男女比〈0対4〉デート。 その④
急展開です。
やっとタグにあったチートが出せそうです。
ああ、長かった。
戦闘描写とかは次くらいだと思います。
最近、お気に入り登録が一件減って、また戻ってきました。
本当にありがとうございます。
意見感想を頂けると頑張ることができそうです。
それでは駄文を少しでもお楽しみ頂けたら幸いです。
会場は多くの人で賑わっていた。
薄暗い明かりが広いホールを照らしている。
「広いですね~♪」
「そうですね」
「人多いやん」
「このぐらいが普通でしょ」
上から順にリィナ、雛宮さん、霞、私だ。
「てかこの首輪何!?」
「いや、迷子……じゃなくて迷い犬にならんようにな」
「なりません!」
「頬を染めたら告白チャンス!?」
「ではありません!!」
溜め息を吐いて、辺りを見回す。
誰かと目が合った気がする。
もう一度見ても楽しそうに話す人々しか見当たらない。
まあ、自意識過剰なのかな。
「鈴ちゃんの隣はあたしよな?」
「いいえ、私ですよね?鈴」
「人気だね、鈴ちゃん」
あ、いや助けてもらう方向は無いんですね、雛宮さん。
四つに並んだ空白の席。
ひ、雛宮さんの隣に座りたい。
「と……隣に座らない?」
「ん~、別に良いよ?」
うわああい、やったよ。
私は内心喜びながら彼女の手を引いて隅の席についた。
そうすれば演奏中に襲われる可能性も無いだろう。
と座ったまでは良かった。
じゃあどうしたのかって?
リィナが先に座っていたのだ。
な、生暖かい……座ったときに変な声を出すな!
「そんなに私が好きなんですね!そうなんですね!?」
壊れてるよ、登場人物のほとんどが変態だよ。
「阿呆なことやってないで、どいてくれます?」
精一杯の怒気を込めて睨み付けても、馬鹿には恥ずかしさに震える少女に見えるらしい。
筋力の無くなった腕で力一杯リィナを投げ飛ばす。
「私、空飛んでる!羽なんて無くても飛べてる!!」
そのままの勢いでリィナは霞に衝突した。
頭と頭がぶつかったのか鈍い音がしたが気にしない。
「座ろっか?」
「良いの?あの二人」
「死にはしないと思う……」
私は右隅の席に、その隣に雛宮さん、リィナ、霞の順に座っていった。
その後はジュースを買ったり、パンフレットや限定グッズを買ったりしてから演奏が始まるのを待った。
十分ぐらいしてから、舞台がだんだんと暗くなってきたので、観客のざわめきが静かになった。
ステージを覆っていた垂れ幕がゆっくりと上昇していく。
「何や眠うなってきたわ……」
「早っ!!まだ始まってないのに」
「私も眠いな」
「って雛宮さんも!?」
「鈴、何か会場の様子がおかしいです」
「え?」
そういえば幕が上がっているのにいつまで経っても演奏が始まらない。
ステージの上の人々たちをよく見ると、全員寝てしまっているようだ。
会場の人々も次々に意識を失っていく。
「何が……起こっているんだ!?」
「おそらく鈴の命でしょうね~」
「何で!?」
「何でってほら、〈力〉持ってるじゃないですか。あれって心臓を食べることで奪うことが出来るんです」
突然の事実を叩きつけられる私。
心臓だって?
何だそりゃ。
そんな世界があって良いのか、〈力〉を持った時点で私はファンタジーに足を踏み入れている。
けれど、でもそんなのって理不尽だ。
私は好きで〈力〉を手に入れたわけじゃないのに。
「戦いましょう、鈴」
「え~!?」
戦うって何さ、どっかのRPGみたいのは嫌だ。
そのうち魔王とか出てきたらどうすんの。
無理、無理です。
「そろそろ〈鬼〉が来ます」
〈鬼〉って何だ。
そう言おうとした瞬間、その叫びは聞こえてきた――――。
鈴 「逃げていいですか?」
リィナ「早っ!!主人公がこれでいいんですか!?」
作 者「良いんじゃない?」
鈴 「ですよね~」
作 者「後で、すっごいのと戦わせるから」
鈴 「ええぇぇええ!!」
リィナ「まあ、今回のは正直雑魚キャラにする(予定)らしいよ?」
鈴 「何さ(予定)って!今までのコメディはどこに?」
作 者「次回予告しよっか~」
リィナ「〈鬼〉達がワラワラワラワラwwww」
鈴 「嫌ぁぁああ!!」
作 者「迫り来る魔の手から千代たちを救うことはできるのか!?」
リィナ「いや、できる(予定)なんだけどね?」
鈴 「すごく(予定)に悪意を感じるんですけど!?」
作 者「まあ次話も見たって下さい」
リィナ「それではまた今度☆」
鈴 「うう……それでは」