オッサン達を愛してる
創絡6年1月28日
ここは、ヴァンピール・アル・ミレニウ・レガテュール連邦。略して北VMR。吸血鬼が支配する巨大な王国である。
戦争の後VMRは北と南に分割された。戦後復興の為にも大急ぎで人事異動が図られた。
とりあえず、こうなった。
独裁執政官兼内閣太政大臣 アンジェロ・ジェズアルド
外務省 外務大臣 クリスティアーノ・インザーギ
内務省 内務大臣 ジョヴァンニ・マキァヴェッリ
-近衛 近衛将軍 ジョヴァンニ
-宮廷官吏 侍従長 アミン・デイヴィス
-警察
-検察
経済産業省 経済産業大臣 クライド・バロウ
-金融 金座頭取クライド 銀座頭取ボニー
-経済
-産業開発
国防省 国防大臣 レオナルド・ジュリアーニ
-国軍
科学技術省 科学技術大臣 クラウディオ・フォンダート
-環境
-開発
-建設
厚生省 厚生大臣 柏木秀樹
-医政
-労働
-社会保障
・内閣府外組織
司法省 司法大臣 エドワード・クロムウェル
-裁判所
-立法審査会
-公正委員会
文部省 文部大臣 リュイ・エゼキエル
-社会教育
-文化振興
農務省 農務大臣 アレクサンドル・ミッテラン
通信郵政省 通信郵政大臣 ミゲル・デ・バンデラス
掲示板を見上げていたら、首が辛い。オッサン達の為に高い位置に掲げられた掲示板は、身長が未だに100cmに満たない織姫には高くて見づらい。
ふと、ふわりと体が浮いた。
「織姫様はまだ4歳だと言うのに、陛下も容赦がありませんね」
そう言って織姫を抱き上げたのは、未来のダーリンでこの国のナンバー2・アンジェロ・ジェズアルド。通称“ロリコン大臣”“鬼畜執政官”のお出ましである。
「そうですよね? 私のこのポジションおかしいですよね?」
「そうですね。陛下は一体何をお考えなのか。ま、わかりますけど」
「わ、わかるんですか」
「ええ、わかりますとも」
織姫にはわからない、異動後の自分のポジション。
「なんで私が官房長官なんですか?」
「織姫様だからですよ。内閣官房長官は、広報も仕事の内ですから。露出度は国王の次に多く、この国の顔とも呼ぶべきポジションですからね」
元々内閣官房長官のポジションにいたのはアンジェロだったが、先の戦争で勝利に導いたご褒美に、独裁執政官兼内閣太政大臣に昇格してしまったのだ。
そこで不在となった内閣官房長官の地位に当てられたのが、まさかの自分だ。それまで科学技術省の研究所にいて、政治に関わることはほとんどなかったと言うのに、急にこの国のナンバー3になってしまった。
「だからぁ、どうして私なんですか? そりゃ私みたいに可愛い子が広報やった方がいいのはわかりますけどォ」
「そういうことではありません」
ピシャリと否定された。しかし、織姫は超美少女である。生まれ変わって、超美形の王様と王妃様の娘に生まれてきたので、自分が可愛いことはしっかりと自覚している。
「織姫様はこの国の王女ですから、王族の権威を示す為にも人の上に立つと言う事もやって戴かねばなりません。まぁ、確かに織姫様にはリーダーとしての資質はないように思いますし、政治にも疎いようなのでその辺には正直なところ、あまり期待はしていません」
「なんか、色々・・・・・ヒドイ事を言われました」
「織姫様はいつも人の陰に隠れて、人に囲まれて横並び、というポジションを好んでとりたがりますが、あなたの長所はもっと生かすべきですね。上に立ってこそ発揮できる物もあるのですよ」
「私の長所?」
「思いやり政策ですよ。昔はあなたの思いやり政策のお陰で、私の支持率はうなぎ登りでしたから」
「あぁ、そうかぁ」
生まれ変わる数年前まで、アンジェロとは夫婦だった。その頃厳しく行政を敷いていたのと対照的に、織姫(当時:ミナ)は、自分が楽をしつつみんなが快適に暮らせるようにと、あちこちで親切を振りまいていた。ちなみにその手柄は全部アンジェロ名義だ。
