サブストーリー第二話王龍編「オタクとキャリア」
おはようございます。
那祢です。
今回もサブストーリー。
ちなみに二百五十人越えました。
ありがとうございます!
もどりまして。
今回も楽しんでいただければうれしいです。
またあとがきで。
飲んでいる僕に半分泣きながら話をしてくれた。
彼女の話をつまむと・・・
仕事のミスもなく恋愛をする暇もなく会社に全てを捧げるぐらい頑張ってきた。
そのため会社の中でかなりの営業成績を出して上位に食い込むぐらいだった。
そんなときにいきなりの転勤の話になったという。
-何で彼女が会社を転勤させられなきゃいけないのか。-
不思議に思った僕はさらに彼女に聞いてみた。
「営業成績が良いなら会社では重宝していたでは?」
そう聞いてみると彼女はうつ向いて首を横に降った。
むしろそれが原因だった。
「話があると上司が私を呼んでね。」
そして会社での話が始まった。
「君、呼び出された理由わかるかい?」
「いえ。何か私、ミスでもしましたか?」
「いや、ミスじゃないけど・・・まあ。ちょっと転勤してもらうことになってね。」
「えっ!何でですか!いきなり移動って何がいけなかったですか?」
「なあ。君。この会社、男性が多いのを知っているだろう?」
「はい。九対一の割合ですね。それが?」
「だからさ。女性が目立つのは少し困るんだよ。理由は君ならわかるだろう?」
「だから子会社に移動しろと?それって差別ですよね!私、そんなことで移動したくありません!」
「うーん。そうだね~。君を残らす方法、無いわけでもないが・・・」
「えっ!どんな方法ですか?」
「私と関係を持ってくれたら残ってもらえるように私が上と交渉しようかな。」
「!!!」
「それで残れるならいいだろう?」
彼女の上司はそういったそうだ。
セクハラものだろ!
訴えれば勝てるだろう。
だがそれはできない。
なぜなら仕事が好きだから。
なんだか怒りが混み上がってきた。
彼女的には会社を辞めたくない。
でも新しく転勤する職場はビルやお店が並ぶ町ではなく山や森が多い町である。
「上司的にはいい営業成績を出されてどんどん上に上がられることが 大変困るみたい。ねぇ、私はどうしたらいいの?」
飲み疲れたのか彼女はテーブルに頬をつけながら悩んでいた。
それを聞いた僕は・・・
「だったら新しい町へ行って成績を上げればいいのでは?今のいる会社が全てじゃないんだし。今、成功をしているなら絶対他の町でも大丈夫。」
「簡単なこと言わないでよ!向こうで知らない人達に囲まれながら生活なんてできない!もし、私の立場があなたならできるの?」
小さな涙が大粒の涙に変わった。
女性の涙を無下にできる男ではない。
僕はこう答えた。
「できるかできないかじゃないよ。やるかやらないかだよ。色々と挑戦し、そして失敗したら違うのを挑戦すればいいじゃないか。僕はそうやって頑張ってきたよ。」
真剣に
テーブルに頭をぶつけて悩んでいた彼女が僕の方をを羨ましそうに見てこう答えた。
「あなた、気楽すぎね。」
「気楽じゃだめなのかい?」
「それが君、強さなのね。なんか一緒にいると安心するよ。ねえ、ここのお代は私が出すから家で飲み直そう。えっ・・と、名前聞いてなかったよね。」
「自己紹介がまだでしたね。僕の名前は王龍だよ。」
「私の名前は小泉常葉。ときわって呼んで。」
「ときわ?神秘的な名前だね。」
「えっと・・・うん、ありがとう。」
一瞬だったが彼女が微笑み、レジに会計しに行った。
珍しくかわいい笑顔でだったので心がときめく。
そして彼女は、レジで支払いを済ませて帰ってきた。
「さあ、明日は休みだし家で飲もう!」
「・・・ふう。わかりました。付き合いますよ。」
二人は仲良く肩を組ながら彼女の家に向かった。
-チュンチュン・・・-
そして朝。
目を覚ますと僕と彼女は裸で抱き締めあっていました。
何があったか記憶をたどる。
たしか家に行き・・・
ビールと缶チューハイを数本飲んでから・・・
彼女がまた泣き始めて・・・
頭を撫でながら・・・
僕が一緒にいてあげ・・・
ぎゅっとしたら可愛くて・・・
-!!!-
そう、僕は間違いを犯してしまったのである。
まず一つ目はお酒の勢いで彼女を抱いてしまったこと。
しかも、昨日会ったばかりの初対面の女性を。
記憶を辿ると行為が一回や二回ではなかった。
二つ目は「僕が一緒にいてあげる。だから、頑張ろう。」と・・・約束してしまったこと。
彼女の新しい門出に参加すると言ってしまったのだ。
今、精神的不安な彼女に「無しです。」とは言えない。
三つ目は今、彼女が目を覚ましていること。
僕を見てずっと微笑んでいる。
そしてひと言。
「やくそくまもってくれるよね?」
「約束はやくそく・・・だもんね。」
「これからずっとよろしくね。私のオタクな彼氏様。」
彼女はそう言ってキスをした。
その時、ある芸人が言っていた言葉を思い出す。
-やっちまったな~!-
それから五年後。
「ワンちゃん、仕事行くね!家事頼むよ。」
「まかせるであります!あとお夕飯は何が良いでありますか?」
「ワンちゃんの好きなもので良いよ。行ってきます!」
「ちょっと待つでありんす。」
「な~に?あっ!日課ね!」
キスをする。
それがあの日から日課となっていた。
彼女はキャリアウーマンで新しい土地でバリバリ働いている。
転勤前の会社より契約数や売り上げを上げている。
彼女は忙しく家事等は僕がやっています。
「ふぅ。家事も終わったし仕事場に行くかな。」
一応、僕もコンビニで店長として頑張っています。
家の近くなので歩いて二分ぐらいの所にあります。
自動ドアが開く。
「イラァンスミィマシェーン!アッ!テンチョサン!」
「いらっしゃいませ。」
スタッフのタイから来たチャイ君と米子さんが挨拶をする。
「お店、大丈夫?」
「モチロンダヨ!ヨネコサントショウサン、イマスカラマカセテクダス!!」
元気よく答えるチャイ君の後で年配の米子さんはうなずいて返事を返していた。
「わかった。何かあったら電話してくださいね。」
「わかりました。」
「ワカタヨ。」
「あとはお任せしました。」
そしてお店を出て家に戻る。
仕事が終わったのでやることは~!
-ブゥーン-
パソコンを開きチェインリングスを起動した。
「おっ!珍しくバイジャとセフィロがいる。何々?今、火山のクエスト受けてるんだ。なら俺も火山クエ受けるかな?ちょうどフレイムドラゴンあるし。」
早速メンバーを集める。
そして、出発をした。
王龍ことドラグ。
それがのちに二人を苦しめる事になるとは思ってもいなかった。
そして、洗濯物を取り込まないことで大好きな奥さんに怒られるとはそれもその時はまだわかっていなった
次回は本編戻ります。
それともうひとつの小説、書き始めました。
次の週に出せれば良いなと思います。
またよろしくお願いいたします。
那祢でした。