見せないアニメだ。糞だ」


甘々反吐(かんかんかえは) ギャル

「オエー。シュガーハイスクールあるし。甘々な話とかマジあり得ないんですけどー。目ん玉ヒトデ野郎かよ⭐️頭沸いてんな」


法被縁怒(ほうおうよいか) 和服

「どれも、パッピーエンドですね。それどころか逆境すらない浅い作品。作品というのも憚れる。拙作です」


必須考察(かならすこうあき) メガネ

「視聴者に毒にしかならないゴミですよ。考えることを放棄したゴミを肯定するのですか? 視聴者レベルを下げないで頂きたい」


根田晴裁(ねたばれさばき) メガネ2

「そうそうそういう奴らは平気で、ネタバレしますからねっ。ま、情報規制社会ですので抜かり無しっ」


御都合殺(おとごうあや) バーサーカー女死

「御都合殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺(シャーツ)! !」


厳守納期(げんもりとうご) おっさん

「こんなものために時間を割くな。無駄ということがわかっただろ?そのために、価値有るものの納期が間に合わなかったら、どう責任を取る? 」


「それは…」


「止めるんだ」


司頭さんが制止する。


「責任の話はいい。君の意見を聞きたい」


「はい。まず、貧乏令嬢は今日も今日とて、貧乏くじですわ~です。悪役令嬢ではなく、悪役零女(あくやくれいじょ)という新たな境地を開拓しています。お嬢様の癖に貧乏の極みです。ホームレスの非ではありません。安易に報われない。今までの悪役令嬢とは、一味も二味も違います。いい意味でトチ狂ってます。

次に、勇者雑用の分析職(アナライザー)。こき使われた挙げ句、不要と言われて、パーティーに外される。戦闘情報の重要性に気づいても、もう遅い。

こちらは、一見ただのざまぁ系かと思いきや、能力の分析職(アナライザー)を駆使して、憎き輩の情報分析を行います。ありとあらゆる行動パターンを把握して、説得力のある追い詰め方しています。お決まりの短絡的なワンパターンストーリーでなはく、質の良いざまぁに昇華されます。

最後にシュガーハイスクールです。女子高生達の恋愛が華やかに表現されてます。」


「ふん。異世界系。流行っただけの過去の贋作どもではないか。唯一評価できる事と言ったら、その稚拙なタイトルで見るに値しない物と明確な事だけだ。その贋作は見るに絶えない長文タイトルではなくマシではあるが、寧ろその唯一性が欠落して、見るなというのが伝わらず、良さが皆無ではないか。」


「お言葉ですが、見るに値しないと、レッテルで不当な評価をするのはどうかと思います。というか、あなた方は、全ての作品を最後まで見てませんよね? 流行りに流されないのが選考基準ではないのですか? これはただの飾りだったのですか?」


「なんだと」


「ここは、委員長 の 【流行り】に乗るのが通例何ですか? ということです」


「「「「「「「! ! !」」」」」」」


 委員長を除き、それまで、小さな敵意から明確な殺意の圧の眼で見られた。

ただ僕兄目は、おかしな事を言ったつもりはない。


「みな、やめなさい」


その言葉で、静止した。


「兄目君。君の言い分は最もだ。これでは、選出されるアニメに組織的なものを疑われても仕方がない。それではこうしよう。君には、自ら選出した作品のプレゼンをして貰おう。いきなりは難しいだろう。期間は三週間を設ける。委員の権限で制作現場を見るといい。ただし、プレゼンに一人も同意しなければ、私たちが選出したアニメの制作に決定する。逆に一人でも、プレゼンに同意すれば、君の選出した作品も追加で、制作が決定する」


「あなたたちの作品は、どのみち制作されるんですね」


「これでも、譲歩しているつもりだがね。君を除く、全てが一致して3作品を選ばれているのも紛れもない事実。それを覆すのは、好ましくない。不服かね? 」


「いえ。やらせて貰います」


 こうして、僕の意見を通すための戦いがはじまった。


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