お陰様でこの国の法律は超厳しいが、治安は回復し、経済も上昇、人口も増えて産業が発展しつつあるために就職率も急上昇。
厳しいが超切れ者の国王、民主主義の革命児アンジェロ。この二人がバンバン国を変える政策を打ち出して、その裏で織姫が国民に親切にしていたので、国民からの政治家たちの支持率はかなり高い。
「この国の法典にもありますが、国民の幸福の追求を尊重すると謳っている以上は、それを実現する能力と、それを汲む能力が必要なわけです。私と陛下には実現する能力はありますが、汲み取る能力は織姫様の方が高いですし、多少の無茶でも利益につながるなら、陛下は喜んでその事業に金を出すでしょうからね」
「利益って言われても、私お金儲けの才能はないですよ?」
「利益は金が全てではありませんよ。この国にとっての利益は、国民が財産であること。国民が国を愛し、国の為に何ができるか、自分の為に何ができるか真摯に考えて生きていけることを理想としているのです。幸福の追求は必ず産業の発展に繋がりますし、国民一人一人の思想のクオリティを高める事、人材の育成レベルはそのまま国のレベルになるのです」
「あー・・・・・わかるような、わからないような」
「バカですね」
「むぅ!!」
「富国強兵と言う事ですよ」
「あぁー・・・・・わかるような、わからないような」
「バカな子」
仮にも王女に向かってこの言いようだ。実に腹立たしいが、丁寧な言葉遣いと仕草&営業スマイルで巧い事誤魔化されているような気がして、素直にギャーギャー文句を言いにくい。
―――――ま、この決定が覆ることなんてないんだし、頑張るしかないよねぇ。
王様は一度言ったら聞かない。一度決めたことは絶対に押し通すし、押しつけて譲らない。周りの者は大人しく従う以外にはないのだ。(アンジェロは例外に反抗的だが)
「あ! お父様!」
独裁パパの登場である。ジタバタもがいてアンジェロの腕から飛び降りて、今度はパパに飛びつく。
「織姫、小僧に不用意に近づくなと言っただろう?」
「バカって言われたんです! 怒ってください!」
「それは間違いないから、仕方がないな」
「えぇー・・・・・」
織姫の父親で、この国の国王・アルカード。この王様と太政大臣は、犬猿の仲だ。アルカードが小言を言うと、アンジェロは解釈を捻じ曲げて笑ってスルー。仕返しとばかりに今度はアルカードが罠を張ったり、アンジェロの心中を暴露したりして、日々ケンカが絶えない。
この二人の仲の悪さは有名で、王宮どころか国民にまで知れ渡っている始末だ。が、それはプライベートでの話で、政治や仕事の事になるとナイスコンビらしく、周囲はこの二人のスピードと思考回路についていくのがやっとだ。
一見不可解に思える政策も、後になって多大な効果をもたらすことが多いので、国民も政治家もこの二人の手腕には信頼を寄せている。
果断をモットーに思い切った政策と事業を打ち出すアルカード、命令が下れば即断実行で期待値を上回る成果を持って来るアンジェロは、国内のサラリーマン階級の民たちからは、ビジネスモデルとして尊敬の的だ。
そんな立派なパパとフィアンセなのだが、いかんせんプライベートでの仲が悪すぎて、織姫は二人がケンカを始めたら、知らぬ存ぜぬを貫くと言うスタンスが確立している。
「陛下? 私に近づくな、とは、どういう事でしょうか? 未来の息子なのに」
「誰が貴様を息子にするか。ふざけるな」
「織姫様との結婚を許して下さったではありませんか。そもそも陛下が許して下さったのに、今更覆すはずがありませんよね? 陛下は男に二言はないと言う言葉をご存知ですよね?」
「生意気な・・・・・」
