表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺の義妹は世界一カワイイ  作者: ロリコン三銃士
3/4

並ぶ品より夢乃は兄を見る 著・水華

 楓と穂乃果が小競り合いをしている内に夢乃に続いて俺もパンを食べ終わり、少しばかり二人のやりとりを夢乃と見ていた。

 ……いつまで経っても終わりそうにないし、そろそろ間に入るか。


「二人ともそこまでにしとこうか。楓。今日は買い物しに出てきたんだろ? 早く食べないと夢乃と二人で買い物済ませちゃうぞ?」

「そんなのダメ! すぐ食べるからちょっと待っててお兄ちゃん」


 さて、次は――。


「穂乃果。喧嘩してちゃ折角一緒に食べてる朝ごはんも美味しくないんじゃないか? 食事の時くらい仲良くしような?」

「うん……。仲良くする……」


 二人が俺を取り合って喧嘩しているのを眺めているのは正直言って悪い気はしないが、まだ何処で何を買うかも決まっていない状態で、時間的に建ち並ぶお店が開店していっているとなるとここでそんなに時間を割いてはいられない。


 でも、もう少し見ていたかったな……ちょっと勿体無い事したかも……。


 仲良くするとは言ってたものの、二人とも無言で食べながらお互い目で牽制し合っていた。


 暫くしてほぼ同タイミングで食べ終わると楓はすぐさま席から立ち、俺の手を取って急かす様に引っ張る。


「ごちそうさま! さ、お兄ちゃん。お買い物行こ!」

「ああ。そうだな」


 楓に促される形で席から立った俺は既に横でスタンバイしていた夢乃と手を繋ぎ楓に引っ張られている最中、穂乃果に別れを告げてその場を離れようとすると、


「穂乃果。俺達は行くから、また学校で――ん?」

「私も行く……」


 俺の服の裾を掴んで静止させた穂乃果は上目遣いで同行を主張してきた。


「俺は別に構わないけど……。楓と夢乃は良いか?」

「にぃにが居れば良い」

「良いけど、お兄ちゃんを誘惑しないでね!」

「やった……」


 穂乃果は喜んでいる様だけど、楓に釘を刺されてしまっている。

 良くその条件で納得したもんだ。


「誘惑はする……」


 納得してなかった。

 楓に聞こえない程度の声で、条件を変更した穂乃果。


 ――こりゃ、また喧嘩するな……。


 楓と夢乃が俺と手を繋いでるのを見て、穂乃果も手を繋ぎたいと言ってくるが、生憎俺の手は二本しかないし、当然二人とも譲らない。

 予想より早かったが案の定、楓と穂乃果の喧嘩が始まり俺達は騒がしくお店を出て晴れやかでまだ静かな街へと繰り出す事となった。



 少し歩くと大通りに出る。

 凄く栄えているという訳ではないが、それなりに多種多様なお店が大き目の道路沿いに並んでいる。


 俺達が居る側の歩道沿いにはおもちゃ屋、服屋、雑貨屋、文房具屋があり、反対側の歩道沿いには靴屋、ペットショップ、本屋、少し奥に入った所に駄菓子屋なんかもあったりする。


 ――楓の興味を惹いて尚且つねだりそうな物が売ってそうな所だとこんなもんか。


 前にペットショップで十数万の犬をねだられた時はかなり困った。

 さて、今回はどのお店でどんな物をねだられるのやら……。


 なるべく安い物で楓のご機嫌がうなぎ登りになり、そして夢乃も欲しがりそうな物がある事を切に願って俺は義妹達の手の感触と温もりを堪能しつつ、穂乃果に服を掴まれて非常に歩き難い状態で足を進める。


 ――そういえば、ちょっと遠いがバスに乗って十分くらいの所に最近出来たショッピングモールあったな……。


 出来れば近場で安く早く買い物を済ませて家に帰り、ご機嫌な義妹達とゆっくりとした休日を過ごしたい。


 そうこう考えているといつの間にか、おもちゃ屋と文房具屋を過ぎていた。

 楓のご所望品は流行はやりのアニメ系おもちゃでも、俺に買って貰ったと自慢する為の学校で使う文房具でもなかった様だ。


 もしかしたら穂乃果が居る手前、楓は見栄を張って高くてそれでいて穂乃果が羨ましがる物をねだろうとしているのかも知れない。


 それだとやっぱり、犬か? マジでペット系は勘弁して欲しい。

 来週も買い物に付き合わされる事を考えると今日の俺には精々買えてかご付きハムスターが限界なんだ。


 ――この甲斐性なしの兄の懐事情を察知してくれ可愛い義妹よ。


 俺の想いが少しでも通じたのか、楓が足を止めて指を差し入ろうと促したのは服屋だった。

 この服屋は結構多くチェーン展開していて、売っている物は婦人服や子供服が多く、そして値段は安め。

 安いのは俺的には嬉しいが、子供服って思っている以上に高いんだよなぁ――今の持ち金で足りるかな……?


 とりあえず服屋に入ったが、ただ見る為だけの可能性を捨てていけない。

 目的の物は全然違うお店にあって、一緒に買い物に出かけてるからそれを楽しもうと言うのは楓の考えそうな事だ。


 毎週買い物に付き合わされている俺は何度もその手で惑わされたものだ。

 兄を巧妙な手口にハメるなんて恐ろしい義妹だよまったく。


 ……まぁ、可愛いから良いけど。


 店内を見て回る楓と穂乃果、ずっと手を繋いで俺ばかりを見つめている夢乃を他所に俺は頼むから二束ワンコインの靴下でありますようにと願い続けていた。

 そして、俺の元に戻ってきた二人が放った言葉は俺の予想していたモノとは少しばかり違っていた。

第三走者を任されたので、前走者のお二人の様子を見つつ呑気に構えていたら……まさかの二人とも趣味全開w

ここは私も……と思いましたが、お二人の作り出した流れや愛らしいキャラ(主人公除く)を上手くそして可愛らしくしたいなーと言う考えに至り、主人公君に頑張って私の手足となって動いて貰いましたw

かなり抑えた感じにはなっていると思わせながら、回りに回ってきた複線等は次の走者に丸投げですよ。

どうか、複線が更に増えて回ってきませんようにw

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