表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
え?ネズミってマジっすか?  作者: 慢ろなる旅人
4/25

4、異変

かなり短めです。

 ………ふあ〜、皆さんおはようございます。転生2日目です。いつも通り、ケージ内は真っ暗です。ま、暗くなくてもやる事ないけど。


 俺は誰か(読者)に挨拶しながら、暗闇の中で目を覚ました。まだ魔女は来ていないらしく、明かりは当然、下手な鼻歌もない。


 とりあえず腹が減ったのだが、餌が入った皿が見えない。まあ、当然っちゃ当然だが。


 俺は魔女が来るまで暇で暇で、それを解消すべく、体を思いっきり伸ばす。すると………。


 ガアァァン!!


「ッ!?」


 ………………ったあ〜〜!?え、なんで!?足がジンジンするんだけど!?俺ってこんなデカかったっけ!?


 俺が伸ばした足はその勢いのまま壁に激突し、派手な音と骨に響くダメージを撒き散らした。多分だが、足はめっちゃ赤くなってると思う。


 俺は足を抱えながら悶えていると、ふと、あることに気づいた。


 ………あれ?俺の手足ってこんなに長かったっけ?なんか手足が人っぽくなってるような………。


 俺は疑惑を確かめるために、昨日できなかった直立を試す。


 よいしょっと………………うん、立たちゃったね。もっといえばケージの壁より目線が高いね。


 思ったより簡単に立てた俺の目の前には、ケージの壁に隠れて見えなかった光る石のようなものがたくさん落ちていた。


 なんだこれ?って、そうじゃない!なんで俺は人間に戻ってんだ?原因といえば………ああ、あの薬か。


 今の体の異変の原因が分かったのと同時に、部屋の明かりがパッとついた。そして、その直後に予想通りの人物が慌てて現れた。


「なになになになに!?こんな時間に奴らは来るわけないはず………………って、え?誰?」


 部屋に一つしかないらしいドアを喧しく開けた魔女は俺を見て、意外と素朴な疑問を口にする。


 俺は魔女から目線を外し、自分の体を見下ろしてみる。目線の高さから察していたが、この体は3、4歳くらいの身長で、全体的に幼い感じだ。それと、明かりがついたことで分かったことがある。それは………。


「棒がねぇ〜〜〜!?」


「え、なに!?なんなの!?」


 俺の叫びと魔女の困惑した声が部屋いっぱいに響き、俺の同胞のはずのネズミ達を驚かせた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