「私が? まさか。私は常に陛下に忠誠を尽くしておりますよ。陛下の為でしたら何でも致しましょう。生涯をかけてお供するつもりですし、なんなら墓穴を掘って参りましょうか?」
「そうしろ。そしてお前が埋まって、二度と出て来るな」
「では織姫様もご一緒にいかがですか?」
「ふざけるな! 織姫を道連れにする気か!」
「当然です。私と織姫様は一蓮托生ですから」
「全く! イカレた奴だ!」
全くだ。国王に対しても常にこの態度。ビジネスモードは慇懃無礼、プライベートモードは口が悪く横暴。態度は極端だが、結局は生意気でイカレた小僧だ。
アンジェロはアルカードの眷属である。アンジェロは非常に優秀な奴なので、その辺は評価しているものの、アンジェロのあだ名の一つに“ムカつかせ王”があるだけに、非常にムカつく。アルカードはアンジェロを眷属にした事を、今まで何度後悔したか知れない。
結局今日もまた、何度目かわからない深い溜息を吐かされている。全く気の毒なパパである。
そんな愉快な王宮での生活は、今の所多忙を極めている。先の戦争でも首都は無事だったのだが、その周囲の首都圏地域がなかなか経済的打撃を受けている。戦争自体は市街から外れた平原で行われていたので壊滅したりはしていないが、戦争が始まる前から市民たちが更に北に避難したりして、その間に火事場泥棒が入ったりだの、不在の間に畑が放置されたり、経済と産業は結構な痛手を被って、首都圏住民は食糧難に陥ったり、業務や生活を戻したくとも金がない、といった事態が起きている。
が、これもスーパー国王のアルカードのお陰で、あとは回復を待つばかりとなっている。
この戦争が起きる事は、建国時から予測していた。その為に、食糧難に陥った時の為に、農作物は大量に作って保存してあったので、国庫を解放して市民に明け渡した。
そして、今までかき集めた金を助成金として自治体に交付し、市民生活の保障に充てているので、市民たちはしばらくは生活自体には困らない。あとは商業と産業の回復に努力するだけだ。
「つくづく、陛下ってスゲェよな」
「マジで。そもそも戦争が首都圏でしか起きなかったのが奇跡だよ」
「その辺はアンジェロの提案だってさ。首都に強襲を仕掛けた方が効果的って嘯いて、結局こっちの被害は最小限だ」
「やっぱ只者じゃねぇ」
「マジで。陛下とアンジェロが味方で良かったよな」
「あの二人、敵に回すには怖すぎだよな」
側近衆がそんな事を言っていた。その話を聞きながら、うんうん、と頷いていたら、ジョヴァンニにデコピンされた。
「あのね、織姫。一番怖いのは織姫だよ」
「なんでぇ?」
「なんで!? 全くバカなんだから! なんでじゃないだろ! 何死んでんだよ! 俺ら泣いたんだからな!」
「・・・・・ゴメン」
「つか、あのアンジェロが泣いたんだぞ」
「悪魔を倒す算段の一つとしてはわかるけど、まさかミナが死ぬとは思わなかったからな。そりゃアンジェロも後追い自殺したくもなるだろ」
「そうだよ! 全く! バカなんだから! もうあぁいうことするなよ!」
「ご、ごめん」
織姫の前世、永倉ミナは悪魔との戦いの中で、自ら命を絶った。しっかり戸籍上も死者になっているし、戦死者の一人として国葬まで上げられた。
自分の葬式に列席するのは不思議な気分だったが、織姫がミナの生まれ変わりと知らない国民や、各都市の市長や事務員たち官僚たちが泣いているのを見て、ちょっと早まったと反省した。
ジョヴァンニを含め何人かはこの件で根に持っているらしく、ちくちく嫌味を言われたり怒られる。
「何があってもみんなを死なせないとか言って、自分が死んでたら世話ねーじゃん。マジバカ」
「それとも“みんな”の中に自分はカウントしてなかったわけ?」
「なんで織姫ってそんなバカなの?」
