表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/11

夜が嫌いな理由

「どうして空が明るいの?」

母に聞いたことがある。

何か光源があるわけでもなく、ただただ明るくなる空に疑問を抱いたのだ。


「どうしてって?朝がくるからでしょう?」


「何が明るくしているの?」


「何がって、空がでしょう?」


「じゃあ、どうして暗くなるの?」


「夜になるからでしょう?」


部屋の電気が消えるようにパッと消えるような時や、徐々に徐々に薄暗くなる時や、昼と夜をこまめに繰り返すような時も、皆気にしていない。


「どうして僕たちは夢をみないの?」


「どうしてって、お伽噺だからだろう?」


「誰も見ないの?」


「誰も見ないよ」


「どうして?」


「どうして?迷信みたいなものさ」


そう教えられた。


それから、たまに変わった男の子が来る。


空を飛んでいたり、彼が来ると怪獣が出たり。


「あれはだあれ?」

父に聞いたら


「彼はヒーローだよ」

そう答えた。


とても強い怪獣を倒したり、超能力や時には魔法を使ったりすると教えてもらった。


けれども、僕は違うと思う。

彼が来ない日は怪獣もこない。

彼が来る日は怪獣が来る。


「怪獣が出るから彼が来るのではなくて、彼が来るから怪獣が出るんじゃないの?」


そう尋ねたら鬼のような顔をして怒られた。


叩かれて、見たこともない様な怖い顔で叱られた。


「彼は俺たちの為に戦ってくれているんだぞ」


「自分の命が危ないのに、助けてくれるんだぞ!」


「謝りなさい!」


『ごめんなさい』


「もっと」


『ごめんなさい』


そうやって何度も何度も謝罪をさせられたから、彼の事を他の人たちの前で話題に出すのをやめた。


彼の事は誰も知らない。

どこに住んでいるかも、何をしているのかも。

皆はきっと変身しているから分からないんだと言うけれど、僕はなんだか違う気がする。


僕は夜が嫌いだ。

彼が来るときは必ず夜の時間だから。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