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嗚咽ともつかない声が漏れる。
さっきは助かったが今度こそ駄目だ。やられてしまう。こんな変なことに巻き込まれて俺は……
「コアがまだ!」
澄んだ高い声。
一人、恐怖の世界に入りかけていた俺に救いの声が聞こえた。自然と少女のほうに体が向く。そこで俺は少し顔のこわばりが解けるのを感じた。そうだ、と。
何者か知らないがさっきも俺を助けてくれた。少なくとも悪い奴ではなさそうだし、今の状況を理解していて尚かつ対処できそうなのはこの金髪の少女だけだ。この状況で頼れるのはこいつだけ。
少女は体勢を低くし、青く燃える剣を構えた。俺は反射的に少女の後ろに隠れる。
本当は男として守るべき立場にあるのだが、この場合仕方ないとさらに後ろに下がる。
そして、堰をきったように青い炎が激しく燃えあがり、
「はああああ!」
少女は地面を力強く前へと蹴り出した。
物体の、がりがりと地を裂く音が耳に恐怖となって入ってきた。
咄嗟に目をつぶってしまい、少女の姿は一時的に視界から外れた。
ヒュンッ。
風が、恐怖でこわばった俺の顔を撫で、それと同時に後方からドサッという音。
嫌な予感がした。鼓動が早まるのを感じながら、おそるおそる目を開ける。
少女がいない。はっとして振り返れば、倒れている少女の姿があった。
一秒前には確かに自分の前にいたはずなのに、一秒後には自分の遥か後ろの大木の下で倒れている。少女が魔法を使って攻撃を回避したんだと無理にでも思いたかったが、頼みの綱の少女がやられてしまった以上、現実逃避する余裕はさすがにない。
物体に突き飛ばされたのは地球が自転してるくらい明らかなことだ。
「うっ……くっ……」
声がかすかに聞こえた。
(よかった。生きてる)
十メートル近く吹っ飛んで生きてるなんて、これはほとんど奇跡だ。少女の華奢な体つきを考えると、死んでいても不思議じゃない。そこで、他人のことを心配するほど自分の身が安全でないことに気づく。黒い影が身体に重なり、前方に目をやり戻すと物体はもう目と鼻の先。本当にいつ動き出してもおかしくない状況で、そしていつ俺が襲われてもおかしくない状況だった。
(やばい! やばい! やばい!)
このままじゃ俺も大怪我をする。激しい動悸がして、本能が逃げろと諭してくる。
打ち所次第では最悪死ぬかもしれない。けど、少女を見捨てて、自分だけ助かろうなんて考えは残念ながら俺にはなかった。そんなことするぐらいなら死んだほうがましだとさえ思う。まだ会ったば




