サブストーリー第二話 各キャラ編「丑、その思い」
しうちゃんの気持ち編。
何故キスを?
それがわかる回です。
おまけ付き。
ではあとがきで。
塩崎丑編
なんと友達と合コンとタダ飯聞いていてにこにこ参加した丑。
しかしそこには彼女を脅かすことがおきていた。
「あ、芦川せん・・ぱい・・?」
芦川先輩がいたのだ。
しかも、あのお兄ちゃんの先輩と一緒に。
芦川涼子先輩。
彼女は私の学校で言うと伝説の人物であった。
才色兼備で強く優しく情に深い素敵な方なのだ。
大学に行きエリートコースまっしぐらな先輩。
それが何故あのサラリーマンと?
私はそのサラリーマンの拓巳に伝えようとした。
「拓巳さ・・・・」
「ねえ、丑ちゃんと美申ちゃん、そして卯月。ちょっとおいでっ!」
拓巳を呼ぶ声を遮った。
そう芦川先輩が優しい声で私たちを呼んできたのだ。
「「「はいっ!!」」」
緊張した私たちは運動部の集合みたいにあつまるのだった。
そして近くにいくと・・・
「お前たち、私が昔、学校しきってた事は先輩に言うなよ?」
小さい声で凄みをきかせながら私たちに言ってきた。
そうか、先輩。
拓巳が好きなんだ。
そう気がつく私。
しかし確信がほしかった。
「先輩、何でですか?」
私が聞き返す。
その言葉に慌てる美申と卯月。
「「おまっ!?ちょっ!!!」」
二人は言葉がつまった。
それに対して二人を遮り芦川先輩が答える。
「いいよ。教えてあげる。私はね・・・うん、えーっと・・・・」
ニコニコしながら勿体ぶっているのか答えを悩んでいる芦川先輩。
私は答えが聞きたい。
待ち遠しい私たちはそわそわしていた。
そして芦川先輩は照れながら
「私は高根拓巳が好き・・・いや違うな、愛してるんだ。結構前から。」
その言葉を聞いて
「「「あー。なるほど」」」
私たちはうなずいてしまった。
「えっ?驚かないの?」
驚いたのは芦川先輩。
その動作でわからないと思ったのか。
答えたのは美申だった。
「だって~先輩、さっき女子高生との~合コンの時に~凄い怖い顔して拓巳さん見てましたよ~」
皆、あの時に震えていたのだ。
拓巳さんが女子高生との合コンの話をしている時に芦川先輩が向けた憎しみを。
あれは拓巳が警察沙汰になるのを嫌がっていたからと思っていたのだが。
ただ嫉妬していたと解ると。
うん、乙女だな。
「じゃあ先輩は拓巳さんの事、好きなんですよね。なら私が千鳥とみーちゃん何とかしますね!」
自信満々で卯月が言うと・・・・
ー バシッ!メリッ! ー
卯月にチョップがめり込む。
「いったー!!何でですか!」
「お前!昔みたいに友達と仲良くなれたのにまた駄目にする気か!馬鹿っ!」
卯月のバカ。
情に熱いって言ったのに・・・
「だから・・・・先輩はあの子達と競い会いたいんです。そこから選ばれたいんですよ」
不本意だけど私が答える。
「なんでっ!?敵が少ない方が良いじゃない?」
「だから~そこから~拓巳さんを~勝ち取りたいんだよ~。卯月って馬鹿~?」
「ひどっ!!美申めっ!覚えてなさい!」
「なんのこと~?」
「うー!!!」
喧嘩が始まりそうだ。
するとため息を吐きながら芦川先輩が答える。
「そう言うわけ。拓巳先輩・・・拓巳さんの心を全部奪いたい。だから邪魔はしてほしくない。」
「うぎゅっ!!」
あ、卯月の頭を鷲掴みにしている。
揉み始めた。
そしてしばらくして。
「だから今日誘われた合コンは邪魔してほしくないんだ。お願いだ。」
「うぎゅぎゅっ!!」
卯月の頭のつかみを離して私たちに頭を下げる先輩。
私は芦川先輩に憧れている。
そんな先輩に頭を下げさせる拓巳。
だから先輩との恋のお願いを聞くの?
私は尊敬として好きなの?
私は芦川先輩が・・・・好きだ!
でもその為には?
二人の仲を・・・・裂く?
むしろ拓巳を千鳥と未歩と付き合わせちゃえば!
ー チクッ! ー
痛い。
良心が痛むのかな?
でも・・・・
「丑?大丈夫か?」
固まっていた私に芦川先輩が聞いてきた。
「あ、はい!大丈夫です。わかりました。言いません。」
作り笑顔で答えた。
そして合コンが始まり。
お兄ちゃんの惨劇で終わった。
そして送り届けてもらったあと・・・
「あー!!キスしちゃったよー!」
私はじたばたしている。
別れ際、拓巳さんにキスをしてしまった。
お兄ちゃんの世話をかけたお礼としてしたキス。
初めてのファーストキス。
それを・・・・・
いや、私の欲望ではない!!
でも、拓巳さんがもし私のこと気をかけたら?
やばい!どうするの!!
でも、芦川先輩には。
兄にも優しいし素敵と思う。
学生に無い大人。
しかも、ゲーム内でも差別しないし。
でもでも・・・・・
その日、丑はなかなか寝れなかった。
おまけ
王龍編
「あれ?誰もいないよ!なんで?!」
「うん?りゅ~ちゃんなに騒いでるの?」
「あっ!ごめん。起こした?あのねいつも皆いるギルドに誰もいないんだよ!」
僕のやっているゲーム画面を見せる。
それに覗きこむ嫁。
「あら?いつもこの時間にいるバイジャさんは?」
「それがいないんだよ!いつも暇だからいるのに!!事故ったのかな?コンビニに連絡して聞いたけどまだお店に来てないって言われた。」
「お店に連絡したの!?もー!皆に迷惑かけないのっ!」
嫁に怒られた。
「スミマセン。」
「片言で言わないの。本気で怒るよ?」
「本当にすみませんでした!」
土下座をしてしっかり謝った。
「お利口お利口!」
しっかり謝ったので頭撫でてもらった。
少し嬉しい。
すると撫でるのをやめた。
彼女は私を見はじめる。
甘い視線だ。
「じゃあ今日は暇なのよね?」
「えっ?あ、はいっ!」
「ならば・・・・たまには私に付き合いなさい。」
そう言われると僕は奥さんにつれてかれて部屋の奥へ・・・・
「ちょっ!まっ!引っ張らないで!」
「フフフフッ・・・・」
そのあとはご想像にお任せします。
いかがでしたか?
丑こと「しう」ちゃん、彼女の気持ち。
ちなみにここでの美申と卯月のけんか。
王様に関係してます。
さあ次回はもう一方の千鳥と未歩編を書きたい。
ですが研修があるのでおやすみします。
その間いっぱい悩み考えますのでお楽しみに。