表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
36/129

36ページ目

「よいしょ、っと。べつにふつーだよ。ほら、こーちゃんもはやく!」

「えぇー? うーん」

「ほら、あぶなくないでしょ?」

「そー……だね。あれ……ねぇ、あのむらさきいろのはなんだろ?」

「えっ、どこ?」

「ほら、あそこだよ」

「……ほんとだ。なんだろ……よし、いってみようよ」

わたしはこーちゃんのてをひっぱってさらにちかづく。

「あぶないっ!」

「えっ?」

こーちゃんのてが、わたしを、どんっ、とつきとばした。

わたしはしりもちをついた。おしりがいたい。

「いたたたっ。もう、こーちゃん? いきなりつきとばしちゃ……え?」

……こーちゃん?

「どう……したの? ねぇ」

なにがおきたかわからなかった。あたまがぐるぐるになった。

「ねぇ、ねぇ、からだがあかいよ、こーちゃん、だいじょうぶ?ねぇ!」

そのとき、きゅうにあたまのほうがくらくなった。

みると、むらさきいろのものがそこにうかんでいた。わたしはきづいた。こーちゃんとおなじあかいのがついてることを。もしかして、こいつがこーちゃんを?

「うぅっ……」

「こ、こーちゃん? しっかりして……だめ。でないで。とまって!」

たくさんのあかいみずがこーちゃんからながれてくる。わたしのてがあかいろにそまっていく。

「おとーさーんー!」

めからなみだがぽろぽろとこぼれおちてきた。ないてしまったらおとーさんはほめてくれない。こーちゃんがうごかない。ゆすってもうごかない。わたしはどーすればいいの? おしえてよ、おとーさん。

「しまった、とびらがひらきっぱなしだとは!」

とおくでおとーさんのこえがした。

わたしはそのままきをうしなった。



「おはよー!」

元気な声が空気を伝って俺の鼓膜を震わせた。寝ぼけ眼で時計を見ると、六時五十九分。起きようと一度体を起こしたが、あと一分あるという安易な考えで二度寝の態勢に入る。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