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清隆学園の二学期  作者: 池田 和美
18/18

蛇足

 使用上の注意


 蛇足の使用にあたっては、一度本編を読み終えてからの方が適切と考えられるので、まず本編をお読みください。

 なお蛇足の「行」は本編の該当行の目安で(作者の数え間違いや書式変更などで)多少前後していても広い心で利用していただければ幸いです。

 そしてお知らせですが、この作品に登場する人物、団体、事件などは、実在の物とは関係がありません。また、たまに物理法則を無視する時もありますが、面白さ優先の法則で、これまた広い心で許していただければ幸いです。


 十月の出来事・序章


 33行:真鹿児(まかご)孝之(たかゆき)

  実は仲間内から一文字ずつ貰った名前だったりします。本文中で説明しちゃってますが、由美子と同じ一年一組で、所属は天文部である。

 195行:洗顔。

  体育の授業の後はもちろんのこと、まめな娘はお昼休みにも洗顔していたりする。さすがに洗いすぎは角質にダメージが出るからお薦めできないが、由美子の朝だけというのも極端であろう。

 226行:奇声を上げる優。

  いやモデルにした人も、よく奇声を上げていたけどね。どちらかというと優の使い方を間違った例。

 233行:清隆学園の制服。

  この他に徽章類の設定まで細かく考えてある。

 253行:第三ボタンまで留めずに…。

  学ランは校則違反でなくても、開襟するのは違反だと思う。しかも下に着ているのが黒いワイシャツなんて。

 260行:優の小話。

  内容から彼が信仰している神が「名状しがたきもの」とも呼ばれる「ハスター」であることがわかる。クトゥルフ神話に出てくる邪神である。大丈夫か? 優?

 288行:にら。

  三戦士が最初に構想された頃に、子供向けヨーグルトデザートのプチダノンのテレビコマーシャルで「頭の中に浮かんだ言葉をホワイトボードに書きなさい」と言われて男の子が小さく書いた言葉。プチダノンはこの後シュールなコマーシャルを立て続けに流すことになる。

 328行:指で挟み止める空楽。

 『四月の~』でもやってたな、北斗神拳二指真空把。達人の空楽にしても、ボードペンが飛んでくる速度を見誤って、本来ならばペンを挟み止める予定が、キャップになったということなのだろうか? それともただ単にそこまで考えてなかったとか。ちなみに村田兆治とは「マサカリ投法」で有名だった元ロッテの投手。

 446行:弘志に褒められる由美子。

  ほら赤くなって姐さんたらかわいいねぇ。

 469行:正美を見おろす由美子。

  設定上、由美子の身長は男子よりも確実に低いが、委員長の肩書が彼女を大きく見せている、ということで。

 471行~:色々な映画のタイトル。

  正美がサイバーパンク好きな事が分かる。

  意外にも空楽は時代劇よりもハードボイルドな作品を見ていてビックリ。

  スターウォーズシリーズはSFを語る上で外せないだろう。板チョコのハン・ソロはエピソード5のラストに出てくる。

  ナウシカは妖精作戦でもネタにしていたし、ラピュタはいまだに「バルス」でサーバーダウンが起きる。次にホラー映画を上げているのは優であろう。

  フレアとか麗華とかは一八禁のエロアニメだ。誰が言った?

  シベ超というのは、その直前のセリフで有名だった水野晴郎さんが監督をしたシベリア超特急のこと。

  燃えよドラゴンのブルース・リーは凄い。

  平成ガメラ三部作は、あの低予算でこの映像がと感動すら覚えた。

  オズとアリスを推しているのは恵美子かな? 両方ともディズニーの古い方の映画だと思われる。

  トゥルー・ライズのコメディタッチで描かれたスパイアクションはシナリオの勝利だと思う。次のおそらく有紀が言っているターミーネーターとはシュワルツネッガー繋がり。

 『日本一の無責任男』とか『トラトラトラ』とか他にも入れたかったタイトルはあるが、こんなものでしょう。西部劇が入っていないのはわざと。あ『This is IT』が抜けてたな…。

 494行:自主制作映画&「恵美子がいるから」

  おそらく昭和二十九年版の『ゴジラ』ねた。ヒロインの名前が山根恵美子だった。芹沢というのはゴジラを倒す悪魔の発明「オキシジェン・デストロイヤー」の発明者である芹沢大助博士のこと。もちろん弘志か明実が演じる事になっただろう。(和美の推しはもちろん弘志。明実には恵美子の父で物語の傍観者たる山根恭平博士の方をお願いしたい)肝心のゴジラはというと、委員長自ら出演してもらうということで。

 498行:うるさーい!!

  和美の大好きな『怪物くん』(藤子不二雄)で、怪物くんがお供の三人にすぐ言う言葉。絶対権力者とそれが従える有象無象の怪物という、ある意味同じ構図だったりする。

 546行:『ある勝負』

  幕間3で柴咲美幸が起こした事件により発生した勝負の事。まあ、あんな事になればね。

 594行:〇ッキーゲーム。

  学生たちの宴会なんかで行われることが多いけど。まあ恵美子の意向だし。

 762行:慌てて止める恵美子。

  本人はイタズラのつもりが、まさかの展開に動揺している。それに公開でキスなんてことを由美子に強要した形になってしまったし。

 772行:キスをする二人。

 『四月の~』で予告したとおり、春に出会って色々なイベントをこなし、秋でのキスに至りました。由美子本人がそう言っていたんだから、弘志にそうされても仕方ないわな。


 十月の出来事・①


 2行:歴史だけはある講堂。

  清隆学園高等部にはA~D棟の他に体育館や格技棟、そして講堂が併設されている。それら付帯設備とはもっとも北側にあるC棟から渡り廊下で繋がっているという設定。渡り廊下はそれらを繋いで北上し、一番北側には男女それぞれの学生寮がある。

 11行:ミス清隆学園コンテスト。

  和美はミスコンがある学校に通ったことが無いので分かりませんが、こんな感じなのでしょうか?

 49行:生徒会庶務の高田。

  イメージはジャパネット・タカタ。だから彼の読みも「たかだ」でなく「たかた」

 119行:生徒会長山田亜紀登。

  ちょこちょこ登場しているお祭り好きの上級生である。でも一学期の頃から生徒会長という事は、会長選挙はいつ行われるのだろうか? 和美が通っていた学校では二学期に生徒会選挙で、学園祭終了後に就任だったような記憶がある。きっと清隆学園高等部では三学期に一、二年生で選挙して、就任は新学期からなのでは? もちろん三年生の派閥から推薦という名の指名かもしれないが。

 150行:醜女ではないぐらいの矜持。

  いやいや。実は『学園のマドンナ』の恵美子や、和風美人の花子に隠れてしまうけど、由美子だってクラスに一人ぐらいいる美人さんという設定なのだ。ただ行動が『拳の魔王』だったり『武闘派委員長』だったりするから損をしているだけ。

 158行:スタッフがいい加減で信用しきれない。

  とか言いつつも本当の部下である図書委員よりも、常連たちを信用している風にしか見えないんですが。

 195行:仮名ガブリエルさん。

  初稿ではエンジェルさんだった。ただ後の自主製作映画にエンジェルという役名のキャラクターが出てくるので変えました。このミスコンの話しと『西部の出来事』とでは、現実で五年以上も時間差ができたので起きた不幸な事故。他にも細かいところをこうして直しながら掲載させていただいてます。

 237行:熱湯じゃ~!!!

  熱湯が入ったヤカンを持ったら、その熱気で分かると思うんだけど。もしかしてラグビー部マネージャの富田三奈さんは天然なのか?

 259行:ツカチンが指揮を執ってる。

  もちろん映画上映のための会場設営だが、彼は監査委員会所属であるので、裏を勘ぐってしまう。もしかしたら弘志と生徒会が組んで行う悪事の情報を事前に掴んでいて「俺は知らなかったですよ」と言い訳するためにミスコン会場に来ることを避けたのかもしれない。

 279行:先月のちょっとした事件。

  現在が十月だから、事件が起きたのは九月。そして半径一メートル以内に立ち入り禁止という激しい拒否反応。つまり序章のキス事件は九月に起きて、それ以来そういったルールが発生したということ。完全に図書室や司書室に出入り禁止にならなかったのは、やっぱり池上透のことがあったからではないだろうか。

 320行:投げ込みによる山茶花の一輪挿し。

  正美との会話で由美子が見ていないからよく分からないが、花子は山茶花の枝を投げて空楽の頭の上に置いた柿の実に命中させ、さらに貫通までさせている。本当の華道の「投げ込み」とは全然違う。秋祭りの時にチンピラに剣山を投げつけたりもしているし。実は花子は「最強の華道」を習得しているという裏設定がかつてあった。いつもは静かな大和撫子が枝切りばさみを片手に悪人をバッタバッタと倒していくという…。ただでさえ三戦士が濃いキャラクターなのに、その設定を採用したら学園バトル物になってしまうので、ただの女子高生になりました。たまに裏設定(なごり)としてアチコチに顔を出すことがある。

 354行:ガブリエルの歌。

  後ろで由美子が説明している通りアメージンググレースである。でも和美はこの歌嫌いだったりする。


 西部の出来事


 タイトル:『西部の出来事』

  三戦士で西部劇という事で安直に『西部の出来事』となりました。『夕陽の決闘』は自主製作映画としてのタイトルとなります。本当は『裏切りは犬の名前』とか真面(まとも)な案から『用心棒ガンマン無頼』という、ある意味(その胡散臭さまで)正統派な案まで色々と考えました。勝手に続編を名乗って『続・荒野の出来事』でもよかったかも。西部劇の邦題については集客が第一で、本来なら別シリーズなのに続編扱いになっていたり適当な物が多いのです。西部劇編がうまくできたみたいなので、次は宇宙海賊編かなあ。

