表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/11

終わらない悪夢

次の日から彼は現れなくなった。

死体はそのまま僕の部屋にある。


タンスの前に横たわったまま。腐敗もしないで、ずっと、ずっと。

部屋に誰かが入ろうと、その姿が見えることもない。

僕にしか見えない死体。


怪獣も現れなくなったし、ヒーローもいなくなった。

次第に皆の中から彼の存在は消えていった。


この世界が彼の夢の中だと言うのなら、彼はまだ生きているのかもしれない。

こっちの世界で殺したら、あっちの世界ではどうなるんだろうか。

僕が知る術はないけれど。

もし彼が生きていたなら、死んだらこの世界はどうなるんだろうか。


お伽噺では、夢の中では1日経っても実際の時間じゃ数分だったりするって書いてあったけど、そういうことなのかな。



※※ ※



僕はある日夢を見た。

目が覚めてから気付いたけれど、あれはたしかに夢だった。

夢を見ることのない僕らが夢を見た。


皆に聞いたけど、おかしな目で見られたからすぐに言うのをやめた。

あれは絶対夢だった。


昼の空には光源があって、夜の時間になれば徐々に薄暗くなっていって……。

怪獣なんて出て来なくて、死んだはずの従兄弟と一緒に野球をして……。

僕たちは携帯光源なんてものを必要しない夢。


あり得なくて違和感があったのに、どうして気付かなかったのだろう。


夜には別の明かりが空を照らし、周りに小さな光源が宝石のように光っていた。

昼と夜の境目もあって、みんなそれに合わせて生活サイクルを作っていた。

知らない大人たちが動く僕をみて目を見開いて驚いていたり……。


そんな夢の世界。


ちらりとヒーローだったもの(・・・・・)を見る。


自分の考えを振り払って朝食をとる為に部屋を出る。




夜が来て布団に入り目をつぶるとすぐに眠気が襲ってくる。

ウトウトとしているとあの光景が目に浮かんでくる。








「ここは……昨日の夢の続きだ」




これにて完結となります。

男の子の今後の行動はどうするのでしょうね。


お付き合い頂きありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