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サブストーリー第五話未歩編「自分崩壊」

今晩です。那祢です。

未歩ストーリー第一幕おわりです。

次からは拓巳ストーリーに戻ります!

未歩がどうなったのか。

読んでみてください。

そして放課後。

私は部活をしているちーちゃんこと千鳥を待っていた。

今日は千鳥は剣道部所属でかなりの腕前だ。

噂では主将になるかもとまで言われているぐらい。

だからこそ二年から三年に上がる大切な時期に迷惑をかけられないから。

そんな私は教室で一人、宿題の予習をして待つことにした。

すると・・・


-ガラガラガラ・・・-


教室の扉が開き、数人入ってくる。

私が一番会いたくない人。

いじめグループの人達だった。

彼女ら五人は私を囲む。


「ねぇ、あなたまだいたの?」

「しかも勉強してるってどんだけ良い子ちゃんなの?」

「朝のでは足りなかったみたいよ~。」

「凄い~!どんだけドMなの~?」

「キモいんですけど~。」


いきなり私を罵りだした。

私は下手なことを言ったらまたいじめを受ける。

そう思い黙って話を聞いていた。

それが彼女らに火を注いだ。


「黙ってないで答えな!」

「ひぎっ!痛い!痛い!」


私のポニーテイルを思い切り一人が引きちぎるように下に引っ張る!

そのため、私は上を向く構えになり正面の清里と目が合う。


「フフフフッ。」


彼女は・・・笑っていた。

目は笑っていない。

口だけは凄い笑みで。

そしてこう聞いてきた。


「喋れるじゃない。何で黙っていたの?」


私は素直に答える。


「・・・口答えすると火を注ぐと思い聞いていました。」


周りの子達が一斉に笑う。

そして一人がこう答える。


「あんた、馬鹿じゃないの?なにやっても未歩、あなたは私達をイラつかせるんだから。」


どうやら私に選択肢は無かったようだった。

そして朝のバスの一件を聞かれる。


「あんた、朝なんであの人と話をしていたのです?」

「そうよ!清里さんの好きな人って知っていたはずよね?」

「どんな話をしていたの?答えなさいよ!」

「どうせ見境なく声かけたんでしょう?節操が無いですね。」

「やだ~!とんだア○ズレなのね!キモい~!」


各種色々と言われる。

そして清里が話を止めるように一喝する。


「あなた、汚れているので清めないといけないですわね。」


そう言い私のポニーテイルを持っている奴に指示をする。


「いやっ!やめて!痛い!痛いよ!」


私はポニーテイルをねじりあげられて椅子から無理やり立ち上がらせられた。

そして、教室を出る。

廊下ですれ違う生徒は皆、頭を下げ挨拶をしてくる。

誰も触れたくないのだ。

助ければ自分がいじめられる。

そう知っているから。

そして担任の先生を見つける。

私は助けを求めて声をかけようとした。


「先生、たすけ・・・うっ!痛っ!」


さきほど髪を掴んでいたはずのいじめっ子がしゃべれないように首に腕を回し締め上げてきた。

担任の先生が遠くへいってしまう。

そして清里から一言。


「残念ですね。助けてくれる人はいないようですね。あともう少しで到着するので大人しく着いてきてください。」


そう言われ私は嫌々ながら着いていく。

そして、私はあまり生徒が来ないトイレにつれてかれた。

いじめグループ達は私を個室に放り込むと鍵が空かないよう何かで固定し始めた。

そして扉の外ではガタガタと支度をしている。

しばらくすると


「準備は良いですか?いきますよ?」


私に声をかけてきたのかそれとも合図なのか。

分からなかったので聞いてみる。


「・・・猫音さん何をするんですか?」


そう聞いた瞬間だった!


-ブシュー!!!!-


トイレの上か、水が勢い良く入ってきた。


「きゃ!助けでっ!いや!いやぁ!冷たいよ!猫音さん!やめて!ゴフッ!さむい!開けて!ねぇ開けてよ!」


冷水がトイレの個室に流れ込む。

三月の冷たい水が私を凍らせるかの様に降りかかる。


「いやだー!さむい!やめでっ!ゲフッ!凍えちゃう!誰か!たすけて!」


凍えた私は力一杯扉を叩く!