●S-1

 5行:タンブルウィード。

  西部劇といえば転がる草の塊。あれはああいう生態の草で、風に転がされることで種を遠くまで運ぶという意味がある。しかも元は中国大陸の固有種で、貿易によってアメリカ大陸に持ち込まれたという外来種だったりする。

 23行:ピースメーカー。

  西部劇といえば必ず出てくる回転式拳銃。日本の時代劇でいう日本刀とよく対比される武器でもある。また銃身の長さは役回りによって違う演出がされたりもした。パライソの白鳥がグリップに描かれている物や、後にサムライが嫌々握っている物はシビリアンモデルと呼ばれる4 3/4インチ(120ミリ)の一般的なモデルであろう。エジェクターと銃身が同じ長さの物だ。エンジェルは敵役なので、それよりも長い7 1/2インチ(190ミリ)のキャバルリー(騎兵隊)モデルが似合うだろう。賞金稼ぎたちなんかは同時代のレミントンモデル1875あたりかもしれない。

 24行:二丁拳銃。

  腕利きは左右で別々の的を、しかも同時に撃ち抜くことができたりする。またスイングアウト式のリボルバーが発明される前は、弾切れを嫌って、二丁携帯するのは割と常態化していた。

 32行:<コーモーディア>のマスター。

  ここは自主製作映画という設定なので、三戦士が常連で押しかけている喫茶店<コーモーディア>のマスターが特別出演しているつもりで。もちろんモップを握っているのは<コーモーディア>のウェイトレスさんが演じている。

 84行:賞金稼ぎたち。

  リーダーはその銀縁眼鏡から権藤正美が演じていることがすぐ分かる。残りの二人は自称『道産子とスロバキアの混血でチャキチャキの江戸っ子』という御門明実と、京言葉という設定故に出番が減ってしまった松田有紀のつもり。

 190行:アルセーヌ・ルパンと銭形平治。

  この二人の共演は変だが、アルセーヌ・ルパンの孫と銭形平治の毘孫(こんそん)だと、あら不思議。日本だと違和感が無くなり、かえって定番になる。

 200行:先住民。

  ほらインディアンって差別語になったから苦労したわ。ネイティブ・アメリカンと白人の関係については、ここで触れないこととする。「ソー族」というのは和美が設定した部族名のつもり。本当にあったらごめんなさい。

 317行:サムライの服装。

  七人の侍の三船敏郎みたいな素浪人の格好でもいいが、ここは三度笠を被って木枯し紋次郎ということで。

 324行:ウインチェスターライフル。

  西部劇の拳銃がピースメーカーならばライフルはコレ。銃床の下にあるレバーをガチャリとやる銃だと言えば大体想像できると思う。ピースメーカーと銃弾が共通だったのは意外に知られていない事実。

●S-2

  わざわざタイトルバックを入れたのは自主製作映画の雰囲気を出すため。

●S-3

 15行:エンジェルの雇い主である痩せた男。

  これはちょくちょく出てきている大学生の山奥槇夫のつもり。

  家主、その妻の二人は天文部の一年生橋本(はしもと)大和(やまと)愛子(あいこ)千波(ちなみ)のカップル。男の子は不破空楽の実家からの参加で、従兄妹の美作(みまさか)(あきら)が男装しているつもり。三人とも他のエピソードでは出番があるが『~出来事』関係では初出演。

 190行:雇い主まで撃ち殺すエンジェル。

  悪役は最後まで悪役らしく、無益な殺生までする。

●S-4

 11行:葬儀屋の男。

  清隆学園で一番葬儀屋が似合う男、地学教師の小石先生が特別出演。

 26行:三人の女たち。

  一人は後に正体がバレるので省くとして、残りの二人は、明美の秘書としてアチコチに顔を出している海城アキラと、新命ヒカルのコンビ。スカートを捲られているのはアキラのつもり。

 88行:パライソの早変わり。

  現実だとまず無理なのは百も承知。まあ映画なので無理のある変身は許して貰うとして(カット割りとかで誤魔化せるから)女装を他人から頼まれるとやらないくせに、必要に迫られたり自主的なイタズラだと女装する弘志が、映画のためだからと女装するのか? という問題がある。(素直に応じるヘソ曲がりではなかろう)きっとシナリオでは女のスカートの中に隠れているとかだったのを、アドリブで変更しちゃったとかありえそう。隠れる予定だったのは、おそらくアキラが演じている方であろう。より勝気という設定のヒカルの方には、太ももにホルスターが巻いてあるという設定だから。

 148行:コック&ドロウからの~。

  日本語で早撃ちと言ってしまえばそれだけの事なのだが、やはり銃には拘りが出てしまう和美の性癖。片手だけでピースメーカーを扱えないと早撃ちはできない。それをパライソは左右別々に行っているのだ。

 197行:息を呑む酒場のマスター。

  彼にはサムライが持っている物がただの酒瓶だということが見えているため、緊張感が半端ない。

●S-5

 4行:保安官。

  恰幅の良さから十塚圭太郎(ツカチン)のつもりである。

 40行:巡回裁判。

  裁判所も少なく通信手段も頼りない時代は、町や村に判事が出張してきて裁判所を開廷することが当たり前だった。そして保安官の裁量で凶悪犯は処分してしてしまっても、そう問題にならなかった。

●S-6

 33行:シク・センペル・ティラニス。

  リンカーン大統領を暗殺したジョン・ウィルクス・ブースが、暗殺を実行して逃亡するために劇場の舞台へ降りた時に叫んだとされる言葉。(諸説あり)和訳は後述されているとおり。

 38行:神父または教悔師。

  もちろん『ブラックプリースト』たる左右田優が演じている。これこそ適材適所。

●S-7

 12行:トトが用意した飲み物。

  おそらくコーヒーだと思われるが、白湯だったかもしれない。緑茶は日本独特の物なので却下。紅茶は英米戦争の後では入手が困難になっているはず。

 31行:理由をつけて自分の取り分を多くするパライソ。

  オープニングのタイトルバックで紹介しているとおり、彼は卑怯者なので、口車をすぐに働かせる。

 49行:トトを睨むパライソ。

  彼は(設定上)白人なので先住民を信用していない。しかしサムライは東洋人なので、あまり差別意識がない。

 89行:殴られて、へたりこむパライソ。

  彼は無法者とはいえ腕っぷしのほうはそれほどでもない。一番の武器はやっぱり口車なのだ。

 90行:パライソを斬らないサムライ。

  刀が穢れるとか言っているが、やはりここまで一緒にやって来た縁という物が彼を非情にすることが出来なかったようだ。

 130行:右靴から出てくる銃弾。

  本当だったら暴発の恐れがあるかもしれない。このころの銃には黒色火薬が使用されており、安全に取り扱うには注意が必要だった。ここでは演出上のウソとさせていただく。

●S-8

 12行:球根から水分を得るパライソ。

  じつはアフリカ大陸では可能だが、アメリカ大陸ではやめておいた方がいいサバイバル術。日本では絶対にやってはいけない。球根の種類によっては即死する可能性すらある。

 55行:最後の一発を撃つパライソ。

  ここで小さな石を撃っているのは、意趣返しをしてサムライを嗤うためであろう。

 123行:駅馬車で亡くなっている少年。

  正美あたりが特殊メイクしてひっくり返っていたら絵面的に笑えるだろうか? それとも賞金稼ぎとダブるためにややこしいだけだろうか?

 131行:駅馬車で唯一生き残った男。

  着ていた物から、エンジェルが仕入れた情報にあった、大金を隠した男コッパーだという事が分かる。演じているのは真鹿児孝之あたりか。

 201行:自然が片付けるに任せる。

  馬車は放っておいても風化して朽ちるだけで問題はないと思われるが、二人の死体をそのままにするのは、実は問題がある。その死肉で人間の味を覚えた肉食獣が、次は生きている人間を襲う事もあり得るからだ。もちろん可能性の問題であって、そのまま放置でも(道義的な問題はさておき)彼らが責められることはない。

 211行:三つ目の穴。

  ここでパライソと勝負しないと渇死の可能性があるからだ。もちろんどちらが埋まるのかは言うまでもない。

 232行:深く組み合わせる腕。

  これで変身できないなんて、友情の度合いが足りない(バロム1じゃないってか)

●S-9

 22行:写真。

  坂本龍馬のポートレートが残されているぐらいだから、まったく無かったわけではない。本物の西部劇でも写真を撮るシーンがあったりするし。ただ庶民や無法者が気軽に「うつるんです」でパチリということは絶対にありえない。シャッターを切ってから撮影が終わるまで十分以上かかる時代である。

●S-10

 20行:酒場のマスター。

  セットは最初で使った<コーモーディア>のままであろうから、喫茶店のマスターに一人二役をさせるわけにもいかないだろう。おそらく左右田優あたりが演じているのでは?(少ない人数だとやりくりが大変だ)

 100行:土地を巡っての諍い。

  ここでは詳しく触れていないが、おそらく先住民と入植者との間で起きたのだろう。そうでないと騎兵隊が駐屯している説明にならない。

 110行:部隊指揮官はキャンベル大佐。

  ついこの前まで敵国だった英国の軍人を、退役したとはいえ指揮官として雇うのか? という基本的な疑問もある。ただ有能な指揮官が不足していたことは事実である。あ、あとコッパーの雇い主と混同した人がいてビックリした。向こうはすでに引退済み。

●S-11

 1行:騎兵隊営舎。

  西部劇にはお馴染み。西部劇で分かりにくい方は、千葉県にある東京ネズミーランド内のトンソーヤ島にある奴を思い出していただければ幸い。

 45行:ルロイ・パーカー中尉。

  名前は『明日に向かって撃て』のブッチ・キャシディの本名から。演じているのはルックスから判断して松田有紀(もちろん金髪はヅラ)

