第五十二話拓巳編「ここは?」
お久しぶりです。
那祢です。
今回は本編の続きです。
殴られた拓巳。
まずやることは!
またあとがきで!
ーピッ・・・・・ピッ・・・・ー
俺は機械音で目が覚めた。
ーピッ・・・・ピッ・・・・・ー
頭を横にする。
そこには先程から鳴っているものが。
あれは確か
ドラマにある奴だ。
名前が出てこない。
俺は横になっているので立ち上がろうとした。
「ひぎっ!」
激痛が駆け巡る!
電撃を受けたみたいだ。
「あがががががががが・・・・」
声にならない声を発した。
どうしたんだ俺は?
ここは?!
ゆっくり見渡した俺は何処か分かった。
ー 病院だ。 ー
先程の機材、カーテンやベッド横の尿瓶で確認とれた。
ならば何故?
何故ここにいる?!
あっ!
そう言えば。
頭には包帯が巻かれている。
俺は・・・・
誰かに殴られた。
そうだ!
俺はコンビニから出たあと何者かに襲われたんだっけ。
一発は頭。
それから頭を庇っている間に足を殴られたんだっけ?
俺は足を確認するため動かそうとすると・・・・
「ひぎゃっ!」
こちらも激痛!
どうやら左足を折られたようだ。
ギブスで固めてありうまく動かせないし痛い。
「あはっあははっはっ・・・あうっ!」
笑うと痛い。
たぶん肋骨もやられているんだな。
痛くないようにしないと。
俺は回りを見渡す。
ー おっ!あれは!!! ー
携帯電話が見える!
無事だったみたいだ。
よいしょ!
よいしょ!
痛くないように手を伸ばす。
携帯まであと少し。
もう少し・・・
ー とどけよ・・・・とどけ・・・ ー
ー ズギッ! ー
「あがぁ!」
肋骨に痛みがきた。
ー パシッ! ー
ただその痛みと同時に携帯までとどいた。
電源は切れてるが・・・
あっ、点いた!
しかも充電ある。
俺は早速携帯電話を開いてみた。
あっ、何件か電話がある。
新着は会社からだ。
メッセージがある。
再生。
「おい、高根くん。今日はどうしたんだい?いきなり無断で休むって。聞いたら会社に連絡をくれ。じゃあな。」
上司の清里からだ。
今日は何日だ。
携帯の上にある時計を見る。
ー あ、一日たっている。 ー
今はもう夕方。
どうやら会社を無断欠席したみたいだ。
なので会社に連絡する。
「株式会社ルリッツです。」
「私、営業二課で働いている高根拓巳と申します。営業二課へ電話を回していただけないでしょうか。」
「はい!かしこまわりました!少々お待ちくださいませ。」
保留音が聞こえる。
あっ、エリーゼのためにだ。
確か名前を間違えて作ってしまったやつだった気が。
ー ガチャ ー
「こちら営業二課の芦川です。」
「あっ芦川か!?高根です。」
「もうっ!先輩何してるんですか!今、夕方ですよ。」
「いや・・・ちょっとありまして。清里は?」
「それが今、話中で・・・・あっ!」
ごそごそする音が?
「拓巳くんかね?」
声が変わった。
たぶん清里が出たのだろう。
「はい、今日はすみませんでした。」
「何があったのだね?君ほどの男が、無断欠席とは。」
かなり重い声だ。
お怒りなんだろう。
「すみません清里さん。どうやら暴漢に襲われてただ今病院のベッドの上にいました。」
素直に答えると
「・・・・はあ!?」
清里は驚いたようだ。
しかし、信じていないようで。
「拓巳くん。ジョークをこんなときに言うものじゃないよ!!!私を怒らせたいのかい!」
と怒らせてしまった。
「いえ本当です。いたっ!!どうやら足とあばら骨、頭に少しヒビが入っているようです。」
「なにを!!笑えないジョーダンだな。証拠は!?」
証拠か。
確かに見ないとわからないよな。
何か方法はなかったか?
あっ!
「確か清里さん。◯インやってますよね?」
「ああ、仕事のグループで作ったやつがな。」
「そこに今の写真送りますので確認してください。」
「わかった。確認したら電話すればいいのか?」
「あ、お願いします。」
「じゃあ切らせてもらう。」
ー ガチャ ー
電話を切ると俺は早速写真を撮る。
病室。
機材。
ベッド。
頭から下の姿。
顔。
「うわっ!!」
顔を写真を撮るとき自分の顔がひどくて驚いた。
顔を擦ったらしくかなり大きなキズに。
あー。
営業はしばらく無理だな。
そう重い思いながら写真をまとめる。
そして清里に送った。
すると・・・・
ー ピピピッピピピッ! ー
電話がなった。
すぐにとる。
「お前!大丈夫か!なあ!どうしてそうなったんだ!」
清里が慌てている。
「だから先程説明した暴漢に襲われたんですって。」
「お前、それで大丈夫なのか!」
「まだわかりません。あちらこちら折れてるみたいで。」
「今から行くから大人しくしてろ!ちょっと芦川邪魔っ!」
どうやら芦川が騒いでいるようようだ。
「清里さん、芦川。大丈夫ですよ。それより私の仕事をお願いしたいのですが・・・・」
「そんなときまで気にするな!わかった。見舞い行かない代わりにやっておこう。今日のはなにか予定いれてあったのか?」
「安心してください。今日はデスクワークのみです。明日から営業あるのであの二人にお願いしてください。」
「わかった。体、大事にしろよ。今回のは有給扱いで休みにしとくからな。」
「はい、お願いします。」
ー ガチャン ー
電話が切られた。
「ふぅ。どうするかな。」
電話の履歴を見る。
あっ!未歩や芦川たちから電話が来てる。
そう言えばログインしてなかったな。
俺はまず、学校終わりの未歩に連絡することにした。
ーお呼び出しをしています・・・・ー
「もしもし!拓巳さん!ねぇ!本当に拓巳さん?」
「はい、拓巳ですよ。」
いきなり噛みつくぐらいの勢いで聞いてきた。
「生きていたのね!ドラグさんが血まみれとか言うから。もう、ジョーダンは止めてほしいな。」
「ああ、それは・・・」
ニコニコな声で言う未歩。
俺は今の現状を伝えることにした。
「えっ!!!嘘だよね?そんな!私、今から病院に行くから。」
「いいって!大丈夫だから!」
「パンツやシャツとか必要でしょ!」
止めても無理か。
まあ、面会時間もあるから。
「じゃあわかった。それだけ頼む。」
「はーい!今からいきますね。」
そう約束をして電話を切った。
「あ、病院まで連れてきてくれたドラグさんにありがとうと言わないと!」
そう思い体の向きを変えるとそこには・・・・
「やあっ!起きたかい?」
「うわぁ!」
ドラグさんこと王龍がいた。
「早くいかないと!終わらせないと!」
芦川は仕事を片付けていた。
そうお見舞いするために。
全速力で確実に。
先輩に会いたい。
安心したい。
そう思いながら・・・・・・
会社に連絡をする。
それが社会人です。
さあ未歩が何を持ってくるのか?
そして気配無くいたドラグは?
あと、一生懸命仕事する芦川は?
次回もよろしくお願いします。
那祢でした。