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第二十五話拓巳編「蹴りと無茶ぶり」

こんばんはー。

那祢です。

前回乃続きをです。

今回も楽しんでいただけたらうれしいです。

ではどうぞ。


やっとのことで二人は僕の上から降りてくれた。


「ふぅ・・・」


ため息が出る。

『W』の『P』の衝撃に理性が勝った。

紳士と面目を保てた。

そう思っている隣ではちーちゃんこと、千鳥はまだ納得していないようで俺の方をギロッと睨んでいる。

俺はこの状況が分からないので未歩に助けを求めた。

それをさっしてくれたように未歩が


「ちーちゃんちょっと待っててね。ちょっと拓巳さんにちーちゃんの事を説明するよ。」


こう千鳥に伝えると


「わかった・・・ちょっと待ってあげる。」


そう答えた。

そしてすぐに未歩は俺に近寄り、説明を始めた。


千鳥は父は道場の師範、母がテレビに出てくるぐらい有名な政治家の娘である。

そのため子どもの時から二人に英才教育を受けていてスポーツ万能、成績優秀、文武両道のすごい子らしい。

ただ問題点はここから。

それは彼女の心に『絶対正義』成るものがあるらしい。

それに反している事が起こるとものすごく感情的になってしまうらしい。

中学から一緒の未歩は彼女の過去を知っていた。


中学時代、千鳥の仲の良いお友達をいじめていた男子の八人がいた。

その中心となっていじめていた男子はいじめを止めようとした千鳥に対してこう言ってしまった。


『女のくせして生意気だ!お前ら弱いから虐められるんだよ!』


その台詞の一分後、彼は首根っこを掴まれて頭から地面に叩き落とされた。

そして他の男子達は千鳥一人に全員ボコボコにされたそうだ。

ただ、男子達が女子をいじめていたということなので大きな事件にはならなかった。


-多分、親たちが何とかしたのだろう-

俺はそう思った。


それからと言うもの男子達は女子と話をする時は丁寧な言葉遣いで思いやりのある紳士になったそうな。

(ちなみに余談だとその紳士的な対応をする男子が人気で彼氏と彼女になるグループが多かったらしい。)


話を戻すとその事件があったために彼女にいじめの話をしたくないようだ。

多分、話をしたら私のために千鳥の感情が荒ぶっていじめていた彼女たちを全員を病院送りにしてしまうのだろう。

そして千鳥の両親にも迷惑をかけてしまう。


俺は未歩が思っている事を聞いた。

そして俺はいじめの話をごまかすことを未歩に約束した。


「ごめん千鳥さん、自己紹介がまだだったね。僕の名前は高根たく・・・」

「そんなのはどうでもいいです。私はあなたがみーちゃんを泣かせたのか知りたい。それだけ。」


彼女の鋭い眼光がこっちを睨みつけてくる。

俺は確かに泣かせてしまう原因を作った。

なのでこう答えた。


「はい。多分私が原因で・・・」


-パッシーン!-


彼女の平手が俺の頬に入る。

話している最中だった。


「ひゃっ!た、たくみさん!」


未歩が悲鳴を上げる。


「いってぇ・・・未歩ちゃん、大丈夫だから。」


本心はめっちゃ痛い。

降りきった痛みを感じる。


「あんた、何でみーちゃんを泣かせたの教えなさい。あなたとの関係もね!!」


いじめ以外の内容を考えないと・・・

俺はこう答える。


「未歩さんとはネットのゲームで知り合いました。ネット内の友達になった人に会えるのか会えないのか話をしているうちに会えないかとなったんですが・・・。俺がちょっと会うのが怖くてお断りしたんですよ。」

「・・・・・」

「少しきつめに無理ですと電話で言って泣かせたのが真実です。」


納得していないようで千鳥が睨んでいる。

すると未歩がフォローするように答えた。


「私が会ってみたいって駄々をこねたの。ただ、拓巳さん的には女子高生とサラリーマンの関係。噂になりやすいので会うのを断られて泣いてしまっただけなの。」


まだ疑いの眼差しだ。

すると未歩が覚悟を決めたのかため息をついてこう答えた。


「もう、ち~ちゃん。わかったわ。ハッキリというから聞いてね!」

「えっ!未歩?・・・うん。」

「私が会いたいって無理を言ったのは、私が・・・」

「私が・・・?」

「私が彼に惚れたからなんです!」

「「えっ!!!」」


俺も声がでてしまった!

ちらっとこちらを千鳥がみた。

いくら俺でも惚れた発言はさすがに驚く。

未歩を見ると・・・

ごめんと笑顔で伝えてくる。

冷や汗かいているのかじわっとしている。


-この展開どうしよう・・・-


俺はただひたすら悩むのだった。


次回で未歩千鳥が終わります。

主人公拓巳はどうなる?

次回をお楽しみに。

那祢でした。

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