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RPGの定番魔法に潜む危険
アーリー「じやあ、3.転移魔法にすればいいじゃない。RPGじゃ定番の魔法でしょ。移動がとても楽になるわ。」
レイト「知覚外に転移するなんて、危険にもほどがあるよ。別の街に転移しようとして、壁の中に転移して身動き取れなくなったり、標高差を間違えて地中や空中に転移してしまうかもしれない。馬車の目の前に転位して、はねられるなんてことも考えられる。」
アーリー「じゃあ見える範囲だけに転移すればいいじゃない。スピード自慢の敵の背後を取って、中二病な台詞で格好つけてみたい。」
レイト「確かに知覚範囲だけに転移するなら強力な魔法だよ。わざわざ背後を取らなくても、敵のいる位置に転移すればいい。君のいた位置に君の形にくりぬかれた敵の死体の一部が出現して、君は残った敵の血肉を浴びることになる。不可避の攻撃が可能だ。ただ乱戦時に使用すると、転移先をミスって味方の血肉を浴びることになるかもしれない。」
アーリー「わかったわ。トラウマになりそうだから、大人しく4.女子力アップを選んでおくことにする。」
レイト「それが無難な選択だね。」




