清羅の正しい事
寿樹と一緒に過ごす時間は全部楽しかった、鬼空も居たけど。
だから、一生一緒に居たいのに、寿樹に断られた過去がある。
僕に他の道があれば、僕は快く消えられたのに。
君は僕の事を知らなすぎるから・・・消えたロウソクに灯が点けられた。
今日は何もしなくていいと言われても、洗濯・掃除・食事の用意をして、寿樹は用事があるみたいで僕は一人残された。
鬼空は相変わらず、何も手伝わないのを横目に食器を洗っていると「ケンちゃん!」と誰かが呼んだ。あまり馴染みのない呼ばれ方に振り向くと、黒髪をお団子にまとめた美しい女性が立っていた。
「ケンちゃんじゃない?空ちゃんのセフレの。」
「その言い方止めてください。」
鬼空のいとこの清羅だった。
「空ちゃんが帰国したって聞いたから来たんだけど。」
「鬼空なら、二の部屋でゴロゴロしているよ。」
まったく、鬼空はいとこの清羅になんて事話しているんだ。
「ケンちゃんがここに居るって事は、空ちゃんと一緒になるの?」
「なりませんよ。どこからそんな話になるんですか?」
「じゃあ、あの堅物ねらい?」
言い方に失礼が有り過ぎる。
「ケンちゃん寿樹は冷たいからやめといた方がいいわよ。」
確かに、以前振られました。
「寿樹はケンちゃんの事、なんとも思ってないわよ。」
ガーンと顔に現れていてもおかしくないくらいショックを受けていた。
奥から声がした。
「おいおい、ストレート過ぎて健太が固まってるだろう。」
鬼空が清羅を見つけると、肩に腕を回して頬に軽くキスをした。
清羅は目をウットリさせながら喜ぶ。
「空ちゃんの為に言ってあげたのよ。ケンちゃんは空ちゃんの優しさにもっと気づいてあげるべきよ。」
鬼空は意地悪な事ばかりするのに、どこが優しいんだと健太は思った。
「ケンちゃんが要らないならあたしが空ちゃんもらっちゃうから。」
「どーぞどーぞ。」
鬼空は清羅の頬を自分に向けて
「清羅の気持ちは嬉しいけど、清羅とは一緒になれない。」
二人が更に近づこうとしたから、健太が止めた。
「ソーシャルディスタンス!!
止めて下さいこのコロナで騒がれている時に、何を人の目の前でイチャイチャしているんですか!?バラしますよ!ここで、ちゅっちゅしてましたって、クラスター発生したらおしまいですからね。」
「こわーい。」
「健太が怒った。」
寿樹が帰って来た。
「何を騒いでいるんだ。」
「寿樹ちゃん」
「清羅か久々だな。」
寿樹が清羅を眺めて言う。
清羅には同じいとこでもサラブレッド家系の寿樹にいつも嫉妬している。
「久々なのにケンちゃんに怒られちゃったの。」
「どーせ、清羅が変な事いったのだろう。」
そーだそーだ。心の中で寿樹を応援した。




