第一章:
うーん...あれ?
風?
でもなんか強くないか? 昨夜寝る前に窓を閉め忘れたのかな?
いや待てよ、この風て、俺の耳の後ろから吹いてるんじゃね――てそれどころか、背中全体が強風で吹いている。しかも、今までベットの上に寝ていると思ったけど、これて、ベットじゃなくてただの風圧じゃね? これが噂のエアーベッド?
じゃねーよ、何言ってんだ俺。
でもやっぱおかしい...
そう考えながら、俺は目を開けた。そして目の前にあるのは――
知らない天井だ。
いや、知らないところか、もう天井すらない。
目の前には晴れた空、白雲が空を飛んでいる。
「ああ...うん、そっか。」で言いながら、人差し指の先端でおでこを軽くたたいた。そして遂に、口を割って叫んだ。
「うわあああああああああああー!」
重力加速度て洒落になんないよ! しかも俺、かなりの長時間で落ちているよね?! 高さ何て知らいよ! とにかく、命取りほどの落下時間で間違いない!
一応俺、さっきまで落ちながら寝てたんもんね!
人生初めて、これほど無力で重力にとらわれ、死にかけの恐怖感を味わる。
人生はこういう体験があるからこそ素晴らし、と、まるで何かのエンディングシンに出る主人公のセリフですが、実際疑問はまだ山積みです。例えば『ここはどこ』、『どこから来た』、『どうやって来た』など。
哲学的な質問ですね。
もちろん、さっき「エンディングシンしか出ないセリフ」とか言ったけど、このままだと、マジで人生エンディングしますね?
と…とにかく!
自分の名前は…よし覚えている!
俺は「三郭圭」、はい!年齢は十八、はい!えええ、高校卒業、はい!
続けて... うん?
――とその時、視野中の変化が個人情報を思い出す俺の思考を中断した。
目の横端から、緑の光景が上昇し視界に触れた。いや、これは視点による俺の取り違えだた。実際、ただ俺が一定の高さに落ちたゆえ、陸が見えるようになたのだ。
俺は無重力体感と風圧に耐え、首をねじって顔を横下の方に向けた。
陸は熱帯雨林さえ遥かに超えた巨大な、見渡す限り果てのない広大な森。今の俺の高さからでも見渡せないくらいな広さ、それはまるで木の海。
「果てのない」と言えば。
遠く、この森の彼方、視界範囲の極限、地平線の端に:高くそびえるとある塔が立っていた。その異常な高さによって、あれは惑星の弧度を超越し、奇妙な形にした先端を俺に表した。
今、塔のてっぺんは、高周波でまばゆい光を放ちっている。
それが何なのかを分からず、ただ……あの塔が俺を見つめているような感じだた。
次の瞬間、視野が突然枝や葉の間に落ち、俺がまだ反応していない刹那に - 骨髄に直撃する強打音は、まるで魂の奥深く叩き込めたのような……
俺は多分、地面に落ちたと思う。
[第一世界・高空墜落:完」