第十九話拓巳編「眠れない夜、君の・・・?」
那祢です。
最近機能の閲覧数を調べたらやっと最大150を越しました!
ありがとうございます。
今回は続きです。
朝まで頑張れるのか。
読んで楽しんでいただけるとうれしいです。
ではあとがきで!
「うーん。今何時だ?」
時刻は3時半になっていた。
なぜ眠れなかったと言うと・・・
「スースー・・・」
隣に女の子が眠っていることに対して俺は一睡もできなかった。
そこっ!ピュアっていうな!
男女二人で一緒に睡眠なんて何年ぶりですから!
でも私は紳士である。
紳士的対応しないと。
俺は彼女と掴んでいる服を引っ張って再確認してみた。
寝ていても離してくれなかったようでしっかり握られたままだった。
離れられない。
そう思いながら布団で一人葛藤をする。
すると・・・
「めったに出会えない可愛い女子高生。弱っている今がチャンスだ。さあ、襲っちゃいなよ。このまま何もないまま終わるなんて惨めじゃん。さあさあ、YOUーやっちゃいなYOー。」
と悪魔が囁いてきた。
「駄目だよそんなことは!彼女の心は傷ついてるんだよ!僕があの子を優しく助けてあげなくちゃ。大人らしいアドバイスしてあげないと!彼女の心が安定したらアプローチさ!」
と天使は俺を注意する。
「お前は邪魔なんだよ!じっとしていたら人生終わっちゃうぜ!お前は何処かの女芸人か!」
「なんだって!もう、肉食ドS系男子って年じゃないんだよ!わかれ!花男親父が!」
「な、なんだって!」
「やりますか!」
二人は言い争いを俺の頭の中で始め、しばらくして戦いを始めた。
そんな中、俺は違うことをふと考えてみる。
どうしてこの子が色々ないじめを受け、数人対一人で立ち向かわなければいけないのだろうか。
どうしてこの状況を先生は知っているのか。
そして、見ないふりをしているのか。
俺には全くわからなかった。
そしてふと自分の学生時代を思い出してみた。
俺の高校時代は共学だった。
男子と女子の派閥などはあったがいじめは見られなかった。
何故ならばうちらのクラス委員長がそういうのが嫌いな奴だったからだ。
クラス委員長は柔道部でゴリラみたいな奴で面白い人だった。
彼はいじめている所を見ると進んで注意をするぐらい厳しい奴だった。
そして、彼が上げたクラスのスローガンは・・・
- 言いたいことがある人はは言え!言えない人は言う努力をしろ!話し合って作ろうクラス作り-
そんなクラスだった。
ちなみに俺は言う方だった。
よく討論で負けたな。
でもそのお陰で今、営業で役に立っているからな。
そう思うと昔の事をどんどん思い出してきた。
高校生活は結構青春をした。
彼女もいた。
三ヶ月ぐらい付き合ったけど別れちゃったけど。
ギャルが入った同い年の子だった。
「ねぇ、拓巳~。今、彼女がいないなら付き合わない?」
と告白されて付き合った。
だけど・・・
「付き合ったけど~?なんかつまんない人なんで別れよ~ね~。バイバイ~。」
なんか他の人に聞くとガツガツ行かなかった事がダメだったらしい。
まあ、俺の黒歴史である。
・・・頭が少し痛くなった。
色々考えているとふと寝ている彼女が気になった。
起こさないようにそっと彼女の方を振り返る。
俺の渡したパーカーを着た未歩がスヤスヤ寝ている。
- いっぱいおつかれなんだろうね。-
俺は彼女の頭をそっとやさしく撫でる。
「ん~・・・。えへっ。」
寝ている彼女が一瞬だがにっこりと笑った。
「ぐはっ!」
その笑顔に俺はドキッとする。
マジヤバラブキュンだぜ!
おっと!
TPOに触れちゃうから!
さすがに社会人が女子高校生と付き合うとか駄目だろう。
色々もやもやしてしまう。
さて話を戻して。
彼女から話を聞いてを守ってあげたい気持ちはある。
学校に乗り込んでもいいとまで思っている。
ただ、現状では他人なので関わることは無理だと思う。
むしろ学校側からしたら不審者扱いされて下手したら警察行きかも。
それと今回受けたいじめの苦難は彼女自身が乗り越えなければいけないのかもしれないとも思っている部分もある。
社会に出ればもっとたくさんの困難、苦難はある。
それを乗り越える力を学校で勉強すると俺は思っている部分も。
どうしようか悩む。
眠る彼女をもう一度覗いてみた。
身長は ちょっと大きめだけどこの子可愛いな。
確かに周りが嫉妬していじめるのもわかる。
またもやもやしてきた。
そう考えているうちに外は明るくなっていた。
時計を見るともう6時だ。
そろそろ彼女、起きるかな。
俺はこのまま一緒に寝ていると彼女は不審に思われるので離れようとした。
だが彼女は服を全然放してはくれなかった。
うーん、考えすぎて疲れたのでちょっと寝よう。
俺は反対方向を向き寝ようとした。
「ふはぁ・・・。」
すると後ろ であくびが聞こえる
どうやら眠りのお姫様の目を覚ますようだ。
「あれ、ここは?あっ、高根さんの家だっけ?まだ拓巳さん寝ている。」
背中の方から驚きの声と自分の小さい声がした。
しばらくすると小さい笑い声がしながら背中の方でモゾモゾしている。
「おはよう。高根さん。また眠いので一緒に眠りますね。お休みなさい。」
そう言って俺の背中にそっと抱きついてきた。
「スースー・・・」
また眠りに入った様で吐息が聞こえてきた。
この状況どうしよう。
柔らかい感触が背中にしっかり感じられる。
松⚪修造に
「今は耐えろ!後で熱くなれ!」
と言われている気分だった。
俺の頭の中で天使と悪魔が2人仲良く笑っていた。
いじめって切り出さなければ終わらないですよね。
さて次回はサブストーリーか本編か悩んでいます。
サブならあの方の話を?
本編なら拓巳、未歩が?
となっています。
次回もお楽しみに。
那祢でした。