「ご、ごめん・・・・・」
転生して以降、バカと言われる回数が格段に増えた。折に触れてデコピンされたり、ほっぺたを引っ張られたりしながら、怒られてお説教だ。それでもちょっと無茶したと言う自覚はあるので、大人しく謝罪する以外にはない。
俯いていると、ジョヴァンニが織姫の前にしゃがんで、両手でほっぺたを挟んだ。
「織姫、俺は何度もミナに命を助けてもらって、あの時死ぬはずだった俺を、この世に留めてくれた。俺はそれをすごく感謝してるんだよ。だからあの戦争が起きた後、これから何があっても、今度は絶対俺がミナを守るんだって思ってたんだ。
だけど、ミナが自分から進んで死ぬようなことになって、ミナを取り戻せるなら俺が悪魔と契約してもいいと思ったんだ。だけど陛下が、それをしたらミナの死が無駄になるっていうから、みんな思い留まったんだよ。
織姫、折角生まれ変わったんだから、今度は死なないで。無茶しようとしないで。たまには俺達にも花持たせてよ。女の子を守れる、カッコイイ男でいたいんだから」
「・・・・・うん。ごめんね。もうしない。ありがとう」
「わかってくれたなら、いいよ」
ジョヴァンニは許してくれて、笑って優しく頭を撫でてくれる。いくら対悪魔用戦略と言っても、やっぱり無茶をしたことは否めないし、一時的な物だとしても、みんなに悲しい思いや辛い思いをさせてしまったのだと思って、猛省した。
とりあえずこの話をアルカードにして、アルカードからも解決策を施されていたのに、それを全部断って強行したことを謝罪した。殺したくもなかったはずなのに、わざわざ殺させてしまって、アルカードにも申し訳ないと思ったのだ。
「まぁ、済んだことだ。今後は暴走も大概にしろ」
「ごめんなさい」
「嫌なものを見たしな」
「嫌なもの?」
「小僧の泣いている顔など、見たくもなかった」
そう言って、本当に嫌だと言う様に、顔の前で手を振った。
「アンジェロ、嬉しい時は泣くけど、ご両親が殺されてから、泣けなくなったって。それ以上に辛いことがなかったから」
「ミナが死んだ事は、それ以上に辛かったと言う事だ。男の、しかもあの小僧の涙など、見る方は気分が悪い。今後死ぬのはやめることだな」
「・・・・・そうですね」
「次に死ぬときは、せめて一緒に死んでやれ」
「はい」
約束をしていた。死ぬときは一緒。それを破って、アンジェロに辛い思いをさせて、泣けなくなったはずの涙を流させた。アンジェロはミナが泣かないように、大事に守ってくれたのに、悲しませた。
つくづく自分はバカだったと反省した。
そんな反省続きの毎日の中で、必死に官房長官の仕事を覚えなければならない。政治など今まで一切かかわっていなかったから、チンプンカンプンだ。
ド素人の織姫の為に、家庭教師と秘書が付けられた。織姫専属家庭教師は、当然ながら元官房長官のアンジェロ。織姫より忙しいのに、織姫の世話までさせられる羽目になったと、クリスティアーノに愚痴っているようだ。
なんだかんだ織姫が一人前になるまでは、織姫の指導をして、自分の仕事もこなし、最初の頃は官房長官の仕事もアンジェロがしなければならないわけである。この国で最も多忙な男はコイツだ。
そして秘書として就いたのは、翼だ。かつての自分の息子たち、双子も人事異動の辞令が下りた。翼は織姫の秘書、ミケランジェロは首都アリストの都知事だ。
アンジェロは都知事職も兼務していたが、ミケランジェロがその後継となった為に、国政の専門になれた。以前は王宮と都庁舎を行き来して、夕方から翌日の昼過ぎまで一日24時間の内18時間を仕事に充てると言う生活だったので、現在12時間労働になったことで超絶喜んでいた。
