表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕が1番まともです?異世界転生したら特性バリバリのアイドルグループの世話係でした  作者: めんだCoda


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

6/10

第6話 ハルトのサポート力

「おーー、やっと来たかーアダムー!おせえぞ!早くメイクしてもらえ!待たせてんぞ!」


 少し叱った様子でユウヤがアダムを出迎え、アダムの体に腕を伸ばし何やら話しながら連れて行った。


「ハルち〜ん!」


 後ろから声をかけてきたのはナオトで、振り返るとそこには薄くメイクをした、スタイリッシュなコーデに身を包んだナオトが立っていた。


「アダムのお迎えお疲れえ〜。どうだったん?やっぱ寝てたんでしょ」


 どこをどう見ても、今の姿は超絶イケメンで男らしいのに、その話し方のとの、ちぐはぐさにまだ慣れない。


「そんなことないですよ!連絡ありがとうございました!アダムさんは…はい、寝てました。あ、あの、僕がこんなことを聞くのは、ちょっと、なんなんですが、…アダムさんて、毎回僕が起こしに行ってました…?」


 僕の発言に、スッと真顔になったナオトだったが、すぐに元の笑顔に戻る。


「そうだよお、基本ハルちんが起こしに行ってたよ〜。あ、でも毎回?じゃなかったかも?ナオトもよく分かんない、ユウヤに聞いてみたらあ?」


「ユウヤさんなら、分かる感じですか?」


「ん〜、分かんないけど、うちらよりは、メンバーのこと把握してる感じする」


「あ、なるほどです。あとで聞いてみます!ありがとうございます!」


「いいえ〜。…でもさあ、どうしたん?自分のやってること、分からなくなった?…ハルちん」


「え、あ…いや…実は…ユウヤさんには話したんですけど、ちょっと頭を打ってしまって、一部記憶が飛んでて…。なので、今後も分からないことがあったら、また聞くかもしれないです、すみません」


「ああ〜…なるほどねえ…。ふ〜ん…。…まあ、そういうことなら仕方ないよね!ナオトも分かることは教えるし、なんでも気軽に聞いてねえ」


「はい!ありがとうございます!」


 今日の流れの最終確認したいからと去っていくナオトに手を振りながら、アイドルではないときの裏ナオトとも、なんとかうまくやれそうだ、と安心していた。


「あ、おい、ハルト!」


 今度は着替えたリュウが、腕のカフスボタンを付けながら、こちらに近づいてきた。いつもは垂らしている前髪をアップにしていて、いつもと雰囲気が違って、これもまた似合っていてかっこいい。


「リュウさん、お疲れさまです!」


「なに、アダムがまた寝坊したんやって?」


「あ、そうなんです。でも、僕も起こしに行かなかったのが悪かったので」


「そんなんハルトは悪くないやろ。自分で起きひんあいつが悪い。気にすんなやー」


 僕の肩を軽く叩くリュウに、僕は少しホッとする。なぜなら、昨日の手洗いの関係で、リュウからどつかれたことで、リュウに対して少し警戒心を抱いていたからだ。


(でも、やっぱり優しい人だったん……ん!?)


 僕の肩を叩くリュウの手を見てみると、薄い透明の何かで覆われている。手首の所は輪ゴムで縛ってある。


「リュウさん、この手の…なんですか?」


「何って、見たまんまやねん。ビニール手袋。今日は音楽祭で、ぎょうさん人のいる所行くやろ?あー!ほんま、考えるだけで無理やねん!けど、まあ、この手袋してたら、なんか気持ちマシになるっていうか、そんな感じやねん」


「…なるほどですね。でも、今だけつけてる…ってだけですよね?音楽祭始まったら取りますよね!?」


「いや、まあ、さすがに俺らの出番のときは取るで?でも、他のグループが出てるときは、付けててもいいやろ」


「ダメです!いつどこでカメラに抜かれるか分からないので、ダメです、絶対。音楽祭前には取っておいてください!」


「えー、でも、ステージ下のテーブルに座ってるとき撮られても、手までは映らへんちゃうの?なんなら、俺テーブルの下に手隠しとくし。な?な?それなら、いいやろ?」


「ダメです…」


「なんやー!絶対ダメなん?お願いや、ハルト…」


「ダメなものはダメです」


「はあー…マジで憂鬱。素手であの大勢のとこいるとか、マジで無理なんやけど。ほんまに、鳥肌たつねん」


「U-4の出番以外は、テーブルに座ってコース料理食べていればいいので、そんな思い詰めず軽い気持ちで…いきましょう」


「いや、分かってるやろ、ハルト?俺のこの潔癖度合いを。はあー…。。なんや、ハルト前に比べて、随分と根性で乗り切れ感強くなったなあ。前は、色々対処してくれてたんになあ」


「う…そ…それは…。…と、とりあえず、手袋はなしで、お願いします」


「分かった。…はあー…憂鬱過ぎるー!」


 リュウが頭を抱えながら去っていく姿を見つめながら、僕はハルトというキャラクターのサポート力の底力を感じ始めていた。


(ハルトって、モブ扱いされてたけど、本当はU-4の影の暗躍者だったんじゃ…?僕は、ちゃんとハルトをやれているのか!?このゲームを、U-4を人気アイドルグループにするストーリーを、ちゃんとこのまま進められるのか…?)


 最悪なことに、この僕の不安は音楽の祭典で的中することになる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