表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺の異世界活動録〜イセカツ!!〜  作者: そっちょんげ
1/6

0章 終わりと始まり

「痛った!」


足を踏まれた痛みに反射的に声を上げてしまう。

だが、それは俺にとって日常茶飯事の事であり、いつもはこの程度じゃ済まない。 なので心の中でこれだけで済んで良かった、と安堵のため息を漏らす。


俺は日本一いや、世界で運が一番無いと自覚している高校生、その名も神凪透。その運のなさと言ったら、どこぞの、のび〇君にも軽く勝るであろう。

その記録や財布をスられる事六回、雨の日には必ずと言っても良いほど泥水をかけられ、1度だけ家が家事になったこともある。まぁ、これ以上言ってはキリが無いのだが、それほどまでに運が無いということである。


唯一の恵みは、自分で言うのも何なのだが顔が良いほうだということのみ。だがそれでも俺は童貞だ、何故かって?この運のせいだよ馬鹿野郎。


ただ、この日は何かが違った。それが何なのか理解できないまま俺は、家に帰ろうとしている。

それが理解出来ていれば、これから起きる事は起きなかったであろう。


「ただいま」


よし、いつも通り、いや、いつもより早く帰宅する。

ん? いつもより早い? なぜ?


ここで違和感の正体に気づいた。


そう、いつもより早いのだ。


何故いつもより早いのか、そう考えると色々と思いつく。 そう、悪いことが少なかったのだ。今日は足を踏まれただけという1件だけで済んだ。

これは、良い事なのだろう。少なくとも俺にとっては良いことだ。だがどうしてだろう。不思議と嫌な予感ばかりが心に芽生えてしまうのは。


そして、嫌な予感とは実現する。ーーー


ーーー

何かがおかしい。 しかも何かめっちゃ臭い


「なんだよこの臭い」


どこか生臭い匂いがする。


母は結構潔癖症で、こういった匂いがあることすら許さないはずだ。何故この匂いを放置しているのか、それを確かめるためにドアの取ってを握るが、何故か本能がそれをやめろと警鐘を鳴らしている。


そして、俺は、ドアを開けた。

開けてしまった。


まず感じたのは生々しい匂い、それも凄まじい匂いである。

次に見つけたのは、真っ赤な、人の血のような、、、


そして次にあったのは、母の体、いや、腹が破けて血が出ていなければ母だった物である。


何故? などと考える暇もなく、凄まじい吐き気が込み上げる。そしてその吐き気に抵抗できないまま、吐く。吐く。吐き続ける。


どれ位経っただろうか、吐くものが無くなり、胃液が出てきてやっと嘔吐は止まる。


「かあ、さん?」


呼びかけても意味は無いと知りつつも読んでしまう。

何故母はこんなになったんだ?


「俺のせいなのか? 」

俺の運が悪いばかりに母さんを死に追いやったってことなのか?


「け、け、警察を、、」


そうだ、何でもまずは警察だ。 いや、普通は救急車なのか?


そんな事を考えていた瞬間謎の声が聞こえる


「びゃははぁあ!

どうやら最高にボクは運がいいねぇ!!」


そう叫ぶのは青い髪に赤い目の男、見た感じはとてもイケメンであるがー、見た瞬間理解した。

こいつは、狂っている。

それに、こいつが母さんを殺したのか? 全くふざけている。今の俺にあるのは、恐怖、そして憎悪だった。


「んーーぅう? 悪いけぇど、死んでもらうねぇー?」


そんな事を言いながらとても大きいナイフを持って近づいてくる。

逃げ出さなければならない、そう分かってはいるのに、足が動かない。そうしているうちにー

「グサッ」


目に映ったのは赤い装飾がきらびやかに煌めいたという事だけだった。

次に分かった事実、それは、、、

胸に大きなナイフが刺さっていると言う事



熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い


その感情と同時に俺の中に生まれるのは、目の前の相手にある怒りと憎しみ、そう。俺は、こいつが、憎いのだーー


いつか復讐してやりたいと思うがもう手遅れなのか。と、考えていると、熱さが憎さを追い越し始める。


そして、 熱さは痛みを通り越す


そして理解する、俺は死ぬのだ、と、


「あ゛ぁは!ごめんねぇ?こうしないとぼくはえーーうーーーーー」


男がなにか喚くがもう聞こえない、残るのは体の熱さ。


あぁなるほど、つまり俺の運とは最低だった訳だ。


そして俺は意識を失った


ーーーー

ーーー

ーー


ーーーーーー

「あれ?」

気がつくと真っ黒な部屋にいた。

何でこんな所にいるんだろう


「確か俺は、、、刺されて、それで、、あぁ、死んだのか。」


うむ、そうだ。たしかに死んだはずだがー

「病院か? いや、それならこんなに暗くないか」

とすると天国か地獄なのだろうか

己の運の悪さから寿命以外の事で死ぬとは分かっていたが、来るの早すぎだよなー


「けどまぁ、実際に死ぬと不思議なもんだな」


重力も、何もなく感じる黒い世界、これはあれか? あの世って奴か?