 110行:キモサベ。

  ローンレンジャーに出てくる相棒の先住民トントが、ローンレンジャーを呼ぶときに用いる単語。「親友」程度の意味らしい。花子が演じている先住民の娘役の名前がトトなのはトントのもじりだ。

 123行:キャンベル大佐。

  演じているのは十塚圭太郎(一人二役)であろう。あの恰幅の良さは指揮官役にピッタリかと。

 124行:キャンベル夫人。

  果たして演じているのは誰であろうか? 由美子は監督だし恵美子はエンジェルだし、花子はトトだから分身の術でもできないと画面に存在すらできない。ということで海城アキラの母親である海城香苗あたりに老けメイクをして特別出演していただこう。

 129行:パライソの挨拶。

  詐欺師だからこそ礼儀作法に関してはよく知っている。詐欺師は素晴らしい笑顔と礼儀正しい挨拶から。

 131行:大佐の従軍先。

  東アジアと言っているが、よくてインドであろう。アフガニスタンまで来たら地の果てだ。日本の地を踏んだ英国人はまだ数えるほどしかいないはずの時代だから。

 152行:大統領の受難。

  前半でパライソが吊るし首になりかけた時に叫んだラテン語のセリフといい、リンカーン大統領の暗殺のことだろう。

 159行:第十六騎兵隊の受難。

  第七騎兵隊がリトルビックホーンの戦いに敗れたり、けっこう騎兵隊の事件って多かったりする。ちなみに騎兵隊は第十騎兵隊までしかないのを知っている和美は確信犯。この第十六騎兵隊の事件は、川床に野営して鉄砲水で大損害を受けた騎兵隊の故事を想定していたのだが、メモ紛失で元ネタが分からなくなってしまった。

 198行:二人の女。

  片方は後述の通りエンジェルの変装なのだが、もう一人は誰であろうか? 意外に弘志の姉である郷見茜が老けメイクで出演しているといったところか。

 288行:男の都合。

  男の都合である。

●S-12

 4行~:パライソに容赦ないエンジェル。

  ここらへんの格闘シーンは剣道部エースたる恵美子の本領発揮であろう。手加減なしで蹴り飛ばしている可能性すらある。女の恨みを買っていそうな弘志なら自業自得なのかも。

 135行:木箱の中身。

  英語の綴りのままダイナマイトである。大陸横断鉄道の建設のため結構流通していたようだ。

 150行:往生際。

  まさしく往生際である。和美の作品で(劇中劇とはいえ)正しく仏教用語が使われた稀有な例。実生活で葬儀に関して、僧侶に「ちゃんと引導を渡してやらんと功徳にならん」と言われた時には不謹慎にも感心してしまった。

 157行:ハリー・ロングボゥ。

  名前は『明日へ向かって撃て』のサンダンス・キッドの本名から。厳密に言うと西部劇ではないが『明日に向かって撃て』もなかなかよい映画である。まだ未視聴の方のために補足するが、ブッチ(演:ポール・ニューマン)とキッド(演:ロバート・レッドフォード)が中心となった、実際にあったギャング団「ワイルドバンチ」の盛衰を描いた映画である。この二人には生存説が根強く残っており漫画『ドリフターズ』に出ていたりする。最近になってボリビアにある二人が葬られたという墓を掘り起こしてDNA検査をしたら、親戚と一致しなかったとかいう報道があった。

●S-13

 1行~:火災現場。

  最初に逃げ出したのはエンジェル。走っている馬に飛びつくのはパライソ。最後は説明するまでもなく馬を回収したトトである。馬に飛びつくスタントは弘志ではなくて空楽が吹き替えたかもしれない。

●S-14

 29行:カラカラと回る風車。

  高い櫓の上の羽根車も西部劇には欠かせないアイテムである。大陸横断鉄道の蒸気機関車への補給に使用するために整備され、水があるところに人が集まり集落になる。という風に開拓された町も多い。

 59行:パライソの行水。

  西部劇って意外と入浴シーンが多い事に気が付いて入れたシーン。また男だてらにスカートが似合うパライソが劇中劇のキャラクターとはいえ正真正銘の男であることを確認するためでもある。そうでないと最後の決闘でサムライが彼にトドメをさせなくなるから。

 67行:喫煙シーン。

  未成年が喫煙はいけません。撮影ではシガレットチョコか、紙の筒を燃やしただけかもしれない。禁煙が進んだ現在だと映倫許可が出ないかもしれない。

 100行:拾い物の歯ブラシ。

  つまりパライソの衛生観念もその程度だということ。撮影ではアドリブだった可能性もある。

 141行:パライソの罠。

  そう都合よく行かないと思うが、そこは演出上のウソということで納得していただきたい。ちょっと考えるだけでも、敵が子供のように身長が低かったり、問答無用に撃ちまくる奴だったりしたら、この罠は無効である。

●S-15

 29行:シャベル。

  欧米の柄が長い種類の物であろう。

 50行:「いつも思うんだが…」

  パライソの誘導尋問である。簡単に引っかかるサムライの方が悪い。

 79行:暴発しない銃。

  ピースメーカーの暴発を防ぐための安全装置は、クォーターコックと呼ばれる半分だけハンマーを引いて弾の位置を半分だけずらす物しかない。これでも携帯中に何らかの衝撃でハンマーが落ちて暴発する可能性が残されている。(和美もエアーソフトガンのピースメーカーで暴発した経験がある)だから昔のガンマンたちは最初の位置に来る弾倉は空にして五発しか装填しなかった。今のリボルバーはリバウンド機構がついて危険性は減少した。

 105行:葉巻に火を点けて…。

  だから未成年者の喫煙は違法だと言っておるのに。ここでも偽物で撮影したのだろう。

  ちなみに三戦士のレギュラーの中で喫煙の習慣を持っている物はいないという設定である。

 113行:ハリー・ロングボゥの棺桶の中身。

  中で正美が「シェー」をしていたら笑えるよな。

 123行:「あんたが、この名前を…」

  じゃあなぜサムライは、この墓碑銘がこの墓地にあることを知っていたのだろうか? というもっともな疑問が残る。

  きっとコッパーが彼に告げた言葉は「ハリー・ロングボゥの墓の隣り」だったのではなかろうか?

 140行:サムライを観察するエンジェル。

  彼にライフルの名手であるトトが居る事を知っていたら、この決闘は引き受けなかったに違いない。だがエンジェルはその事実を知る機会は無かった。

 226行:飛び上がったサムライを狙うエンジェル。

  イメージとしてはガンダ△のラストシューティングかな。

 236行:墓穴から這い出すパライソ。

  漁夫の利を狙って隠れているなんて、卑怯者の称号にふさわしい行動である。

 252行:サムライの頬の傷。

  ジュリアノ・ジェンマが撮影中に負った頬の傷へのオマージュ。ここではおそらくエンジェルの弾が掠めたのであろう。

 261行:エンジェルの息を確認するサムライ。

  よく時代劇の決闘であるシーン。相手が確実に死んだのか確認したのだろう。実は息があり、サムライへの復讐に燃える女ガンマンとか続編が作れるかも。

 262行:刀を手の中で返すサムライ。

  つまりエンジェルには峰打ちを狙っていたことになる。相手が悪党とはいえ女子供を武士が斬るわけにはいかなかったのだろう。もちろんパライソが撃ち込んでくることを予想しての上だ。こうして卑怯者の手を借りて悪役を倒し、自分は卑怯者を成敗するという、自分の武士道にも背かない決着がついたのだった。

●エンディング

 11行:また、つまらないものを…。

  第十三代目石川五右エ門の口癖ですな。

 22行:はう。トト嘘つかない。

 「インディアン嘘つかない」とはよく使われるフレーズ。まあ西部開拓史を調べると、確かに騙される側であることが分かる。

 30行:予算の関係で。

  では予算が潤沢だったらどんな爆破シーンだったのだろうか? 考えない方が健康によさそうである。

 41行:由美子へのインタビュー。

  ヒロインのはずなのに出番これだけ。話しの都合上とはいえ、呪いでも発動しないかと戦々恐々。

 52行:みんなの声。

  さりげなく(でもないか)『ハレーション・ゴースト』ネタを仕込む和美。でも学園祭で自主製作映画を撮るって黄金パターンを作った作品だし、和美のお気に入りだしね。もちろん「沖田くん」は弘志あたりがイタズラして言っているという設定。


 十月の出来事・②


●清隆学園高等部C棟二階図書室

 2行:時刻表示。

  わざと時刻表示をグリニッジ標準時にしたりして。ノリは架空戦記によくある時間に追われた感じである。

 8行:今回の映画撮影。

  ということで『夕陽の決闘』は図書室で無事上映することができました。

 135行:「私はこれから校庭で当番の時間なの」

  → 幕間7に繋がる。

●講堂特設ステージ脇

 41行:静かなクラシック。

  和美的にはサン・サーンスの「白鳥」なんかがお勧め。

 61行:由美子は…結論に至った。

  見て分かるなんて「愛」だねえ。

 75行:ブーケトス。

  もちろん由美子に向けてのトスだ。その後離さないんだから由美子も乙女だよね。

 123行:新井尚美。

 『四月の~』頃からちょくちょく顔を出している、弘志とは同じ中学の女子である。被服部所属で、さらに言うなら空楽が絶対出会えない「隠れクラスメイト」という変なキャラである。

●一年三組教室。

 15行:平井優花。

  幕間6に出演していたクラスメイトである。設定として一学期は図書委員、二学期からは帰宅部である。

 40行:放射能ブレス。

  言うまでもないと思うが、ゴジラの必殺技である。

 82行:雪女の格好をした誰か。

  もちろん弘志…、いやサトミである。

●体育館

 31行:『流体コンデンサ―の量子コンピュータへの応用と、その場に見られる量子もつれ理論についての一考察』

  この作品のところどころに出てくる弘志が書いたとされる論文のタイトルである。この論文で弘志は天才扱いされているという裏設定がある。

 34行:六分半の演説。

  優がこの後やらかす演説である。聴衆も参加するという面白企画である。

 40行:新型スパコン『穣』。

  実際にあるスーパーコンピュータ『京』の向こうを張ってみました。

 82行:Achtung!

