SS 侍女と獣人の一日
累計3000PV感謝です!記念のSSです!
どうも皆さんこんにちは!
リーニャ様付きの侍女、ルーアです。
え、お前は誰に向かって話してるんだって?
やだなー、あははー。
…………。
……本当に誰に向かって話してるんだろ?
ま、まあそんな事はどうだっていいのです。
今日は私が、リーニャ様の普段の生活をご紹介しましょう。
さあ、今日も張り切っていきましょう!
◇
まず私は目が覚めると顔を洗います。
仕える相手であり、かなりのイケメンのハリー様に洗う前の汚い顔など見せられませんから!
……え?お前の生活には興味無いって?
傷つくなあ。
まあ、ご安心ください。
顔を洗って身支度を整えた私は、リーニャ様を起こしに向かうのです。
ここからですよ、ここから!!
反応が返ってこないのは分かり切っていますが、一応礼儀としてドアをノックします。
「リーニャ様ー、起きてますかー?」
返事が無いのもいつも通り。
よし、突入!
ガチャリ、とドアを開けてリーニャ様の部屋に入ります。
ああ、眠っているリーニャ様可愛い……今日も毛並みが美しい……じゃなくて。
「リーニャ様ー、起きてくださーい、楽しい楽しい一日の始まりですよー」
頬をツンツンしながら大声でそう言うが、リーニャ様は一向に起きない。
これはアレだよね?モフっていいって事だよね?
よし、モフろう!
「わしゃわしゃわしゃわしゃわしゃわしゃー」
猫を撫で回すようにして、リーニャ様のモフモフした毛をひたすらモフります。
まあ、リーニャ様猫獣人だから、実質猫なんだけどね!あはは!
たっぷり三分程も楽しんだら、リーニャ様を起こす作業に戻ります。
本当はもっと楽しんでいたいけど、あまり起こすのが遅いと心配して見に来たハリー様に叱られますので、仕方無く――いえ、喜んで起こします。
仕方無くなんかでは、ないんですよ?ええ、本当です。
頬をツンツンしても撫で回しても全く起きないリーニャ様だけど、そんなリーニャ様を必ず一発で起こす方法が、実は存在するんです!
知りたいでしょう?知りたいでしょう?
うーん、どうしようかなあ、教えてあげようかなぁ。
あ、今うぜぇなコイツ、って思いましたね!?
分かるんですよ、そういうの。
ま、いいです。
ハリー様に怒られたくは無いので、そろそろ起こすとしましょう。
「リーニャ様ー、美味しい美味しい朝ごはんですよー」
「ごはん!!」
こう言えば、リーニャ様は必ず起きてくれます。
しかも、一瞬で体を起こしてくれます。
「はいはーい、ご飯ですよー。――あ、ちょっと待ってまだ行かないでー!着替えて!着替えて下さい!!」
ご飯と聞いて部屋を飛び出していこうとするリーニャ様を慌てて抑える。
流石に寝間着のまま行かせる訳にはいかない。
「早く早く!」
「はいはい、落ち着いて落ち着いてー。深呼吸して落ち着いてー」
最初の方は警戒心を露わにした猫みたいな感じだったリーニャ様だけど、最近は私に慣れてくれたのか、こうやって着替えを手伝っていると急かしたりしてくる。
ま、リーニャ様猫獣人だから、実質猫みたいなもんなんだけどね!あはは!
……同じネタを二度使うなって?
そんな贅沢な事言ってられますか!
お洋服を洗濯して何度も着るように、ネタだって何度も使うんですよ!
まあ、ともかく。
リーニャ様は着替えが終わると、凄まじいスピードで部屋を出て行きます。
私はレベルが低いのであまりスピードが出せず、いつもリーニャ様に置いて行かれます。酷いです、リーニャ様。私はこんなにも献身的にお仕えしているのに……およよ。
リーニャ様のように走りたいところですが、ここはお屋敷の中なのでグッと我慢します。
リーニャ様に遅れて食堂に入ると、ハリー様が出迎えてくれました。
「ルーア、いつもリーニャがごめんね。色々ありがとう」
「いえ!仕事ですから!」
そのイケメン顔で微笑みながら感謝されると、ちょっとグラッと来ちゃう。
やめてー!私はリーニャ様一筋なんですー!
あはは。
それにしても、貴族は全員ハリー様を見習うべきだと思う。
王城で働いていた頃は、誰も感謝なんてしてくれなかったし。なんなら、エロい目で見てくるおっさん貴族も居た。局部触ろうと手伸ばしてくる奴も居た。アイツだけはマジで許せない。今度しばく。
でもその点、ハリー様はちゃんと感謝してくれるし、謝ってくれるし、セクハラしてこないし、何よりイケメンだし!
