サブストーリー第一話王龍編「オタクな僕と君の涙」
お久しぶりです。
那祢です。
もうひとつの小説の内容作るのに時間がかかり
一週間休みをもらいました。
すみませんでした。
今回は王龍さんのサブストーリーです。
王龍さん、誰かはすぐにわかるはずです。
ではあとがきで。
僕ノ名前ハ王龍ト申シマス。
年ハ三十五歳デス。
漢字、多イ国出身デス。
僕アニメガ大好キデス。
ナノデ僕、日本語ヲアニメ見テ覚エマシタ。
ソノタメ、今デハ・・・
普通に喋れるようになりやんした。
それぐらい僕はアニメが大好きです。
特に好きなのは日本を代表するロボットアニメで新世紀エ⚪ァンゲリオン、⚪ンダムです。
あそこまでクオリティ高いものはなかなか無いんですよ。
最近は萌え系にもはまっていまして・・・・
-十五分後-
脱線したので話を戻すでござる。
そして僕は今、日本に住んでいます。
国を離れるには色々と理由がありました。
その理由となったのは僕の奥さんとの出会いです。
それを今から話をします。
僕は日本のオタクの聖地、秋葉原に友達と三人で遊びに来ていました。
あの街は僕らにとって天国と呼ばれるくらい大好きな町です。
「王、欲しいものしかりゲットしたぜ!」
「それを言うなら『しっかりゲットだぜ!』だよ。」
「「おー!」」
両手いっぱいに大好きなゲームやアニメ、背中のリュックにはポスターやCDなどを買い込んでいました。
「ふぅー。重いなぁ。ちょっと休憩していかないか?」
「そうだね。大量に買っちゃったからな。」
「ふっ、坊やだからさ。」
「「おー!!」」
何気ない話をしながらブラブラ町を散策していた。
そして朝出かけたはずが いつのまにか夜の8時になっていた。
街行く人の数は平日だけど大変混み合っていた。
「メイド喫茶に行くのではぐれないようにように。」
「分かった!写真とらないとな!」
「おい、元。ついてきているか?」
返事がない。
ただの屍・・・もとい、はぐれたようだ。
「あいつどこいったんだ!」
一人いなくなっていることに気がついた。
「あいつ、何やってるんだよ」
「じゃあ俺ちょっと探しに行ってくるよ。」
僕はそう言って友達を探しに行った。
探すこと五分後。
見つけた。
「あなた、全くわかってない!しっかり聞きなさい。」
「は、はい。」
「今から私、飲みに行く、あなた、来なさいといってるの。わかる?」
「俺は大丈夫です。だから・・・」
「大丈夫なら行こうよ!」
「ひぃ~!」
なぜか酔っぱらった女性に襟首を捕まれながら絡まれている元を発見した。
「元、何やってんだよ。」
「ごめん、王。ちょっとこの女性に絡まれちゃってさ。」
「女性?」
僕はその元が絡まれている女性を見た。
多分二十後半の日本人女性だろう。
スーツをピシッと着てオフィスレディーというよりも今話題のキャリアウーマンみたいな雰囲気の人だった。
でも、体型は痩せていた。
ただ、すごくアルコールの臭いがした。
「なによ?!一人で何、酔っぱらっているかって思ったんでしょう?」
「いや、なんでもないよ。それより友達をはなしてくれないかい?」
僕は襟を掴んでいた手を離させる。
すると・・・
「あなた!ちょっと!!この人と今から飲みに行く約束をしているとこなの!邪魔しないで!」
「ひぃ~!!王、助けて!」
誰が言ったのでしょうか。
日本の女性は慎ましい人柄。
アニメみたいな優しく可愛いと聞いていたのだが・・・
まあ、理想はそんなものだろうな。
メイドさんと話していた方が万倍楽しいな。
何とかしないと。
「すみません。僕達、今から国に帰らないと。あと少しでバスが出ちゃうんです。だから帰らせてください。」
ちょっと嘘をついてしまったが・・・納得してくれるはず。
日本人に納得してもらえる断り方を読んだから大丈夫なはず。
そう伝えると今度は私の肩をつかみながら、
「私と一緒に酒が飲めないっていうわけね。ひどい男性ね。普通、紳士ならこんなか弱い女性一人にして帰るはずないよね?」
「まあ、紳士なら。僕は観光で遊びに来ているだけのオタクだからかまってられないのさ。」
「う~。あなた 男性の風上にも置けない人ね。もういいわ。私、一人で飲むから。」
「最初からそうしてください。」
「ふん!」
そう僕らに言い捨て一人、人の多い飲み街へ向かって歩いて行った。
ただ去り際に彼女の目に涙が写っているのを感じた。
「助けてくれてありがとな。王。助かったよ。」
「・・・なあ、元。」
「なんだよ。王」
「男の帽子は優しさを隠すもの。なら女性の涙は?」
「・・・ぬぐう・・もの?」
「正解。すまないけどグッズ、ホテルまで持っていってくれ。」
「おい?王?!」
さすがに僕もそんな女性を放置していけるなどできなかった。
友達に全部渡して俺は彼女を探しに彼女が向かった人混みに足を進める。
そして彼女に合流して飲みに行くことにした。
-三十分後-
「ぷはー。ここのカクテルは美味しいわね。久しぶりにお酒をいっぱい飲んでちょっと酔っちゃったかも。」
「さすがにこんだけ飲んでいるからね。」
彼女が飲み始めてからグラスを五杯目。
飲む前から酔っぱらっているくせに。
僕は心配だからソフトドリンクにしてるのに。
ほおっておけば良かったな。
いろいろ考える。
でも、口からは違う言葉が出る。
「飲み過ぎですよ。加減してください。」
そう伝えると彼女は不満丸出しの顔で僕を睨みつけた。
「何いってるの!あなたも飲みなさいよ。何のためについてきたの!お金はあるから大丈夫だから!」
ちょっと理不尽だったが彼女の言うことも正しかったので僕も飲み始めた。
「そうそう。飲まないと!」
-グビッグビッ・・・-
「もしや~けっこう飲めるくち?さあ、どんどん飲もう!」
-グビッグビ~グビッグビッ-
俺は五杯、彼女の九杯目のグラスが空になった時、いきなり彼女は泣きながら私にこう語ってくれた。
「・・・私ね。ひっぐっ・・・勤めていた会社から飛ばされちゃったの。」
それが彼女の酔っぱらう原因だった。
オタクとキャリアウーマンの出会い。
どのようになるのかは・・・
そして次回はあの方になるまでの話です。
お楽しみくださいませ。
那祢でした。