  ドイツ語で「傾注!」

 83行:独逸国防軍陸軍の野戦服。

  第二次大戦の独逸陸軍である。本来ならば演説の内容的にも武装親衛隊の制服で参加したかったであろう。

 86行:Inspiration von Sturmbannfuehrer

  ドイツ語で「大隊指揮官殿の訓示」

 90行:白コートを羽織った左右田優。

  前に六分半の演説と明美が言っているし、この後に口にしている「Ich mag Krieg」(ドイツ語で「私は戦争が好きだ」)とか、全体で「Krieg!」と唱和していることから『ヘルシング』の少佐ゴッコである。連載一回分をその演説で潰したという伝説のシーンだ。

●視聴覚室。

 1行:なぜか肩で息をした由美子。

 『犬の生活』の上映に間に合っていないことから、体育館の外で明美や優のゴッコ遊びに巻き込まれたと推測する。

●大学野外ホール。

 28行:コンマス役の女先輩。

  コンマスとはコンサートマスターの略である。簡単に言うと楽団の幹事みたいなものである。

 30行:お願いしたソロ。

  視聴覚室で正美が言っていた曲である。ケッヘル315はモーツアルト作曲の「フルートと管弦楽のためのアンダンテ」につけられた番号である。もちろんソリストが演奏するのはフルートである。高等部にあるのは吹奏楽部なので、足りない弦楽器は大学の楽団から助っ人してもらったのではないだろうか。『愛の挨拶』はエルガー作曲のヴァイオリン曲であるが、弘志はこれをフルートで暗譜にて演奏できるという裏設定がある。

●高等部パソコンルーム

 2行:『超兄貴』

  色々と「濃い」シューティングゲーム。ただし難易度はそれほど高くない。

●D棟中央廊下

 1行:ナローパイク。

  ナローとは一般的には狭軌鉄道のことを差すことが多いが、ここでは縮尺はHOゲージで軌間は9ミリの模型を差す。詳しくは『四月の~』の蛇足を参照の事。

  パイクとは学習机に乗るような小さなサイズで作ったジオラマ(レイアウト)のこと。取捨選択を間違わなければドラマが詰まった小さな世界を出現させることができる。これも半径一〇センチ程のカーブを曲がれるナローならではの楽しみ方の一つ。

 2行:集合レイアウト。

  鉄道博物館にあるような大規模レイアウトで運転する事は、鉄道模型を嗜む者にとって一つの夢であるが、日本の住宅事情がそれを許さない。よって運転する時に組み立て、それ以外は分解して押し入れにしまうという、いかにも日本的な思考で生み出された形態。もちろん利点だけでなく不利点も存在するが、組み立てると体育館一杯になる物などを所有している模型愛好団体も存在する。

 同:〇系。

  〇系と聞いて新幹線を思い起こす方も多いと思いますが、集合レイアウトに新幹線専用線が敷設されているのは考えにくく、在来線を走らせることになる。地形や建物を設けない運転盤のような物だったらそれでもいいが、風景を作りこんでいたら違和感がありまくりだろう。よって、ここでの〇系とは、長野電鉄や関東鉄道などの私鉄の〇系と思われる。

●学生ホール

 1行~:『クレオパトラに投げキスを』

 『ハレーション・ゴースト』(笹本祐一)で主人公たちが撮影している自主製作映画のタイトルである。二人の演者が口にしているセリフもそのまま引用していたりする。

 34行:頬の青痣。

  具体的な大きさを上げてみました。

 47行:素面では~。

  なにせ『ハレーション・ゴースト』では、このセリフを言う役はブランデーを呑んでから撮影に臨んでいるくらいだ。

 61行:図書室常連の面々が。

  招集をかけて人員が集まるまで時間がかかったので、鉄道研究部で情報を仕入れてからガサ入れまで時差ができた。

●司書室

 23行:化粧ポーチ。

  これは弘志が普段から持ち歩いている物と思われる。そうでないと花嫁から女優まで次から次へと変装する事ができないから。

 40行:月下の奇術師。

 「名探偵コナン」と同じ世界線で登場する怪盗キッドのこと。

 47行:「私に?」

  弘志が普段口にしている一人称は「オレ」である。サトミの時だけ「私」となる。

 119行:ブルームーンストーン。

  チェッカーズの名曲である。

 140行:ケースをどこからか取り出した。

  吹奏楽部の助っ人から休まずに次から次へと渡り歩いたはずなので、これもどこかに携帯してないとおかしい。

 149行:プロフェッサーギル程度には。

  プロフェッサーギルとは『人造人間キカイダー』に出てくる悪の秘密結社「ダーク」の総帥である。その笛の音は配下のアンドロイドたちへの指令超音波となる。アンドロイドに悪事を働かせようとするギルの笛の音と、キカイダーに組み込まれた良心回路が相反する命令を出すため、キカイダーはギルの笛の音を聞くと苦痛に苦しむことになる。よって、ここでは転じてサトミは自身のフルートの腕前が超音波が出るような吹きそこないの音しか出ないと謙遜している。しかし協奏曲でソリストができるなら、それなりの腕前と考えた方が自然であろう。

 229行:瀬上芙有。

 「極道の妻たち」シリーズの女主人公の名前。女優岩下志麻の当たり役となった。


 幕間・⑦


 全体:全体的なネタはコナミのハイパーオリンピックというゲームネタなので、大雑把に蛇足を説明していきたいと思います。口語調の文体が意外に相方の酩酊庵に認められて嬉しかった一篇。

 肺活量:中学校の時の実体験が元ネタ。和美はバスケをやっていたので、係員がビックリするぐらいの肺活量でした。それを見たクラスメイトがやらかした事件。

 身長測定:まあ鉄板ネタ。どこの学校でも年一回は見られる光景ですな。

 短距離走:同時にゴールすると隠れキャラのブタさんが登場して三〇〇〇点が加算される。一〇秒台は誇っていいぞ空楽。

 幅跳び:記録がゾロ目になるように調整すると、着地点に隠れキャラのモグラが登場して三〇〇〇点が加算される。八メートル越えは世界記録だろう。

 槍投げ:ヤリを投げる角度が八〇度以上だとアダムスキー型円盤を撃墜して三〇〇〇点が加算される。円盤自体は、学園祭だからということで科学部が『最後の大隊』あたりの技術を再現した物ではないだろうか?

 ハンマー投げ:日本人選手で投擲種目の金メダルである室伏さんの記録をやすやすと超えるなよ…。

 走り高跳び:浅井企画のタレントとは萩本欽一さんである。そりゃ真面目に記録へ挑戦している前で欽ちゃん飛びで記録出されたらやる気が失せるわな。


 十月の出来事・③


 2行:蛍の光。

  他のエピソードでもちょくちょく出ている終業放送。設定するにあたってトロイメライとどちらにするか悩んだ。

 10行:テニスコート裏。

  けっして軽電の電停名ではない。高等部には、四角く配置された校舎の真北に緑地を挟んでテニスコートが三面ある。駐車場はテニスコートから見て東側、A棟から見て北側に位置する。渡り廊下から行くとなると講堂から東へ進むこととなる。『五月の~』で由美子の父親の秘書である成田がリムジンで乗り付けた所だ。学生たちが主に生活しているB棟から遠いので「裏」という表現になっている。

 38行:清隆祭を楽しむことができた。

  正美は美術部として正面入り口の「門」を制作したはずである。しかし、ここで言及がないということは、彼にとって思い出したくない思い出となったようだ。来年に期待。

 81行:『うまい』コーラ。

  空楽が「うまい」と褒めるんだから、ただのコーラではないだろう。おそらくアルコールが混ぜてあると推定できる。

 128行:ZENO。

  ローマ皇帝であまりの人気の無さに、まだ生きているのに埋葬されてしまったという逸話を持つ人物に因んで…、いるわけでなく、ガールズバンドの歴史に金字塔を建てた「ZONE」のもじりである。

 171行:死後の世界で天使と思われる生徒会長とドンパチするアニメ。

  和美が大ハマリした『Angel Beats!』のこと。劇中に出てくるガールズバンド「ガルデモ」が一回だけオープニングを歌った。

 192行:ZENOの編成。

  キーボード、アルトサックス、ドラム(初心者)、ボーカル&ギターの四人だと、ちょっとリズム隊が弱いかな? でも作中で説明しているとおりキーボードにリズムボックス機能がついているつもりなんで、まあ何とかなるのではないだろうか?

 227行:由美子のファッション。

  後に正美が「Do…」と言いかけていますが、きっと完全再現したら重モビルスーツのリックドムのようになっているはずである。

 265行:MIHIRO。

  正体は後述されているように郷見弘志である。このステージネームは「さと みひろ し」と名前の中間を取ったもの。

 274行:フライングV。

  エレキギターの銘柄。これを下げているとVの字が飛んでいるように見えるから名づけられた。

 318行:ガールズバンド鉄板の有名なバラード。

  和美はZONEの「シークレットベース」のつもり。同じZONEの「白い花」でもイイゾ!


 十一月の出来事


 タイトル:『十一月の出来事』

  副題をつけるとしたら、かっこいい戦争映画みたいなヤツを考えてあげてもいいかもしれません。『鷲は舞い降りた』とか『ナバロンの要塞』とか、そんなヤツ。そもそもサバゲの話しになったのは、相方である酩酊庵が出した「銃器禁止令」のせい。三戦士が本物を持つと、ただでさえ主人公属性で強いので、無敵になりすぎるとのお達し。正論だったので和美も納得。その反動でサバゲなら問題あるまいと、こういう話しになりました。

★1

 19行:夏と冬の二回~海辺の施設で。

  コミケのことですな。漫画に出てくるような典型的な外見をした人が本当にいて仰け反れる。

 29行:ボランティアでカウンター当番。

  図書委員よりも作業内容に詳しい常連たちであった。もちろん委員の中には真面目に業務につく者もいるが、不真面目な者も多いというつもり。

 110行:セイリュウ・ミリタリ・コーポレーション。

  コーポレーションでなくカンパニーの方が秘密結社っぽくってよかったかな?