いやー、ハリー様だったら多少のセクハラは許すよ。多少だけどね?
みんなも考えてみて欲しい。
鼻息の荒い汗掻いた中年の小太り貴族が下卑た笑みを浮かべてセクハラしてくるのと、ハリー様みたいな若いイケメンのスリムな男の人が少し申し訳無さそうにしながら触ってくるの。
絶対後者を選ぶよ。百人中百一人。
まあ、そんな事はともかく。
朝食が終わると、ハリー様やリナ様はそれぞれどこかに向かわれます。お忙しいのでしょう。
リーニャ様は、今日は屋敷の中でお勉強です!
読み書きに関しては、最初の数日で私がみっちり教え込んだので、今ではもう完璧です。
私、こう見えて教えるの結構上手いんですよ?
なので、今は家庭教師を雇って、その方が授業をしてくださっています。
ハリー様が公爵閣下から貰ったという過去問集もあるので、勉強態勢は完璧です!
「――我らがルネキア王国と、隣接する帝国、そして少し離れた所に位置する神国、この三つが三大国家と呼ばれており――」
リーニャ様付きの侍女である私は、当然授業の間も一緒に居ます。
ずっと直立していなきゃいけないのは辛いけど、リーニャ様の必死な姿も見られるし、実質無料で授業を受けられる。
別に進んで勉強したい訳じゃないけど、知識は無いよりあった方が得なんですよ。みんな、覚えておこうね?大事な事。
「――んー……」
ああ、リーニャ様が眠そうに呻き始めてしまいました。
大変心苦しいですが、起こさなければいけません。これが仕事なのです。許して下さい、リーニャ様。
「リーニャ様、これが終わったらご飯ですよ」
耳元でそう囁くと、リーニャ様はビクンと体を震わせて目を覚ました後、真剣に授業を聞きます。
多分、前に一度、ハリー様に「ルーアが不真面目に授業受けてたって言ったら、その日一日飯抜きな」と脅していたので、それが怖いのでしょう。
まあ実際のところ、私はそんな報告してリーニャ様を可哀想な目に遭わせるつもりはありませんし、ハリー様もただの脅しで実行する気は無いようですが。
さあ、頑張ってください、リーニャ様!
◇
昼食をモリモリ食べて午後の勉強も終われば、リーニャ様は自由です。
お友達の子と遊びに行く日もあるみたいですが、今日はご自分の部屋でゴロゴロ――違う!リーニャ様が勉強の復習だって!?
今日は魔王でも襲ってくるんですかね……お洗濯もの取り込みましょう。
「ねールーア、これなんだっけー?」
おっと、ボケている場合ではございません。
リーニャ様に頼られたら、即行動!
「ああ、これはですね――」
授業の時に一緒に居て、かつ私の理解力が優れているのを知っているリーニャ様は、度々分からないところの説明を求めてきます。
そう、私結構頭良いんですよ?
え?あくまでリーニャ様と比べて、だろって?
いやだなー、そんな訳……。
まあ、そんな事はどうでもいいんですよー、あははー。
リーニャ様の復習を手伝っていると、あっという間に夜になって、夕食の時間になります。
「晩御飯だーー!!」
ああ、また飛び出してしまわれた。
私は追い付けないのに……!
リーニャ様が散らかした後を手早く片付け、早歩きで食堂に向かいます。
「ルーア、お疲れ様。後もうちょっと頑張って」
「はい、いくらでも頑張ります!なんなら夜のご奉仕も――痛、いたたた!ごめんなさいごめんなさい!」
ハリー様が労ってくれたのが嬉しくて、つい調子に乗ってしまい頬をつねられてしまった。
ああでも、顔が近いの意外と良いかも?
イケメンを見てると目の保養になりますね!
夕食が終わると、お風呂の時間なのですが……。
「今日はハリーとが良い!」
リーニャ様にフラれてしまいました……。将来を約束した中じゃないですか!薄情な!およよ。
リーニャ様はまだ幼いので、ハリー様も子供の世話感覚で受け入れるようです。
これが私だったりリナ様だとそうはいかないのですが。
まあ、私みたいな美人と一緒にお風呂に入ると、手が出てしまいますからね!
お前が美人?嘘だろって?
いやー、これでも顔と胸はかなり自信がありますよ?これはマジです。
……あ、でも、顔はリナ様の方が上かも……。
いやいや、私の方が上ですから!多分!恐らく!きっと!
……ともかく。
お風呂の時間が暇になると、私はリーニャ様の部屋でリーニャ様が来るのを待つしかありません。
今日も残り少ないですが、ラストスパート、頑張っていこうと思います!
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