異世界に行ったら、文明の利器が恋しい
アーリー「でも、異世界に行ったら多分あなたの好きなアニメも見れないし、ゲームもネットもできないわよ。右手が恋人のあなたは毎晩のおかず探しにも苦労することになるわ。それに文明の利器が無いと相当生活が不便になると思うわよ。食事もこちらほどおいしくないかも知れないし。何よりご両親にもう会えなくなるのよ。それでもいいの?」
レイト「大丈夫。なろう小説の主人公でそのあたりを深刻に考える人少ないよ。何故か帰りたがる人はあまりいなくて、驚異の適応力を発揮して、異世界をエンジョイしだすから。チート能力で俺TUEEE、ハーレム最高って舞い上がってる人ばかりだもん。元がいじめられっこでも、引きこもりでも、ブラック企業の社畜でも、何故か大活躍して人生謳歌できるのがなろう小説の世界なんだよ。」
アーリー「それは小説の人物だからでしょ!あなた楽観的過ぎるわよ。普通の人はいきなり異世界に行ったら、現実を受けとめられずに、自分の頭が狂って幻覚を見ていると考えるわ。仮に異世界に来たことを受け入れることができても、家族や友達、恋人に会いたくて大泣きするし、日本での生活がどれだけ快適だったか思い出して絶望するわよ。発狂して廃人になってもおかしくないわね。」
レイト「じゃあ適当に楽しんだら、戻って来たらいいよ。」
アーリー「いやいや、簡単に考え過ぎ。異世界転生だから一度死ぬんでしょ。戻って来るの無理じゃない。戻るつもりなら異世界転移にしておけばワンチャンあるんじゃない?」
レイト「ダメダメ、僕は生まれ変わってイケメンになるんだから。」
アーリー「あなた、外見だけイケメンになっても、多分もてないわよ。それでもイケメンになりたければ、外見だけ変えて異世界転移させてもらえばいいんじゃない。」
レイト「そんな、ゲームのアバターじゃないんだから。」
アーリー「元々なろう小説の世界が、もろにゲーム的世界でしょうが!」