 171行:一学期の『ある勝負』

  幕間2参照。

 同:先々月の『とんでもない勝負』

  幕間6参照。

 197行:黙って挙手。

  どれだけお祭り好きが集まっているかが分かる瞬間。

 214行:レギュレーション。

  最近は大きなサバゲ大会に行くと弾速測定で威力がありすぎる銃は使用不能とされる。昔は当たると血が出るほどの威力が横行していた。

 228行:当たらなければ…。

  機動戦士ガン〇ムの敵役であるシャアが、ガ〇ダムのビームライフルを初めて見て言ったセリフ。

 266行:ストーカ

  ここら辺を書いている時に三鷹でストーカー殺人事件が起きてビックリ。

 310行:恵美子の「始末」

  命だけはご勘弁を。

 324行:大判サイズの雑誌。

  アームズマガジンあたりか? 昔は愛想も何もない雑誌が多かったが、最近は表紙でねーちゃんがビキニで銃を構えていたりしてる。

 340行:その単語禁止。

  男の子はシチュエーションを大事にするから「戦争ゴッコ」とは呼ばれたくない。

 343行:由美子の弟。

 『五月の~』あたりに登場させてもよかったかな? それと実弟がいるからこそ図書室常連の男どもが懐いているのかもしれない。みんなのお姉ちゃんとして。

 385行:夜戦、しかもハンドガン戦。

  お金もかからず超楽しいゲームができる。ただしお巡りさんに通報される確率も高い。

 399行:いつの間にか相手が一一人。

  時々、犬の散歩をしている人を巻き込んでしまっている時もある。

 404行:中間の白い影。

  他のチームに話しを訊いても経験者多数。それと恵美子が怯えすぎのような気がするが『八月の~』のせいであろう。

 411行:多摩川の白い手。

  正確には奥多摩の鳩ノ巣渓谷で、しかも大晦日という変な日付での出来事。

 416行:水面上に立つ女。

  これは創作。でも、これに似た体験談を他のチームの人に聞いたことがある。

 428行~:レレレのおばあさん。

  都道一四号の西原町一丁目交差点から見て北西にある北山町商店街の話し。商店街東の突き当りが当時は丁字路になっており、現在の道路を通すために雑木林のまま開発されなかった中に、問題の一軒家はあった。現在位置に当てはめると、ちょうど西側の歩道付近になると思われる。

 494行~:左右田優の話し。

  もちろん和美は一目散に逃げた。某都立公園での出来事。

 503行:フォックスハンティング。

  一対多数でやると結構面白い。狐役は持ち回りにしないとイジメになるから注意してね。十人以上だと狐役を二人に増やしてもいい。一回だけ正美のモデルになった人が、狐役になった和美と、山奥先輩のモデルになった方に「本当に池田と山奥先輩はサバゲがうまいの?」と、うかつな一言を漏らしてノーブルハンティングになったことがある。今は右腸骨環状靭帯損傷という治らない傷のため、そんな実力は無い。決して老化じゃないのよ!

 532行:そういう話しは禁止。

  和美が下ネタが好きだから、登場人物である由美子にブレーキを踏んでもらわないと、止まらなくなる罠。

 547行:ヒカルちゃん。

  今までチョコチョコ出てきて明美の秘書役をやっている新命ヒカルの事。由美子と同じ一年一組に在籍する女子で、トリガーハッピーな女の子という設定がある。

★2

 53行:大小数種類のエアーソフトガン。

  貸出用の銃があるチームには自然と人が集まるようになる。

 79行:マンシルエットターゲット。

  一五メートルならエアーソフトガンでは余裕だが、撃つ弾がペイント弾だとちょっと厳しいかもしれない。

 99行:ゴーグル。

  サバゲにはまず必要な物。服装や銃器を忘れても何とか参加できるが、ゴーグルが無ければ危険すぎる。

 124行:圭太郎がひきおこす故意の跳弾。

  ペイント弾じゃ跳弾は起こらずに、天井へ当たってペチャっと潰れるだけのはず。でも電動ガンはマガジンとチャンバーの間に二、三発弾が残ることがあるので、前回まで使用していた普通のBB弾が銃の中に残っていても、決しておかしな現象ではない。圭太郎はそれを知っていて跳弾を起こした。

 149行:米軍制式アサルトカービン。

  M四A一カービンのことであろう。今じゃフルサイズのM一六よりも配備数が多いらしい。ここで出てきたのは東京マルイの製品だろう。サバゲ初心者向けの長物(ライフル)である。電池で駆動するので扱いやすいのだ。

 172行:由美子の射撃姿勢。

  実銃でこんな体勢で射撃したら大コケする。でも女子が初めて構えると、大体こんなポーズになるという経験から。

 183行:由美子に射撃姿勢を教える弘志。

  二人を密着させたくって、わざわざ作ったシーンだったりした。

 204行:弘志の香り。

  どんなコロンかしら。和美はフローラル系だと思うけど。

 266行:米軍制式拳銃。

  制式拳銃は色々あるが、おそらくM九二Fであろう。最近になってトライアルが進んで次世代の候補が決まったとかいうニュースもあるが、いちおう銅志寮の貸出用にストックされていた品なので、最新式は無いはずである。実銃はスライドの強度に難があるらしい。これも東京マルイから出ている電動ブローバックであろう。ガスブローバックの方だと作動範囲を知らない素人が扱って怪我の心配があるが、これならば安全で、しかも命中精度も申し分ない。

 287行:スナイパーライフル。

  生産販売していた会社が潰れたため、今ではクラウンモデルから発売されているスーパーライフルU一〇(旧商品名SS九〇〇〇)のこと。カスタム用の部品も多く出回っているし、エアコッキング縛りのゲームではまだまだ現役で行ける。後にゲーム本番で圭太郎が使っているのもコレ。和美が手にした頃は「押してコッキング」でした。(歳がバレる)

 309行:サブマシンガンだよ。

  実銃は民間用なのでフルオート射撃はできないようになっている。それに使用弾丸がNATO弾のため、たとえフルオート射撃ができてもサブマシンガンと呼ぶには抵抗がある。サブマシンガンの定義の一つに、拳銃弾を使用するという物があるからだ。

 316行:可愛い?

  これだけサバゲを楽しむ女子人口が増えたのだから、女子向けのカラーリングを施したモデルがあってもいいと思うのだが…(海外メーカーには数種類の例がある)大抵の銃が黒とか実物の色だけど、ゲームなんだからパステルカラーがあってもいいのでは? もちろん待ち伏せなど戦術によっては不利になるけど、そこはプレイヤーの創意工夫が試されるのであって、地味な色でなければならない理由にはならないと思うのだが。今回、女の子が使う銃という事で、黒とピンクのツートンカラーに白いエンゼルマークと実際にはないだろうカラーリングにしてみました。

 331行:カオル先輩。

  銅志寮の先輩なんだから、もちろん男のはずである。でも男だって手が小さかったり女の子サイズが丁度いい人だっているはず。この先輩も手が小さかったのか後述する改造を施して持ちやすくしている。一年生である弘志たちが知っているのは、OBになってもサバゲにちょくちょく参加しているためであろう。

 345行:ショットガン。

  ここで想定しているのはベネリM三である。ポンプアクションの散弾銃である。実銃はセミオートモードもあり、連射が可能である。文中の表現から、フルストックの方ではなく、車のトランクに入れやすいピストルグリップの方であろう。ここでは東京マルイのエアーコッキングガンを想定している。SPAS一二にしなかったのは圭太郎に似合いすぎるから。

  ここまで出てきた銃で東京マルイ製品が多いのは、安定した商品であるということ。命中精度は言うに及ばず、確実に作動してくれるので、和美の評価は高いのだ。

 358行:ペイント弾。

  実物のペイント弾はここまで高性能じゃないけど、まあそこはドラマ優先の法則で。

 375行:大砲。

  ここで想定しているのはM七九グレネードランチャーである。中折れ式のライフルをぶっとくしたような四〇ミリ砲だ。高低圧理論を用いた専用弾種を使用するので、このような大口径でも肩づけして射撃できる。「天空の城ラピュタ」でドーラ一家が使っている手持ち大砲に似ていると言えば分かりやすいか。エアーソフトガンではCAWよりまさかのモデル化。モスカートと呼ばれるガスチャージ式のカートリッジにはタイプ別に四〇~一八〇発のBB弾がこめられる。このメーカーからは、同じモスカートを使用する旧日本軍の八九式重擲弾筒まで出ている。凄い時代になったものだ。

 404行:由美子が選んだ銃。

  ポイントを押さえたカラーリングといい、改造内容は女子向けにつきる内容となっています。タンゴダウンタイプグリップとはノーマルのM四より付け根の位置で一段周囲が絞られていて、手が小さな人でも指が回り込むタイプである。ただ電動ガンとして考えると、中に収められているモーターが小さいサイズとなるので、連射速度などが不足気味になるかも。またMOEタイプのトリガーガードというのは、ノーマルでは一直線にグリップからマガジンハウジングに渡っているトリガーガードが、一段下に膨らんでいて手袋をしたままで扱いやすいようになっているタイプである。

  いま考えるとピストルカービンキットで改造した銃でもよかったかもしれない。その時はガバメントカービンあたりが適当か?

