男女比〈0対4〉デート。 その③
また予定がずれて会場まで行っていません。
フラグとかばら撒きたいので勘弁です。
今回は少し短めです。
すいません。
嬉しいようで悲しいような一時間が経過した。
途中からファッションショー的に雛宮さんに写メられたが、何か言おうとすると次の服に着替えさせられる。
必死に試着室から出てきたところで楓さんが立っていた。
「そろそろ良いかな?」
「是非!!」
そう言うと楓さんは何故か口ごもってしまった。
「最近の娘は積極的というか、何というか……」
「?」
私を立たせると隣の部屋に案内された。
「じゃあそこに寝てくれるかな」
「ね、寝る!?」
部屋の真ん中にあるベッドを楓さんが指さした。
音をたてて閉じられた扉の鍵を閉めた楓さんは無表情で私を見つめた。
いや、そんな不思議そうに見られても。
そもそも寝るってどういうことですか。
「…………」
無言の楓さん。
……。
…………。
………………。
「分かりました!分かりましたからそんなに顔を近付けないで下さい!!」
「そう?」
ほんとに心が読めない人だな、この人。
「鈴ちゃ〜ん、どこに行ったの〜?」
雛宮さんが私を探しているようだ。
ん?
でもなんで楓さんは鍵を閉めたんだろう。
部屋に満ちたアロマのような甘い匂いが鼻につく。
何だが胸が熱くてドキドキする。
下腹部の方もジンジンとして変な気分だ。
「何ですか……これ」
立っていられなくなった私は床に座り込む。
吐息もすごく熱を帯びている気がする。
「簡単に言うなら媚薬かな」
【媚薬】
①性欲を催させる薬。淫薬。
②相手に恋慕の情を起こさせるという薬。惚薬。
って冷静に辞書のような解説をしてる場合ではない!
「そろそろ我慢出来なくなるんじゃない?」
「な、何がですか?!」
私思うんだけど、どうも最近変態としか会ってない気がするんです。
「大丈夫、僕経験あるから」
何のですか!?
楓さんの手が倒された私の胸に乗せられて、奇妙な動きをする。
「ん……ふぁ、んん」
ああ、駄目だ……何も考えられない。
私の思考は真っ白に塗り潰された。
「ジャジャーン!!ヒロインのピンチを救ってギャルゲーみたいに好感度を上げるため、リィナ参上!!」
とリィナが天井から生えてきた。
少し遅れて轟音と共にドアが吹っ飛ばされる。
「愛しの犬を手に入れるため、霞が登場やで☆」
「…………」
一瞬だが楓さんから重たい空気を感じた。
何か獲物を見るような暗く冷たい瞳。
すぐに元に戻った楓さんはゆっくりと立ち上がった。
「どうしたんだい君たち」
「好感度up!!」
「犬探し!!」
まともな奴はいないようだ。
「もう連れていってくれて構わないよ。着替えも終わらせたし」
「え、あれ?」
いつの間にか可愛い服を着ていた私。
さっきのは、夢?
「ここにいたんだ、鈴ちゃん」
「さっさと行くで」
「行きましょう、鈴」
「呼び捨て!?」
差し出されたリィナの手に掴まり、立ち上がると私たち四人は〈クラウンナイト〉を後にした――――。
静かになった〈クラウンナイト〉で楓は二人の少女のことを考えていた。
一人はリィナと名乗った白い少女。
誰の邪魔も入らぬように結界をしていたにも関わらず、何も無かったかのように部屋に入ってきた。
もう一人は霞という少女だ。
こちらの方なんて結界を破壊して部屋に入ってきた。
「神の力と永遠の命。力がなければ命が手に入らない。何とかしなければ……」
変わらず無表情のまま、楓は思考に意識を落とした――――。
作 者「鈴はどうです?楓さん」
楓 「まあまあじゃないかな」
作 者「僕キャラで無言って良いと思いますよ」
楓 「そう?」
作 者「次回予告でもしましょうか」
楓 「会場に着いた四人に迫る影……」
作 者「キャラ立てるためにあくまで口数が少ないね」
楓 「良いんじゃないかな」
作 者「会話がどうしても長く続きませんね……」
楓 「…………」
作 者「まあ、いつも通り鈴が襲われ、シリアスに入りだします」
楓 「また見てくれるかな?」
作 者「タモ○さん連れてこ~い!!」