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第二十八話拓巳編「嵐はやってくる。」

こんばんわ那祢です。

お盆は地獄スケジュールで休めませんでした。

今日は久しぶりの本編です。

家に帰った拓巳は何を思うか。

今回も楽しんでいただければ嬉しいです!

俺は芦川と別れてからそのまま真っ直ぐに家まで帰った。

家に着き一度今日あったことを思い出す。

まずは・・・


-芦川、かなり怒ってるだろうな。-


レストランでの件を思い出す。

彼女の言い分もわかる。

女子高生と社会人。

立場も違えばジェネレーションギャップもある。

共通の話があるのかさえ怖いのだ。

だからあの時は一度、断ろうとも思った。

でも、何故だか言えなかった。

・・・なんでだろう?

そして芦川が別れ際に何を言いたかったのか。

話を勝手に切り上げ帰ってしまったことは反省しないと。

うん、明日謝ろう。


-次に未歩と千鳥-


多分彼女らは男性経験が乏しいから俺に引かれたんだと思う。

そう思わなければ理由がない。

好きだと二日しか会ってない人に告白した未歩。

一日でいきなり飛び蹴りやキスをして来た千鳥。

普通では考えられない早さだ。

未歩はいじめとゲームでの優しさが彼女に恋愛感情になったんだろう。

優しさは時には残酷だと思う。

若い子には若いもの同士が良いと思うし。

どうにかしないと・・・。

そして、千鳥は・・・わからない。

俺は彼女が何を考えているのかわからないのだ。

彼女の道場に行ったらお義父さんが婿扱いでもう帰れなくなりそうだったので断ったが・・・

あきらめていないんだろうな。


いろいろ考えてもしょうがない。

(なら何故考えたのだ?)

不安要素を抱えながら俺はゲームの仕度を始めた。

VRとペットボトルの麦茶を用意して。

さあ、ゲーム開始。


-ウィーン・・・-


俺がいつものベッドで目をさます。

すると何故だか違和感が。


-ん?何だろう?-


俺は部屋を見渡す。

いつもと空気が重いのだ。

いや、重く画面に移るのだ。

ジョブが狩人なのでスキル『危険察知』が入っている。

まあ、危険になると画面がもやっとするだけなんだけど。

通常は敵がこちらを見つけて近づいたときや長距離射撃の敵がスナイピング使用としたときにこの状態になる。

戦闘以外で武器を構えている奴やこちらに視線を送った奴がいるときもこうなる。

部屋には異常ないようだ。

扉に近づくとさらにもやっとする。

扉の前に誰かが立っている。


-スキル『探知』-


扉前の人物のステータスチェックをするとかなり高レベルの戦士がそこに立っていた。

装備は俺より上位クラスなのでドラグさんランクでなければ太刀打ちできないだろう。

しかしそんな戦士を敵対したことなど俺にはいない。


-なんだろう?-


俺は思い考えてみる。

そういえば未歩が読んでいた雑誌のページに『チェインリングスでよくあること』でレベルの高いプレイヤーが下位の他のプレイヤーを部屋から出たところで襲いかかりアイテムを奪うというのが上がっていた。

他にはネカマが男性を騙してたくさんアイテムをもらってトンズラしいる所、たくさんのプレイヤーに粛清されたというのを覚えてる。

前者のそれなのか?


うん、悩んでもしょうがないよね?

まあ、会ってみるか。

話が通じるかもしれないし・・・


-バイジャは扉を開けてみた-

-ブンッ!-

-シュッ!-


すると大きな斧が振り下ろされる。

俺はすぐバックステップで部屋にもどった。

予感的中。

やっぱり待ち構えていた。


-ブンッ!ブンッ!ブンッ!ブンッ!ブンッ!-


奴は部屋の前で斧を振り回している。

なおこのゲームはマイルームは主の部屋に許可を取っていないと 他のプレイヤーはその部屋に入ってこれないのだ。

なので部屋にいれば安全なのである。

ただ、正面に待ち伏せされているので外にも出れないのが厄介なのだ。

まあ、窓から出るか転移魔法やアイテムを使えばなんとかなるのだが。

ただこれが続くとこの宿を出なければいけないのが辛い。

気に入っていたのだけどな。


「ふぅー。」


ならプレイヤー殺しをするのか?

それはしたくない。

このゲーム、なんとプレイヤーキル数が載ってしまうのだ。

爆発魔法を使って捲き込んだり、集団で同じ敵を攻撃して間違えて仲間を切り殺したりしても加算される。

それと相手の持っていたアイテムと同時にドロップアイテムとして『命の粉』という生き返らせる珍しいアイテムも落ちるのでそれ狙いでする人もいるのだ。

しかし、他のプレイヤーに嫌われるので通常はなるべくしたくないもの。

嫌われるとフレンド登録や会話さえしてもらえない場合も。

それとNPCにも影響があり、売り買いが変わるのだ。

気に入られると安くなるしおまけもつく。

アイテムを売るときも高くなるのだ。

嫌われるとその逆になるからどうしてもしたくない。

少し考える。


-ブンッ!ブンッ!ブンッ!ブンッ!-


部屋の前の鎧の戦士は帰ってくれないようだ。


「ウーン・・・あれをやりますか。」


俺は一人、頷き作戦を考えた。

まずは・・・

俺は一度VRを外す!

そして薬箱から薬を取り出して飲み、VRをセット!


もう一度繰り返すんだ。

次はこいつで!

未歩ことセフィロと出会ったときにしたあの遊びを。

次回、VR鬼ごっこふたたび(ネタバレ・・・というかばれてますよね)。

それとお話を少々です。

次回もよろしくお願いします。

那祢でした。


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