 438行:由美子の似顔絵。

  これで何度となく殴られた記憶が…。いやいや実在の人物とは関係がありませんよ。

 464行:証拠隠滅。

  そんな都合よく標的に爆発物が仕掛けられているのかなあ。まあ、ここはギャグ優先の法則で許してください。

 468行:VROOMM!!

  弘志が渡した時にセレクターがフルオートになっていたのか、それとも自分でフルオートに切り替えたのか。リアリティを求めるなら前者だが、ここは由美子の闘争本能が開花して後者となったとした方が面白そうだ。

★3

 11行:ほんのちょっとだけ違う。

  その違いには海よりも深い川ほどの隔たりがある。

 13行:待ち合わせの駅。

  詳しい描写はしていないが『七月の~』と同じ分倍河原駅である。

 99行:山奥先輩。

  三戦士のアッシー役(死語)山奥槇夫登場。自主製作映画を除くと『八月の~』以来かな?

 130行:エロトーク。

  いや、けっこう弘志自身も下ネタ多いから人のこと言えないし。

 134行:ギヤチェンジ。

  コラムシフトは押す側に奇数段、引く側に偶数段が配置されていることが多い。一旦セカンドに入れてからローに押し込むテクニックを知っていると、どんな中古車も恐くない。

 186行:迷彩ビキニ。

  サイズから由美子には大きく、恵美子にはきつめのはず。

 303行:悪の波動。

  ストリートファイターで波動といえば「殺意の波動」ですな。主人公のリュウが暗黒面に落ちると発動する。

 324行:その格好。

  独裁者というよりパットン将軍の方が近い恰好である。

 351行:三段オチ。

  同じ情景を繰り返す手法。ちなみに念仏を唱えているのは優ではないだろうか。

 434行:二人の女子。

  またまた登場の明実の秘書役の二人組である。一人残される恵美子のために、話し相手を用意しておくなんて、どこまで用意周到なのだろうか。

 473行:由美子の装備。

  練習で使用したARピストルにピィカティニーレールを利用してフォアグリップとドットサイトを装着。マガジンが旧タイプなのは改造で給弾が安定しなくなることに配慮してだ。もしかしたらアルマイト塗装でピンク色にしてあるマガジンかもしれない。ゴーグルは市販されている安物。服は弘志からの借り物。頭部を保護するヘルメットまで被っているのに、顔面を保護するマスクをしていないのは、ドラマ優先の法則。本当なら女子はマスクをつけた方がいいだろうが、表情などの演技がしづらかったため。

 494行:弘志の装備。

  右の銃は『五月の~』でも活躍した東京マルイのガスリボルバー、コルトパイソンである。由美子は『五月の~』の最終決戦で見かけたはずだ。左はM九二Fの同じメーカーの電動ブローバック。尻の南部十四年式はマルゼンのガスブローバックではなくて、東京マルイのエアーコッキングであろう。パイソンは精密射撃に適した精度、M九二Fはガスの作動条件が悪い時のバラマキ用。十四年式はコッキングながらスナイパーライフルともやりあえる確実な作動と命中力を買っての選択である。究極、十四年式だけでもライフルを持った相手と充分やりあえる。(どうして生産を終了してしまったのか悔やまれる)ゴーグルは練習でも使っていた実銃用のシューティンググラス。服は本文でさんざん説明している厚手のシャツである。旧校舎で戦うにあたって、色々と荷物を持ち込んでいるつもり。

 539行~:死亡フラグのオンパレード。

 「必ず帰ってきてね」「結婚しましょうね」「心配するな、すぐ戻る」「いい店があるんだ」「ココは任せて先に行け」の五つは原典が特定できない程の死亡フラグであろう。ガンダムシリーズとかで目立たなかった脇役がこのセリフを口にしたら回収率が相当高い。他にも蝶に見とれて塹壕から顔を出すとかも有名なパターンである。

  正美が言っている「パインサラダ」は『超時空要塞マクロス』のロイ・フォッカーがテレビ版で戦死した時のエピソード。映画版だとカムジンと相討ちだからテレビ版を見てないと知らないはず。

 「もう何も怖くない」は可愛い魔法少女が活躍するアニメと見せかけて、実態は死屍累々の流血ニメだった『魔法少女まどかマギカ』での死亡フラグ。これを言ったのは、たしか重火器を持っているキャラではなく剣使いだったはず(うろ覚え)

 「アメリア…!」は『機動戦士Zガンダム』で大気圏突入に失敗したカクリコン最期の一言。

 「お前たち…」は『ゲッターロボ』でテレビ版、OVA版、マンガ版、ノベライズ版などなど都合六回も使いまわされた元祖「アニメで特攻」の三号機パイロット巴武蔵の言葉。

 「Alchemy?…」は和美が大好きな『Angel Beats!』の岩沢まさみの死亡フラグ。もっと正確には「それに触るなぁ」か「やっと見つけた」かもしんない。

 「時間を…」Fateシリーズ影の主人公アーチャーのセリフ。この後彼はバーサーカーへ突撃する。

 「パトラッシュ…」ネロオオオオオオオォォォォォォ!

 「いしのなかにいる!」これはコンピューターゲーム『ウィザードリー』で宝箱を開ける時に失敗し、テレポーターが発動した時に起きる事態。リセットが間に合わないとキャラクターがロストしてしまう。キャラクターの死亡フラグというより、そのキャラクターをそこまで育てたプレイヤーが別の意味で死亡する。

 「おれが結婚してやんよ」これも和美が大好きな『Angel Beats!』でのユイへの死亡フラグ。といっても死後の世界の話しなので、死ぬのではなくて現世に生まれ変わるらしいので、厳密に言うと「死亡」フラグではないが。

  という死亡フラグオンパレードのシーンを入力していた当時、丁度放送していた『革命機ヴァルブレイブ』で目立たない脇役だったはずのサンダーこと山田くんが似たようなシチュエーションに…。やまだあああぁぁぁぁ。

 589行:誰かに殴られたようなタンコブ。

  言わぬが花。

 613行:図書室常連どもの服装。

  最近ご無沙汰だが、仲間内でサバゲをやるとなるとこんな感じ。

 634行:SMCメンバー。

  秋田以外は大戦中の航空機メーカーにしてみました。三菱だけ無理がありそうだったので、ちょっと捻ってゼロ戦の主任設計者である堀越技師から。

 657行:MG四二。

  こんな大きな機関銃も、海外メーカーであるS&Tから製品が出ている。値段からしてSMCで共同購入した物かもしれない。

 675行:中等部旧校舎。

  モデルは和美の母校。和美が通っている頃は女子の制服がセーラー服だったけど、最近は普通のブレザーになってしまった。あの頃、女子の体育着はブルマ、学校指定水着は旧タイプのスク水。いま思い返すと日常生活がエロゲ空間だったという時代。

 748行:きりのいい時間。

  九時半に由美子たちと合流して、中等部旧校舎へ移動。そして彼女たちが着替えて、ちょっとコントがあったりしたから、おそらく十時ちょうどではないだろうか?

 761行:にこやかにキレている弘志。

  彼は自分から女装するくせに、他人からそれを強要されたり、こうして間違えられると理不尽なほどに怒るという設定がある。女顔にコンプレックスがあるのかもしれない(と正美が『四月の~』で考察している)

 809行:M五六「スマートガン」

  ホラー映画『エイリアン2』で「今度は戦争だ」とばかりに出てきた分隊支援火器である。お話の中で大活躍するが、もちろん実銃はない。アームというのは銃本体を支える機械腕で、バイクのハンドル周りを利用した発射機構と並んで、その後のSFガンに大きな影響を与えた。

 856行:杉浦克昭。

  後述参照。

 896行:本物の三脚。

  実銃のアクセサリーが使えるようになっているエアーソフトガンは多い。スコープなんかは当たり前だとして、KSCのG一八なんかは実銃部品のメーカーであるマグプルより供給される外装と組み合わせると、本物と同じようにサブマシンガンになるぐらいだ。

910行:ジェロニモ。

  アメリカ軍の空挺部隊がパラシュート降下する時にかける掛け声。『ガンヘッド』で主人公ブルックリンも気合の一言で使っていた。

★4

 60行:『マーガレット・スピンドルストン』

  イギリスの昔話に出てくる竜の名前である。

 86行:「結婚式に乗り込んで…」

  アニメ映画で金字塔を建てた『カリオストロの城』で次元大介が最終決戦に持ち込んだ対戦車ライフルのことですな。

 88行:「黄金の電気騎士」

 『ファイブスター物語』に出てくる「ナイト・オブ・ゴールド」のこと。背中に装備されているバスターランチャーは、その高威力から次元すら揺らすと言われている。

  明実の装備は、本文通り服は制服の上に白衣といういつもの格好。ゴーグルは実銃用のシューティンググラスのつもり。そして銃は『マーガレット・スピンドルストン』と、もう一つ(後述)のつもり。

 94行:Fiery the angeles fell…。

  おそらく唱えているのはロッカーに隠れた優。「ブレイドランナー」でレプリカントのロイがこの詩を唱えながら登場する。字幕だと「炎の天使は灼け落ちた。雷鳴轟く岸辺。燃え盛る地獄の火」という和訳がついていた。

 138行:空楽の装備。

  黒い服装に臙脂のネクタイを締め、さらにくたびれた茶色のコートという服装は「ブレードランナー」の主人公デッカードのコスプレのつもりだった。書き上げてから映画を見直したら全然違う服装だった、というオチがつく。でもデッカードの服装を描写するのも大変そうなので、この部分はこのままになった。持っている拳銃は「琥珀色のグリップ」や「赤いLED」で分かるだろうが、SFガンとして有名な「デッカード・ブラスター」である。劇中において一撃で超人として生み出されたレプリカントを葬ることができる銃だ。ただ、この銃はエアーソフトガンとして現在は発売はされていない。高価なガレージキットを買って来て、適当なリボルバーをばらして組み込まないといけない。こんな大事な銃が貸出用になっていると考えられないので、これは空楽のコレクションなのだろう。あ、そうそうゴーグルは練習の時にかけていたメッシュの物と想定している。