すると外から声が聞こえてきた。


「フフフフッ・・・」

「あっははははっ!ゲフッだってさ!トイレの水飲んでるのね。」

「誰が助けるもんですか。馬鹿じゃないですか?」

「さてみなさんそろそろ行きましょうか?」

「そうですね。汚れは洗い流しましたから。」

「もう二度とあの人に近寄らないでほしいわね。」


そう言うと彼女らは外へ出ていってしまった。


- 一時間後 -


そして今の状況に至る。

私のいる個室の中にはいまだに水が流れ込んでいる。

しかも三月の寒さもプラスされている。

それが私の体温をどんどん下げていく。

何度も叩いた開かないドア。

なにかで固定してあるみたい。

別館のトイレなので人は誰も来ない。

このままだと私は・・・


「もういや・・・助けてよ・・・寒い・・・誰か・・・誰か・・・お願い。死んじゃうよぅ。」


叫んでも誰も来ない。

何回も繰返しもう声も出ない。


-このまま私は死んじゃうのかな。お父さん、お母さん・・・ちーちゃん・・・うーちゃん・・・皆に会いたいな。・・・バイジャさんお別れしてないな。朝のお兄さんにまたって挨拶しちゃったな。ごめん、無理みたい・・・-


そう諦めていたとき・・・

上から流れていた水が止まった。


-ガタガタ-


誰か扉を開ける音がする。

助かった。

そう思い扉が開く。

目の前にいたのは卯月ことうーちゃんだった。


「ごめん!遅くなってごめんね。」


いきなりの抱き締めてくる。

そして、うーちゃんは謝る。


「うーちゃん・・・何の事・・・?」


私はつい疑問で聞いてしまった。

するとうーちゃんはうつむきながらこう話をし始めた。


「・・・私、未歩っちがいじめられてるって知ってるんだ。前、清里が未歩の上履きを捨ててるところを見ていたから。それを辞めるように清里に言ったら『次はあなたにしましょうか?ねぇ、下手な正義感は痛い目を見ますよ。』と釘を刺されて・・・。怖かったんだ。だから・・・未歩っちを助けられなかったの。」

「えっ・・・う、嘘だよね・・・うーちゃん。」

「未歩っち・・・本当にごめんね。」


私はそれを聞いて心の中に風穴ができた感じになった。

ずぶ濡れになった為ではない。

何かが欠けたような感覚だった。

そして私はとぼとぼと教室に向かおうとする。


「未歩っち、どこいく・・・」

「帰る・・・家に帰る。」

「えっ、なら一緒に!一緒にかえろう・・・」


-バンッ!!!-


私はトイレの入口のドアを殴った。

そして卯月に向かってこう言った。


「私にかまわないで!!」


そして私は思った言葉を直にぶつける。


「もういい、もう私に構わないで。友達って何?わからないよ!私は二人にに迷惑かけたくないから黙っていた。いざとなったら助けてもらえるとも思っていた。・・・でも実際は違っていたみたい。・・・友達って何?・・・私、もうわからないよ。」


そう言い私はトイレの扉を開けた。


「ま、まってよ!!未歩っち~!!」


卯月は泣きながら私を引き留めようとする。

私は


「さよなら私の友達。」


力一杯に扉を閉めた。

そして教室まで走る。

途中で千鳥の声がしたけど構わず走る。

鞄を持ち私はバス停まで走った。

いつもの私ならば直ぐに着く距離だけど今日の私は無理だった。

ずぶ濡れと冷えで体力を奪われ足が重い。

私は足をもつれさせて転けてしまう。


「私、もうどうでもいい。学校も友達も・・・すべてどうでもいい。」


怪我をしたけど気にはならなかった。

私はまたとぼとぼとバス停に向かう。


-すべてが嫌になった。早く家に帰りゲームしよう。そしてバイジャさんに相談しよう-


すると私の頭にタオルがかかった。

いきなりの事で私は顔をあげる。


「また、会ったね。濡れたままだと風邪引くよ?」


頭のタオルを取ると朝会ったサラリーマンが私の前にいた。

やさしい目でこちらを見ている。

今回のいじめの原因は彼。

でも彼は何にも知らないし悪いわけではない。

だけど感情が入り乱れる。

そして私は・・・


「うっ・・・うわぁぁぁぁぁん!うわぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」


泣いてしまった。

それをみて慌てている彼。

そして彼は思い付いたのかそっと抱き寄せ、頭をタオルで撫でる様に拭いてくれた。


泣いてる私の心を溶かすように優しく優しく・・・

書き直し必要か荒いですが・・・

いかがでしたか?

次回から、拓巳ストーリーです。

ちなみにドラグストーリーもあるけど・・・

もう少し書いてからにします。

次回もよろしくお願いします。

那祢でした。

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