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第三十八話拓巳編「柔らかに包まれたなら」

おはようございます。

那祢です。

すみません。

一度書いた文を携帯の電地切れで消えてしまいました。

書き直していたら前の投稿消すの忘れていました。

こちらが本編です。

お楽しみください。

ではあとがきで。


追伸

最近、休みが週に2日欲しいな。



塩崎丑(シウ)

俺の隣にカッターを構えた丑がいた。

彼女は俺を睨みつけるなり


「今朝あなた、私の涼子先輩と腕組んでたよね?」


と俺に問いかけてきた。

彼女はいわゆるヤンデレなのだろう。

しかし、ヤンデレもデレがなければ迷惑極まりない。


「ねぇ、何黙ってんですか?私が聞いてるの。」


-がしっ!-


カッターを持った彼女は俺が答えないので痺れを切らし胸ぐらを掴んできた。

なにも言わないと解決できないんだろう。

俺は彼女の問いかけに答えることにした。


「あいつは俺の会社の後輩だ。組んできた目的はわからないし知らない。」


その発言に


「嘘。あなた先輩を脅してやらしてるでしょ?でなければ先輩があなたみたいなゲスな人と仲良く手を組むはずがない!」

「だから違うって。いきなりあいつが朝・・・」

「そんなの可笑しいの!だからあなたは先輩の何なの?彼氏なの。」


握っているカッターが震えている。

違う意味で俺も震えている。

こいつはきつめに言わないと聞かないタイプだ。


「バカを言うな! 同僚だって言っただろ!かまわれてるだけだ。」

「小さい声で聞こえない!私の聞こえるぐらい大きな声で!」

「!!!」


丑の声がだんだん大きな声になりバスに乗っている乗客から細い目で見られる。

握られているカッターは下の方で構えているので片手で胸ぐらつかんでいる風にしか見えない。

子ども連れの親は


「ママー。あのおじさん、お姉さんと喧嘩してるよ~。」

「まーくん。そんなこと言っちゃダメよ。なにか色々あったみたいだから。でも見ちゃ駄目よ。」


そう言って見ないふりをされる。

これ以上噂をたてられるのは困る。

声のトーンを落としたい。

だが彼女は大きい声で聞いてくる。


「学校で凛凛しかった先輩があなたとイチャイチャするなんてありえないんです!なぜですか!?」

「だから俺は後輩にいじられているだけだって言ってるの!分かりますか!」

「後輩って何の?あなたは誰なの!」

「だから見たままのサラリーマンだ!涼子は俺の部下だ。腕を組んだのもたまにああやって小馬鹿にするんだよ。」


と凄んで言い返す俺。


「まあ、色恋沙汰ね。」

「浮気か?」

「学生と?」


バス内で乗客に色々言われる。

このままだと社会的抹殺されてしまう。

丑のカッターが震えていたがしばらくしてとまる。

そして胸ぐらを掴んでた手を離し、こう聞いてきた。


「じゃあなにか証拠を見せてくださいよ!」


イライラするが落ち着いて話さないと。

少し考える。

優牛には言ってはいけないって言われてたけど・・・


「なぁ、塩崎丑さんよ。」


名前を呼ぶ。

丑も本名呼ばれて動揺する。


「えっ?えっ!何で・・・私の名前を知っているんですか?あなたは・・・私のストーカー?!」


と答える丑に俺は・・・


「知ってるも何もお前の兄から聞いた。俺はお前の兄の先輩だから。」


そう言われると丑はきょとんとした。


「優牛兄ちゃんの?」

「そうだ。お前の大好きな涼子先輩と同じ会社で働いてるぞ。」


その発言に対し丑は衝撃を受けて黙ってしまった。


「涼子先輩とお兄ちゃんが同じ会社で働いていて・・・あなたが上司なの?」

「みたいなものだな。この間、優牛のミスをフォローしたりしたよ。後、お前がこの間ゲーム内で襲ったプレイヤー『バイジャ』だけどそれも俺だ。」


更なる発言に頭の解析が追いつかないのか丑は頭を抱えるように座敷に座り込んだ。

そしていきなり顔を上げこう言う。


「じゃあ、狩っちゃ駄目なのね?」

「あ、当たり前だ。」


『狩る』という言葉に俺は心底驚いた。


「自己紹介がまだだったな。俺は高根巧でチェインリンクス内で はバイジャをやっている。これからもよろしく。」


そう言って手を出す俺に


「あ、はい。」


と言って握手をした。

最初は警戒していたが自分の勘違いとわかると丑は積極的に色々と聞いてきた。

まずは会社内の涼子先輩はどうなのか。

お兄ちゃんの失敗談とか。

会社内であった明るい話題を色々と話す。

それに興奮しながら聞いている塩崎丑。

話を聞いてる丑の笑顔はまだおどけない女子高生のだった。


そして話をしていると次は俺の降りるバス停になる。


「次のバス停で降りるよ。」


彼女につたえると、


「また次回も先輩のこと色々と教えてくださいね。」

「わかったよ。また。」


そう言葉を交わし俺は降りるため席を移動した。

座席を立ち塩崎丑の横を通り抜けようとする。


-キキキキー!-


いきなりバスが急ブレーキをかけた。

これには踏ん張りきかず倒れかかる。


「おっと!」


急いで手を伸ばす!

バス座席のバーを掴もうとする!

しかし・・・掴めずそのまま丑に倒れこむ形に。


-むにゅ!-


柔らかい!

柔らかな感触が!

その柔らかい方を見ると丑の大きな胸に倒れこむ形になってしまった。


「!!!」

「・・・・・・」


顔を真っ赤にする丑。

手に握られているカッターが震えている。


-終わったな-


そう心に決めてすぐ謝る。


「気になくても・・・いいですよ。私も、かんちがい・・・したし。でも・・・次・・・やった切り裂きますよ。」

「すまない。気を付けます。」


泣きそうな顔をしている丑に何度も謝る。

そしてバス停に到着した俺はバスを降りた。


帰り道、色々あった今日一日を思い更ける。


-朝からついていなかったな。後輩にはいじられるし未歩達には勘違いされてるだろうし。清里には呼び出し説教だし。・・・早めに寝るか。-


そう思いながら家路に向かい歩き出した。

その後、俺はなかなか眠ることはできない。

そう、(しう)の胸の柔らかさ思い出して・・・。

高根、塩崎さんの話はここまです。

次回はサブストーリー。

誰にするかは考え中です。

次回は早めに投稿したい。

那祢でした。

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