小話1
名称は出さない方針で。
孫:「じーちゃん、じーちゃん、今オレtuee系の主人公が流行ってるみたいだけど、昔はどうだったか知ってる?」
爺:「文学の歴史は知らん。ジュブナイルとかラノベだと、ストイック主人公が最強ってのはあったの」
孫:「ふむふむ。今のラノベだと、俺が強いのが分かってて、蹴散らすのサイコーとかもあるよね。あーいうのは」
爺:「ガン無視じゃ。ワシは強い主人公ですら苦戦する相手を格好良く書き、その相手をさらに超えて主人公が輝くのいいんじゃ」
孫:「やってる事自体は今のラノベのオレtuee系主人公とあまり変わらないんだけど」
爺:「うむ。それはパターンじゃからの。違うところは主人公のスタイルで、一般人の意識を持ったtuee系主人公。存在自体がそもそも一般人とは別次元の存在のストイック系主人公という感じじゃ」
孫:「分かりやすく言うと」
爺:「昔のは、あれは人間じゃなく神様(化物)だから、強いのは当然。今のは一般人に超能力をもたせた感じかの?」
孫:「神様はチートじゃないの」
爺:「神様たちが戦ってるのんじゃから力を持っていて当然じゃろ」
孫:「どちらかというと能力バトルに近い?」
爺:「うむ。ただ主人公が強すぎ、ストイックすぎて、親近感は湧かないところが違うんじゃ」
孫:「親近感が湧かない?それだと共感が湧かないんじゃないかな」
爺:「共感を求めているんじゃなく、カタルシスを求めているからの。さすが主人公。想像を超えていきやがる。作者さんスゲェって感じじゃ」
孫:「親しみをもたせて共感を湧かせるんじゃないんだ」
爺:「ただ難点があって……」
孫:「何?」
爺:「作者さんに技量が無いと読めたものじゃない」
孫:「常に読者の想像を超えて感動させなければならない、と考えるとそうだね。難しいね」
爺:「あるいは、時代劇みたいなパターン物もいいかの」
孫:「印籠とか?」
爺:「うむ。安心感があるお約束のパターン。黄門様なら仕方がない。と読者を納得させればいいんじゃよ」
孫:「チート能力がここで使うことによって逆転って感じ?」
爺:「溜めてからのジェットコースター的展開。そこからのカタルシスってのは今も昔も変わらん。序破急、起承転結とかあるじゃろ?」
孫:「国語の授業で習ったね」
爺:「物語の基礎じゃからの。最近のテンプレ自体は否定せんが、基礎を覚えずにいきなりテンプレだけ参考とかすごい新人が出ないことを祈るばかりじゃ」
孫:「もういそうな気がするけど……」
爺:「文章を読んで、書いてみて、うまく書けなくて、日本語の勉強をするという流れになってほしいのぅ」
孫:「最初に勉強すればいいんじゃない?」
爺:「必要になって初めて重要性を認識して、身が入るんじゃ。自分に関係ないと思うと、ふーんと流してしまうじゃろ」
孫:「(目をそらしつつ)否定できないです」
爺:「で、そのテンプレじゃが「利用する」立場であって、テンプレに「使われる」のではないことを覚えていて欲しい」
孫:「どういうこと?」
爺:「白紙の紙に自由に描いていいのに、最初から塗り絵をコピーすると、こう描かなければいけないと思い込んでしまうんじゃ」
孫:「あー、自分で自分の幅を狭めているってことか」
爺:「なれないうちにお手本にするのはいいんじゃが、それに縛られないほうが楽しいと思う」
孫:「使いこなして、上手く生かして欲しいね、なんかペイントソフトを上手く使えたら絵を描くのが楽になったのを思い出したよ」
爺:「……絵を描いてるんじゃな? ジャンルは?」
孫:「(ぎくっ)えーと、あと気をつけたほうがいいことはある?聞きたい!」
爺:「白々しい逸らしじゃのう。ま、後は歴史が重要じゃの。経験といったほうがいいかもしれん」
孫:「経験?描きながら積んでいけばいいんじゃないの?」
爺:「そういうのではなく、今持っているものがいかに大事なものかを分かること。有難みということじゃ」
孫:「ごめん。ちょっと分からない」
爺:「戦争を知らない世代は平和の有り難味がわからんということじゃ」
孫:「! 当たり前だから当たり前が有難いと思わない言う事ね」
爺:「物分りがいいの。怖いくらいに」
孫:「何度も聞いてるからね!」
爺:「独立させて、家族の有難みを分からせたほうがいいな」
孫:「印刷所に入金して、今、お金がないの!」
爺:「「寂しい」のぅ」
勢いで書きました。くじけないうちに投稿します。
爺さんは自分の昔話をしています。今の作品をたくさん読んでるわけではありません。
今の俺tuee系主人公を否定しているわけではありません。
単に昔の方が懐かしいなーと回顧しているだけです。
なつかしーなーとつらつら書いていたら、なぜこんな方向になったのか。
説教臭いのは性格です。
感想、意見、批判は歓迎しますが、非難されても罵倒されても何も出ません。
酷くても実のある意見をお願いしたいです。
仕事以外で文章書くのは30年ぶりくらい
拙くてごめんなさい
読みやすい形式は後で調べてみます。
それでは。