チート能力でイキって、ハーレム作りたいんだよ!
レイト「ねぇアーリー、なろう小説によくある異世界に転生したいんだけど。」
アーリー「いきなり、どうしたの?レイト。お笑い芸人の漫才じゃないんだから、いきなり話をふらないでよ。」
レイト「君も『小説家になろう』というサイトの小説は、読んだことあったよね。」
アーリー「異世界に転生した主人公が、努力もなしに得たチート能力でイキって、すぐ惚れるチョロいヒロイン達でハーレム作るアレでしょ?」
レイト「そうだね。僕もイキりたいし、ハーレム作りたいんだよ!」
アーリー「あなた、陽キャグループにも陰キャグループにもDQNグループにも入れないぼっちだもんね。そういう妄想したくなるのもわかるけど。」
レイト「事実だけど、そこまでストレートに言われると傷付くね。」
アーリー「あなた、アニメとかゲームとか好きだし、キモオタ陰キャグループの男の子達と話合うんじゃないの?今も窓際に集まって、昨日の深夜アニメの話で盛り上がってるみたいよ。」
レイト「ダメなんだよ。アニメやゲームの話をしていても、いつの間にか、僕以外の人達で盛り上がってるんだ。さらに二人きりになると、どちらからも話が切り出せず、沈黙がその場を支配することになるんだ。」
アーリー「そうなんだ。いじめられてるわけでも嫌われてるわけでもないんでしょうけど、難しいわね。あなた影が薄いのかしら。」
レイト「アーリーは何で僕とおしゃべりしてくれるんだい?もしかして僕に惚れてる?」
アーリー「ちょっ、な、何バカなこと言ってるのよ!べ、別にあんたのことが好きで会話してるんじゃないんだからね!勘違いしないでよね………何て言ってくれるツンデレの女の子は現実にはいないからね。会話相手が私しかいないあなたと違って、私には友達沢山いるから。」
レイト「うん、知ってた。でも、アーリーがノリツッコミまでしてくれるとは思わなかったよ。」