そういうわけでここ最近は、アンジェロと同じオフィスでアンジェロの仕事を眺めて勉強しつつ、営業スマイルで嫌味タップリに怒られ、傍で翼が溜息を吐いて、アンジェロの秘書のクミルがやたらと気を使わされる、という日常だ。
アンジェロのオフィスの人員は10名ほど。国で一番多忙な男なだけに、オフィスの人数も一番多い。 そして執務殿の中で一番仕事ができると評判だ。
「私がイチから育て上げたんです。当然ですよ。クミルもそうですが、私のチームのメンバーは誰ひとり異動させません。こんな優秀な部下を手放すものですか」
「大臣・・・・・!」
「一生ついていきます!」
部下からの信頼も厚い。このご立派なボスに帝王学と政治をたたき込み、指導してきたのはアルカードなのだが、アルカードの仕事はと言うと
「ダメだ。費用対効果が低い。もっと練り直してから持って来い」
基本、ダメだしが仕事だ。それ以外だと、思いついたかのように突然議会を招集して、新法案を会議させて、まずはアンジェロを味方に引き込んで、アンジェロの口手八丁で法案を可決させる、というのが仕事だ。
要するに、特に何もしない。執務殿では一番暇な男だ。が、アンジェロが言うには
「私は絶対あのポジションにだけはなりたくないですね。本当は執政官も権限が発動しないことを祈ってますよ」
とのことだ。アルカードは仕事自体はそう大して多いわけではないが、国王だけに負う責任が他の比ではない。
大概の事案は最終決定権は全てアルカードにある。アルカードのGOサインがなければ、何も成立しないし、何もできない。
それは裏を返せば、GOサインを出した政策や事業が失敗した時に、その決定を下したアルカードに全責任があると言う事だ。
「うわぁ、お父様大変なんですね」
「そうですよ。合議制での決定をしない以上は、権限と共に責任を負うのも仕事の内です。人間ならハゲてます」
「本当、お父様って心臓に毛が生えてますよね。剛毛の」
「間違いありません。織姫様も陛下を見習って、早くマスコット管理職を卒業してください」
「・・・・・頑張ります」
昔、35年前にイタリアでマスコット管理職をしていた時も、アンジェロから隊長の座を奪い取っておきながら、仕事のほとんどをアンジェロがしていた。
「織姫様、人口推移の統計が上がりましたよ」
翼が大量の資料をデスクに積み上げる。
「うわぁ、コレ分析するの?」
「1時間でやってください。他にも仕事は山ほどあるんですから」
アンジェロにピシャリと言いつけられて、泣く泣く小さな手でペンを握る織姫。
―――――うぅ、辛い。早くお部屋に帰りたい。
毎日毎日そう思って、毎日毎日残業をする。それが、この国の第1王女の仕事だ。
【登場人物紹介】
《織姫・ソドゥクルス・ドラクレスティ》
北VMRの第一王女。現在4歳。
元はアルカードの眷属で、死んで生まれ変わった。
一応2児の母で、アルカードの娘で、アンジェロと婚約中。
美人な両親のおかげで、超美少女として国のアイドル的存在になりつつある。
それをちゃんと自覚している。
《アルカード・ドラクレスティ》
北VMRの国王。
果断がモットーで、辣腕・陰湿・卑怯、加えて自己中。
そのお蔭で悪魔すらもまんまと倒してしまった、恐るべき策略家。
目的の為には手段も犠牲も、マジで厭わない、恐ろしい奴。
娘萌えで王妃に逆らえない。
《ミラーカ・ドラクレスティ》
悠々自適な生活を手に入れる為にアルカードと結婚した。
アルカードとは200年来の友人で、良き理解者。
夫婦としては全く成立していない。
本名はメリッサ。
《アンジェロ・ジェズアルド》
北VMRの独裁執政官。普段は大政大臣としての職に就いている。
アルカードに帝王学をたたきこまれた影響か、年々似てきている。
ただでさえ”ムカつかせ王”なのに、慇懃無礼な態度が余計に癪に障る。
織姫にメロメロ。