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異世界回転生の行  作者: 月子マン
【第一世界・高空墜落】
2/3

第一章:

うーん...あれ?

風?

でもなんか強くないか? 昨夜寝る前に窓を閉め忘れたのかな?

いや待てよ、この風て、俺の耳の後ろから吹いてるんじゃね――てそれどころか、背中全体が強風で吹いている。しかも、今までベットの上に寝ていると思ったけど、これて、ベットじゃなくてただの風圧じゃね? これが噂のエアーベッド?

じゃねーよ、何言ってんだ俺。

でもやっぱおかしい...

そう考えながら、俺は目を開けた。そして目の前にあるのは――


知らない天井だ。


いや、知らないところか、もう天井すらない。

目の前には晴れた空、白雲が空を飛んでいる。

「ああ...うん、そっか。」で言いながら、人差し指の先端でおでこを軽くたたいた。そして遂に、口を割って叫んだ。


「うわあああああああああああー!」


重力加速度じゅうりょくかそくど洒落しゃれになんないよ! しかも俺、かなりの長時間で落ちているよね?! 高さ何て知らいよ! とにかく、命取りほどの落下時間で間違いない!

一応いちおう俺、さっきまで落ちながら寝てたんもんね!


人生初めて、これほど無力で重力にとらわれ、死にかけの恐怖感を味わる。

人生はこういう体験があるからこそ素晴らし、と、まるで何かのエンディングシンに出る主人公のセリフですが、実際疑問はまだ山積みです。例えば『ここはどこ』、『どこから来た』、『どうやって来た』など。

哲学的な質問ですね。

もちろん、さっき「エンディングシンしか出ないセリフ」とか言ったけど、このままだと、マジで人生エンディングしますね?

と…とにかく!

自分の名前は…よし覚えている!

俺は「三郭みかくけい」、はい!年齢は十八、はい!えええ、高校卒業、はい!

続けて... うん?

――とその時、視野中の変化が個人情報を思い出す俺の思考を中断した。

目の横端よこはしから、緑の光景が上昇し視界に触れた。いや、これは視点による俺の取り違えだた。実際、ただ俺が一定の高さに落ちたゆえ、陸が見えるようになたのだ。

俺は無重力むじゅうりょく体感と風圧に耐え、首をねじって顔を横下の方に向けた。

陸は熱帯雨林ねったいうりんさえ遥かに超えた巨大な、見渡す限り果てのない広大な森。今の俺の高さからでも見渡せないくらいな広さ、それはまるで木の海。

「果てのない」と言えば。

遠く、この森の彼方、視界範囲の極限、地平線の端に:高くそびえるとある塔が立っていた。その異常な高さによって、あれは惑星の弧度を超越し、奇妙な形にした先端を俺に表した。

今、塔のてっぺんは、高周波しゅうはでまばゆい光を放ちっている。

それが何なのかを分からず、ただ……あの塔が俺を見つめているような感じだた。

次の瞬間、視野が突然枝や葉の間に落ち、俺がまだ反応していない刹那に - 骨髄に直撃する強打音は、まるで魂の奥深く叩き込めたのような……

俺は多分、地面に落ちたと思う。



[第一世界・高空墜落:完」

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