「気づきましたか?」


え、なに、誰だよ。てか、どこから聞こえたし?

突如呼びかけられる女声に少し驚きつつも、この展開からして女神かと、思案する。


「姿が見えないので現れてくれたら嬉しいんですけど。」


実際見えなくても構わないが、女神だった場合美しい顔や胸を見たいので、下心たっぷりで尋ねる。


「それはすいませんでした。すぐに顕現しますね。」


そう言いながら光を放ち現れたのは、、、、


立派なイチモツを生やした筋肉隆々の髭を生やした男性であった。

わーぉ、どういう事だ? 女の声だったよなー?

ていうかどっかで見た顔だな! あ、あれだ! ダビデ像って奴だ!


「おい!お前、女声だったじゃねぇか!俺の期待を返せぇ!」


期待をぶち折られて怒りのまま発言する。


「いや、顕現してない時はそういう声になるのだ、頼むから怒りをしずめたまえ」


「いーや、やだね! てか謝るくらいなら股間にブラブラしてるもん隠せ! しかも口調違うし! わざとだろ!」


「おっと、恥ずかしいじゃないか。そういう事は早めに言ってもらわないとねフハハ」


「フハハじゃねぇよ! 、、、、

まぁいい、ここはどこなんだ! そしてお前はダビデか?」


少し遅れたが疑問に思っていたことを質問する


「よくぞ聞いてくれた。

我は男神。ダビデなんぞ知らん! そして、ここは天国、地獄の狭間にある神界という所である。」


「いやそこは女神さん呼ぶでしょー。男神とか誰得だよ。」


「うるさいわ! 我も来たくて来ておらん!さっさと話を進めるぞ!

お前も分かっているだろうが貴様は死んだ。」


そっか、俺死んだのか。まぁそりゃそうだよな、ナイフ貫通してたし。

待てよ。俺が死んだと言うなら俺の先に刺されていた母さんはどうなったんだ!?


「おい、俺の母さんは、かぁ、さんは、どうなったん、だ、?...」


「貴様の母か、安心しろ。 生きておる。運が良かったのだろうな。発見が早かった。と、言うことになっている。」


「なっている?(••••••) だと?」


「ああ。 あの女は本来死ぬ運命では無かった。だから生き延びさせる事にしたのだ」


なんだよ、それ。俺はあの歳で死ぬほど運が悪かったってのか? ふざけるな!

「じゃあ、俺は死ぬ運命だったてのか!」


「いーや、違う」


違うだと? なら俺は運命を揺るがすまでに運が悪く! 神にも生き返らせてもらえないほどに運が悪かったって事か!

だが、結局は俺のせいなんだ。 俺に何らかの不備があったって事なんだ。


「どう違うんだよ、、」


「あぁ。訳は話さんが、元々貴様は産まれるはずのない人間だったって訳だな」


「どういう、事だ?」


「訳は話さんと言っただろう。 まぁいずれまた相見える機会があるだろうから、その時に話してやろう」


また、ねぇ。 てことは、また死ぬのか? 俺は


「話はまだ終わらんぞ?

貴様はとても運が悪かったであろう?これは、我々の設定ミスとやらでな、そこで、特別に転移を許そうと思うのだよ。」


「結構です。」

この運のまま行ったって良い事何てあるはずも無い、なので拒否するさ


「うれし、、え?」


「だから結構です。」


「いやまて、転移しろ。じゃないと上からーゴホンゴホン」


「上から?」


「いや何でもない。だが良いのか?剣と魔法のファンタジー世界とやらにも行けるのだぞ?

それにこのまま童貞のままでいいのか?」


「うっ」

痛いところをつかれた、だが


「男神さんならわかるでしょう?俺は運が悪いんだ、だから転移なんてしてもろくな事にならねぇ」


「その事については考えてるぞ、貴様にはな、転移する世界にいる者の中で一番の幸運をやろう」


「ほう。他にも、なんかそう言うのないの?」

流石に運だけでは無理があると思い尋ねる


「もちろんあるさ、だが、それは転移してのお楽しみというやつだな。」


「分かったよ。それならなんとかやって行けそうだ。」

まぁ、この条件なら生きていけるだろう。おそらくチートつきだろうし。俺はチートでハーレムを作るんだ!ってな


「契約成立だな。という事で行ってこい」


「まてまて、まだ聞きたいことがあるんだ。な?」


「知らぬ。もうすぐで我の見たい番組が、、、」

「おい、ふざけんな」

「ま、いけ!」

そんな急な、まだ聞きたいことあるのに


「ちょ、ま、」


辺りは白い光に包まれてーーーーー

ーーー

ーー

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