第1話 あなたを守りたいんです。
コスモスとユグドラシル。魔法の枝と囚われた鳥籠みたいな大きな檻の中にいる正義の味方のお姫さまの姉妹と悪のお姫さまのオメガとその七人の姉妹のアルファやベータたち。
あなたを守りたいんです。
私はある日、恋をしました。
突然の天気雨のような、一目惚れの恋。
それはとっても素敵なことでした。
だって、その日から私の知っている世界のなにもかもがすべて、まるで魔法みたいに変わってしまったのですから。
夜の国。悪のお姫さまのオメガとその七人の姉妹たちの暮らしている幽霊おばけの古いお城。
薄暗い紫色の明かりの灯っている豪華だけど古いお城の一番高いところにある丸い形をしている大きな部屋の中に、三人の美しい少女たちがいる。
ふんわりとしたスカートの腰のところに大きなりぼんのある薄い紫色のドレスを着ている紫色の瞳をした(みんな違う髪の型をしている)白い髪と白い顔と白い体をしたお人形さんみたいな少女たち。
アルファ。
ベータ。
シータ。
少女たちは裸足で靴は履いていない。(手や指にもなにもつけていなかった)
三人は大きなふかふかの白いベットの上に寝そべっていたり、ゆったりとした長椅子の上で丸くなっていたり、背もたれのある豪華な椅子の上でひざをかかえて座っていたりしている。
そんな三人の少女たちのいる部屋の扉が開いて、そこに少女たちと同じ紫色の瞳をした大きなツインテールの髪の型にしている白い髪と白い顔と白い体をしている、少女たちと同じようなふんわりとしたスカートの腰のところに大きなりぼんのある薄い紫色のドレスをきた少女が一人やってきた。(少女も裸足で、手や指にもなにもつけていなった)
この幽霊おばけの古いお城の主人であり、幽霊おばけの古いお城で暮らしている七人いる姉妹たちの長女であり、夜の国を支配している悪のお姫さまの少女、オメガだった。
大きな部屋の開きっぱなしの(薄いカーテンが、まるでおばけみたいに大きく揺れている)窓の外ではごろごろと大きな音がして、かみなりが鳴っている。
ときどき、とても大きな紫色の光が暗い空の中で(新しい命のように)生まれて、大きな部屋の中を照らしたりもしていた。(オメガはかみなりが光ったときに一度だけ、窓の外の風景をじっと見つめた)
「アルファ。ベータ。シータ。『捕まえたとってもお優しいお姫さまたち』のところにいきます。したくをしなさい」
静かな声で三人の妹たちを見て、オメガは言った。
「はい。わかりましたわ。お姉さま」
三人の妹たちは声をそろえて、顔だけを動かして、体は動かさないで、オメガを見て、妖艶な顔をしてにっこりと笑って、そう言った。




