年の差
「え、エマちゃんって二年生?」
「私もびっくりー。シロウが年下だったなんて。てっきり同い年だと思ってた。」
近くに住んでてよく遊んではいたけれど、お互いのことをあまりに知っていなかったんだということを思い知らされた。
まさか年上だったなんて。
でも、それを見せつけるかのように彼女は可愛らしさよりも美しさが増し、嘆かわしいことに背も上だった。
「じゃあ、これからはシロウの先輩ってことになるんだね。」
「先、輩。」
エマちゃん。そう呼んでいたのに。
もう彼女は先輩で。
近くなったはずの距離に壁ができた気がした。
「なに、もしかして落ち込んでるの?」
「え、いやそんなことは。」
「そうだよねー。私も同学年じゃなくて残念だよ。でも、よく考えてみれば私って昔っからあなたのおねぇさん役だったかも。」
「あー・・・たしかに。」
昔っから内気な自分は、彼女になにかと世話をやかせてしまっていたのだし。
なさけない。
「まぁだから、昔みたいに気軽に頼ってくれたら嬉しいな。先輩なんだし。」
「え、でも。」
「わかった?」
「わ、わかりました。先輩。」
先輩か。
こうして接してみるとやっぱり、痛感する。
積極的な彼女と、内気な自分。
あまりにも長い間会ってなかったし、年も違っていたのだけれど。
昔とぜんぜん、変わってないと。
もうちょっと構成を練りたかったけど時間もないし人気もないしで中断することにした作品。
シロウは恋心があるけど積極性がない。
エマは恋心なんてないくせに無駄に積極性がある。
という二人の恋模様のはずでした。
シロウは奥手な上に素直じゃないので、まるで仲が進展しません。
逃げるし避けるし恋仲になれるとか思ってない。
対してエマの方は厄介なことに、弁当は作ってくるし、あーんもするし、映画館とか誘うし、シロウのことばかりを特別扱いしてる。
でもそこには全くもって恋愛感情などないという。
シロウに告白されたら付き合ってもいいし、今のところはシロウ以外の男子に告白されても断るつもり。でもシロウが他の子と付き合っても何とも思わない。
つまるところ、シロウがさっさと告白しちゃえば結ばれるんですけどね。