 186行:I've seen things…。

  後ろの英語部分と同じで「ブレイドランナー」でデッカードとロイの最終決戦で、最後の最後にロイが呟くように語るセリフである。しかもこれ、なんとアドリブらしい。上のセリフが字幕そのままだったので、こっちは何とか和訳してみるとこんな感じ。


  人には信じられない物を、この瞳で見てきた。

   ベテルギウス宙域で燃え尽きる宇宙戦艦

  暗黒に浮かぶタンホイザーゲート脇で点るCビーム

   そんな記憶もみな…、時と共に消える

  雨の中の…、涙のように

   最期だ。


 「ブレイドランナー」では、そのままロイが寿命が尽きて死んでしまうが、ここでは優が相手の死を宣告するのに使用している。

 199行:優の装備。

  洋装の白装束。流石に実際のサバゲ会場で、汚れの目立つ白装束を見たことは無い。ただ普通の背広姿で参加した猛者なら知っている。ノリは大統領警護官という感じであった。服装と透明のマスクに口紅と合わせて「仮面ライダーストロンガー」の敵であるブラックサタンの大幹部であり、後にデルザー軍団のリーダーとなる「ジェネラル・シャドウ」を意識してみました。マスクは自作かしら? 持っている銃はSFガンとして有名な軟骨銃(グリッスルガン)のつもり。ただ登場する作品「イグジステンズ」は見る者を選ぶグロ映画なので注意。なにせ、この銃に込める弾丸は、哺乳類の臼歯というグロさ。もちろん販売されているエアーソフトガンにこの銃はラインナップされていないし、ガレージキットすらない(と思う)よってワルサーP三八あたりの外側に、骨を模したパーツを貼り付けての自作であろう。髪の毛を白く染めているのは、「ブレードランナー」のロイを意識しているのもあるが、やはり和美の作品では白髪は恐怖の象徴という原則を守っているためでもある。

 240行:原形を保っていたBB弾。

 『マーガレット・スピンドルストン』はエアーソフトガンである。しかし発射されるのがプラスチック製のBB弾なのに、なぜコンクリートを破壊できるのであろうか。この銃は、明美謹製の爆縮機関を装備しているため、薬室内の空気を超高圧に圧縮することができ、そこに固体空気の弾丸を形成する事ができるのだ。固体空気の弾丸は対象物に命中するまで昇華しつつ飛翔する。その昇華された見えない空気により発生する筒の中を、固体空気の後を追う様にBB弾が飛翔していくため、命中率は非常に高い。という無茶な設定のため。そんな固体空気のそばにBB弾があったら、圧縮熱で熔ける気がする。まあ「明美が発明したなんだか分からないが高威力のエアガン」程度のガジェットなので、あまり気にしないでいただきたい。この作品はドラマ優先の法則がありますので。

 259行:一、〇一一ジュール(1011J)

  このエネルギー量は、映画で有名になった四四マグナムの発射直後のエネルギーと同じである。当たり所によっては人死にが出ますよ。この後『マーガレット・スピンドルストン』の出番が無いのは、SMC側が動いているため、明美が相手の致命的な部分以外の場所に当てようとして狙いきれなかったためと思われる。

 286行:ペイント弾に驚く二人。

  本文に既述だが、インクの入ったペイント弾は射程が短い。

 292行:正美の装備。

  服装は既述の通り、ちょっと厚めの普段着といった感じ。ゴーグルは眼鏡の上からかけることになるので、大きめの物を選択しているようだ。持っている銃だが『ガンスミスキャッツ』とか『ガンスリンガーガール』『C.A.T.S.』などの作品でヒロインが使用して有名になったチェコ製自動拳銃Cz七五である。その精度や信頼性が高いために評価も高いが、それは職人が作った初期ロッドだけで、量産された最近のモデルは平凡になってしまったらしい。エアコッキングでは東京マルイが製品化している。これまた本物に負けないほど精度がよくできている。また脇に置いてあるM四一A「パルスライフル」は、「スマートガン」と同じ「エイリアン2」に登場した合衆国植民地海兵隊の装備品である。かつてはガレージキットがあったが、これは東京マルイ製品のトンプソンマシンガンとSPAS一二を合体させて自作した物と設定している。山奥先輩は「エイリアン2」好きなんだな、きっと。VP七〇というのは同じ海兵隊が劇中で装備している拳銃である。これだけ実銃なのは、その未来的なフォルムのせいだろう。ちなみにエアーソフトガンでは製品は無いはず。

 386行:お人形さん。

  リカちゃんのことかな? もしかしたらバービーかもしれない。さすがにリカちゃんには迷彩服の着せ替えは無いと思うから、GIジョーあたりの服を着せているのかもしれない。セットされたボイスは市販のレコーダーを細工すれば簡単に再現できる。声は弘志…、いやサトミのものだろう。話している内容に特に意味はない。人間は話しかけられると、それを理解しようと脳が働き始めるので、こういった罠に対して隙が生まれやすくなる。もちろん訓練された兵士には効き目が薄いが。

 413行:仕掛けられたグレネードランチャー。

  弘志が射撃場で撃っていた物である。和美自身はコレで撃たれたことが無いので分からないが、人によると「ベニヤ板で殴られたよう」な衝撃らしい。

 418行:乾電池のような物。

  弘志お手製の小型爆弾である。『五月の~』では閃光弾が、幕間などに爆破タイプが登場している。これだけの煙幕に包まれて窒息しないのか? という疑問が残るが、そこもドラマ優先の法則でお願いします。

 439行:杉浦克昭と杉浦孝昭。

  本文で正美が種明かししているが、おすぎとピーコの本名だったりする。一番古い版では女漫才オセロの二人の名前だったのだが、スキャンダルがあったので変更した。

 538行:圭太郎の装備。

  服装はダサい黒コートのまま。下にはきっと三戦士と同じように厚手の服を着ていることでしょう。ゴーグルは普通のサバゲ用の安物。構えている銃は、射撃場に持ってきていたSS九〇〇〇である。本文中で語られていないが、敵が突っ込んでいた時のためにグロックあたりのマシンピストルを携帯しているかもしれない。これだけ改造して性能を底上げしているスナイパーライフルでも、銃口をリーマーでさらっただけの南部十四年式のコッキングガン(値段にして十倍の開きがある)と遠距離で狙撃合戦をして負ける事があるからサバゲは面白い。

 547行:有紀の装備。

  セブロC二五Aは「攻殻機動隊」に出てくるプルバック式のサブマシンガンである。エアガンの製品は出ていない。主に接近戦用の武器なのでマテバなど拳銃は装備していないと思われる。服やゴーグルなどは圭太郎と同じ感じであろう。

 555行:「そうしろ」と…。

 「攻殻機動隊」で有名なセリフに「そうしろと囁くのよ。私のゴーストが」というものがありますが、そのオマージュ。

 596行:普通のコッキングライフル。

  記述のとおり、狙撃に使用しているSS九〇〇〇は改造しまくってある。矛盾するようだが、ここではSMC側が分析を間違えているというつもり。

 627行:例の装置。

 『チェリャビンスク・クラッシュ』の照準装置の事。『チェリャビンスク・クラッシュ』自体も含めて、「アキラ」の軌道レーザーである。初めて映画で見た時は感動すら覚えた。

 645行:『チェリャビンスク・クラッシュ』

  いくら静止衛星軌道上から大エネルギーで発射しても、BB弾だと軽すぎて大気圏突入できない可能性がある。水面に浮かぶ発泡スチロールの粉がどうしても沈められないように、空気にだって浮力も表面張力だってある。紙飛行機ならば燃えずに着陸できるとすら言われているのだ。だいたい超高度から攻撃するなら大質量のゴミでいいわけで、わざわざBB弾というのは、開発したのが明実だからか? もちろんこれも理論値と実測値とを比べたあたりで飽きて放置していたのであろう。もしかしたらBB弾だけでなくテフロン加工した鉄球なんかも積み込んでいるかもしれない。その場合の威力はどんなものかな? 核シェルターでないと防げないかもしれない。ただ、本当にこんな物があったとしても、実は発射から着弾までの時間が三日ぐらいかかる計算になるのだが、これもドラマ優先の法則で。ほら元ネタはレーザー兵器だからタイムラグは無いけど、サバゲにはエアーソフトガンじゃないといけないから。名前の由来はロシアに落ちて広範囲に被害を及ぼした隕石から。

★5

 2行:廃墟。

  着弾したのは校舎の真ん中として、四角い校舎の真ん中を失って屋上を含むそれより上の階が落ち込むように崩れたのであろう。校舎の破片は校庭にブチまかれていたら恵美子たちにも被害があったかもしれない。いちおう静止軌道から北半球を狙うと、入射角は南からその地点の緯度に比例した角度になるはずなので、破片は校庭とは反対側の北へ飛ぶはずである。ただ弾が起こすソニックブームなどは減殺されないから、テントなどは飛ばされたかもしれない。もちろん公式には旧校舎が崩壊した理由は「原因不明」とされることだろう。また、こんな「兵器」をアメリカ軍が座視しているとも思えないが、そこらへんの深いツッコミもドラマ優先の法則で。(度々すみません)その内、そういったネタでエピソードが書けたら面白いだろうな。


 幕間⑧


 1行:大藤智加。

  某通り魔殺人事件の犯人から名前を拝借。一応ちょっと捻ってみた。彼がプレイしているネットゲームは架空の物のつもりなんだけど、もしかすると似たような物があるかもしれない。

