第十五話拓巳編「トガリこと芦川凉子の計略」
今晩わっしょい!
那祢です!
一時間早く起きた拓巳さんはあの方に会います。
そして大変なことに!
締め切り四時間前に終わったので少しテンション高めですみません。
楽しんで読んでもらえれば嬉しいです。
俺は女子高生と別れ、バスを降りた。
少しハイテンション気分で会社に向けて歩き出す。
朝からゲームの会話を女子高生と出来てとても満足だった。
そんな気分の俺に後ろから呼ぶ声が・・・
「せんぱ~い、まってください!」
俺と同じく出勤途中の芦川が俺を呼んでいた。
そして彼女が走って近づいてくる。
俺は大人の礼儀挨拶をした。
「おはよう。芦川さん。息切らして朝からどうしたの?」
「おはようございます。いえ、先輩を見つけたので走ってきちゃいました。」
嬉しいことを言ってくれる後輩だこと。
そして俺の隣を並んで歩いてきた。
仕事以外で並んで歩くなんて噂が立ちそうだ。
上司のお気に入りだし。
しかも出勤時間まで早すぎる。
そう思った俺は・・・
「このまま会社に行ってもまだ早いから俺はドゥニーズにはいるね。」
と二人にならないように別れるように喫茶店に向かった。
-拓巳は逃げ出した。-
「なら、私もご一緒しますね。」
-だが、まわりこまれた。-
喫茶店・・・というよりはファミリーレストランなお店に俺たちは入った。
「ドゥニーズへようこそ!お二人様でよろしいですか?」
「はい!二人です。禁煙席でお願いします。」
バラバラに座りたいが許してくれないようだ。
俺らは案内された対面席に座った。
お冷やをもってきたウェイトレスに早速、注文をする。
いつも飲んでるあれを・・・
「すみません。アイスコーヒーを・・・」
「私のアイスコーヒーはフロートでお願いします。」
続けたタイミングで注文をとる。
-こいつ、頼むのが早いぞ!しかも読まれていた!-
ウェイトレスは「クスッ」と笑顔になりながら注文を繰り返し厨房へ向かった。
腕時計で時間を確認する。
-まだ三十分以上ある。-
数分後注文が届いた。
「・・・俺のまでフロートになってる。」
「あー、注文がかぶりましたからね。クスッ。」
「笑うなよ。うっ、甘いなぁ。」
「でもクレームつけない先輩、格好良いですね。」
「五月蠅いぞ。静かに飲め。」
二人して前に出された飲み物を飲む。
すると芦川が顔をずっと覗いていることに気がついた。
「なんだ?なんか聞きたいのか?」
「先輩、今日はいつもより早いですよね?あと、なんか嬉しそうだったので何かありましたか?」
鋭いところを突いてくる。
時間を間違えて早く仕事場に着いてしまったとは言えない。
しかも、女子高生と盛り上がっていたとは絶対に言えないよな。
「たまには早めに着て町を歩いていただけだよ。機嫌がいいのは自分が遊んでいるゲームの話ができる人にあったからかな?」
「そうですか?そういえばゲームって何をしているんですか?私も遊んでいるのがあるのですが・・・」
そういえば前にネトゲーやってると聞いたな。
その時、優午のやつが割り込んで聞けなかったな。
「芦川さんはどんなゲームやっているの?」
「チェインリングスです。」
「えっ!?」
「先輩、どうかしましたか?」
知ってる名前が出たので驚いた。
自分が今、夢中になっているゲームだ。
「俺もそのゲームやっているよ。」
「えっ!やっぱりそうですか!前、先輩と優午の二人で話をしていたの聞いたので。私は話題のVRで快適に楽しんでます。」
「俺も最近、買って遊んでいるよ。狩人だから狙いやすいし。」
「私は魔法使いなのでサポート役でで狩人とよく行くのでもしかしたらどこかで遊んでるのかもしれませんね。」
確かに魔法使いのサポートで必須なのがタンクのナイト系、遠距離フォローのアーチェリー系である。
数多くクエストをしている自分みたいなプレイヤーはもしかしたらあっている可能性があるかもしれない。
そして、続けて芦川が聞いてくる。
「先輩のキャラクターの名前は?」
「あー、バイジャって名前だけど。」
「あっ!バイジャさんなんですか!会ったことありますよ。昨日、何回もクエスト行きましたから。」
-ザラッ-
なんかその言葉にざわつきを感じた。
なんだろうか?
聞いてはいけないような・・・
なにかが終わってしまうような・・・
そんな気分に覆われた。
そして芦川は嬉しそうにニコニコしながらこう答えた。
「だって私のキャラクターはト・ガ・リですよ。ダーリン。」
その一言に俺は言葉をなくした。
次回は拓巳編、未歩編になやんでいます。
うーん。
次回も頑張って書きますのでよろしくお願いします。
那祢でした!