 303行:オチ。

  省略するなと言われるかもしれないが、たまにはいいでしょ? プロット段階では逆で、土曜日のF中駅前歩行者天国に、図書室常連組がやってくる話だった。由美子は委員会の備品を買う予定で、他はその冷やかしである。そこへ通り魔がトラックで突っ込んでくるも、弘志の乾電池のような物でトラックを横転させられて、空楽の木刀で出刃包丁を叩き落とされ、正美が捕まりかける所を、由美子のアームストロングパンチでとどめという感じ。でも今更だし、犯人の説明を詳しく書いていたら「こっちを主でいいんじゃね?」みたいな感じで変更した結果です。


 十二月の出来事


★前半

★1

 41行:有名タイトルの少女漫画。

  最近、新シリーズの連載が始まった『フルーツバスケット』のつもり。主要人物の大半が干支に関係する動物に変身してしまうという性質を持っていた。

 98行:三毛猫。

  三毛猫のほとんどがメスである。これは色に関する遺伝情報が性別を決定する遺伝子と同じだからとか。でも遺伝子異常でオスの三毛猫もいないことはない。

 144行:風鈴。

  幕間1参照。

 188行:生物部の佐藤。

 『六月の~』でもチラっと出ていた脇役の子である。

 231行:おとうさんと約束。

  年頃の娘が心配なので、夕食を一緒にとろうとか約束したのではないだろうか。特に恵美子は美人だし。

 232行:家族揃って教会。

  和風のイメージが強い花子であるが、意外と敬虔なクリスチャンの様で。

 272行:マ…。

  おそらく正美は「ママ」と言いかけて、やっぱり高校生にもなって使う言葉ではないなと言い直している。正美の家庭は、漫画家の母親と、外国に行っている冒険家の父親という設定であった。そして同人で楽しんでいた間に時は流れ、ある時NHKの「アイ・マイ・マイン」を見てたらひっくり返った。まさか漫画家の母と冒険家の父という設定が被るとは…。正美はそのために普通の高校生よりは家事ができるという設定が生まれた。よって後述の豪華な料理も可能となっている。恵美子が青ざめるのは、きっと剣道一直線で台所なんてつまみ食い以外に立ったことが無いからであろう。でも安心しろ恵美子。結婚が決まってから料理教室に通う人の方が圧倒的に多いのだから。

 293行:仕事仲間とか担当。

  漫画家だったらアシスタントの人もいるだろうし、出版社の編集の人もいるだろうし。無神論者のくせにしっかりとパーティだけはするようで。(まあ、ほとんど神仏を意識しない日本の家庭ならば普通なのかな?)

 420行:ユキちゃん。

  図書室常連の一人、松田有紀のことと思われる。彼一人でカウンターにいるとは考えにくいから、他にも十塚圭太郎なども近くにいるのではないだろうか。

 453行:お屋形さま。

  その尊称は武家の当主である男性に対する物ではないだろうか? 由美子はスルーしたのか気が付かなかったのか、それともツッコミ返そうとしたらもういなかったのかは不明。


 幕間・⑨


 38行:酸素吸入マスク。

  酸素吸入が必要ならば、病院ではマスクは使用しないと思われる。最近使用されるのは鼻に入れる酸素チューブだ。指にパルスオキシメーターをつけて、血中酸素濃度が足りない場合に、チューブの補助としてさらにマスクをかけることもあるだろう。特に池上透は肺を病んでいる設定なので、いくら吸わせても血液中にどれだけ酸素が取り込まれるか分からないから、両方つけている可能性が高い。ただ、リアル路線でそうやっちゃうと、この後のキスシーンでチューブが邪魔をしちゃうだろうから、ドラマ優先の法則でマスクだけに。他にも透には生理食塩水や疼痛防止の点滴を腕に、尿と胸水を排出するためそれぞれのカテーテル、それに加えて心電図もつけているのかも。

 43行:肋膜腫。

 『七月の~』参照。

 49行:夏の一時期。

 『七月の~』のことである。

 118行:侵入者の正体。

  誰とはっきりと書いてませんが郷見弘志のことである。わざと書かなかったのがいい演出と自画自賛。

 136行:独裁者。

  イメージはサンタ帽を被ったカラフルなヒトラー。ただチョビ髭は後のシーンで邪魔なので、糊が利かなくなってもらいました。

 149行:海辺から取ってきた物。

  清隆学園から遠い場所だったので、弘志は司書室から出発するのを急いでいたのだろう。

 212行:それは藤原由美子であった。

  おそらく透の母に、空楽との合流地点まで送ってもらい、ここまでタクシーで戻ってきたと思われる。自分が病室にいる間に弘志が顔を出すことは無いと分かっていたのかもしれない。約束として弘志は透の病状を知らないことになっているので、いまもどこの病室から出てきたのかは聞かない事が暗黙の了解であろう。


★後半

★2

 19行:常連組の男ども。

  着ている黒コートは『十一月の~』で着ていた物と同じと思われる。顔を出しているメンバーは名前が出ている十塚圭太郎、御門明実の他に、いつもの松田有紀、左右田優もいるつもり。また明実の秘書役をしている由美子のクラスメイト二人は、今回不参加である。

 64行:宇宙飛行士が着用する…手巻き式腕時計。

  宇宙では重力が無いので自動巻き式の腕時計は使用できない。そして確実性を求めて電池式ではなく機械式の腕時計が使用される。映画「アポロ13」で、腕時計だけを頼りに軌道修正噴射を、手動でするシーンは実話である。

 110行:スマホを取り出しつつ…。

  この後、弘志に電話などで連絡がついたことは割愛する。おおよその場所を聞いて、探しに出たというより迎えに行くという形になった。そうでないと速やかに合流できた説明にならない。

 123行:シネコンを納めているビル。

  駅前にある「くる〇」のこと。集合場所まで角一つの位置である。

 147行:諸国を漫遊する先の副将軍。

  今じゃ時代劇が絶滅状態だから知らない人も多くなったと思われる「水戸黄門」のこと。毎回同じパターンの繰り返しだから、時計を見るだけで今はどんなシーンなのか想像がついた。でも人殺しなどの暴力表現が少なかったから、安心してお茶の間のテレビに流しておけた。

 150行:「遊ンでいやがって」

  少年たちは、自分たちが少女に声をかけていることを揶揄していると誤解している。もちろん由美子は弘志に対して「女装して一般人を騙す遊び」をしている、と言っている。

 160行:顔を見て。

  どんな表情だったのだろう。

 174行:ぶっ飛ばした。

  女の子なんだから話し合いで解決しようとしようよ。でも、ケンカ沙汰になっても大丈夫だろうという彼女の三人への信頼が垣間見える瞬間。

 230行:腕にすがり付くように…。

  郷見弘志だと半径一メートル以内立ち入り禁止なのに、サトミだとその制限は解除されるのかしら。

 254行:『空気投げ』

  柔道の空気投げではないと本文中で説明してある。イメージは合気道の技を複合した物。袖口や襟首、服のたるみだけを掴んで、相手の勢いを利用して投げている技としておく。ちなみに弘志も合気道の道場へ通っている設定(『六月の~』他参照)なので、同じような技が出せるつもり。

 266行:『電波投げ』

 「仮面ライダーストロンガー」に登場する、ストロンガーと共に戦う電波人間タックルの技である。演じた女優さんがアクションがダメな方だったので、触らないで敵のザコが投げられる技として用意された。いちおう強い電磁気渦を格闘空間に発生させていると、真面目な設定がある。

 304行:「宴会の準備よろしく~」

  もちろん会費は持ち寄りだろう。女の子は二割引きぐらいか? 正美は空楽自身が準備するような口調であるが、彼の家庭はこの前半で説明したように共働きの家庭なので、大人数が集まる時も息子である彼が準備しているからくる発言であろう。実際は幕間5で描いたように、空楽の母親が準備していることだろう。由美子も、幕間5で顔を出しているんだから不破家の雰囲気は知っているはず。だが正美の発言に引きずられた空楽の表情に心配してしまったのだろう。

 352行:ゴッ〇マーズ。

  伝説の動かないアニメ「六神合体ゴットマーズ」のこと。六社明神とは大國魂神社の事で、縁起の由来はサトミの説明で大体あってる。

★3

 2行:花子を庇ったサトミ。

  この二人の組み合わせも珍しい。いちおう外見はどうでも男の子だから女の子を庇う姿勢を放棄しないのは偉いと思うぞサトミ。

 6行:ツカチンが居るわ。

  ツカチンは分かりやすい巫女さん萌えなのだな。

 21行:「良い香り」

  他の登場人物もサトミの香りに言及するシーンがあるが、どんな香りなのだろうか? そこまで細かく考えてはいないのよ。

 25行:パット。

  まがい物とすぐに分かるとあるが、最近の物はデキが良くなったので分かりにくくなった。ここではサトミの女装に慣れた花子の視点ということも考えてある。

 56行:「サトミが好きなのは誰?」

  口じゃエロトークを炸裂させる弘志であるが、実際に女子へのセクハラと言ったら『十月の~』でやらかしたキス事件ぐらいではないだろうか。下着が見えたのなんのと口にするが、それだって服が乱れているのを教えているだけの気がするし。キスだって由美子が『四月の~』での発言が引き起こした事件とも取れるし。和美は彼が抱く欲望はとても薄い物と考えている。で誰が好きなのかというと、設定はしていないのであったりする。

★4

 2行:恵美子を庇った正美。

  体格的に同じような二人だが、片や剣道部エースで片や美術部である。体力的なことを言ったら恵美子の方が上であろう。が、男の子だから女の子を庇う姿勢を取るのは偉いと思うぞ正美。

 5行:ツカチンが居る。

  正美にまで同じことを言われる圭太郎。どれほど巫女さん萌えなんだよ…。

 19行:身長差。

  二人とも一七〇センチほどと設定してある。常連組の男どもの中では最低値、女子では最高値である。

 42行:「じゃあこうしない?」

  和美としては、恵美子は誰でもよかったわけではないつもりなんだけどね。ほら『四月の~』では転びかけたところを抱きとめたりしてくれてたし。


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