第九十九話拓巳編i「市川との物語」
こんばんわ!
那祢です。
書き終わった文、バックスペース長押しで・・・・
上部書き直しました。
背中もいたいし。
年ですね。
さて今回は未歩のエンディング。
彼女たちの思いに拓己さんは?
どうやって決めるのか?
またあとがきで。
「じゃあ、選ばせてもらいます!」
覚悟を決めることにした。
ただ考える時間がほしい。
「で、誰ですか?!」
と問われたので・・・
「少し考える時間をください!」
と即答しまった。
皆がズッコケそうになる。
「い・・・いいですよ。」
動揺しながら進行役の芦川が答えた。
レッツシンキングタイム!
・・・・・・・
今までのことを考えた。
みんなと遊ぶようになったのは?
ゲーム内のギルドの仲間たちに出会えたのは?
毎日が楽しかったのは?
そう、あの出来事からだな。
あの日。
びしょ濡れの彼女を家に招いた時だ。
彼女の笑顔。
彼女の照れ顔。
彼女のからの告白。
思えば思うほど彼女が頭のなかに浮かぶ。
「拓巳さん?」
彼女の声が聞こえた。
そうだ!
その一声で俺の考えが纏まった。
俺は歩む。
そして彼女のまえで立ち止まった。
「えっ?」
驚く彼女。
そして
「市川未歩さん。俺は君のことが好きだ。でも、高校生なので節度を守った付き合い方しかできないがいいですか?俺と結婚前提で付き合ってください!」
完全なプロポーズ。
その言葉に驚き泣き出す未歩。
「なんで・・ひっく・私を・・選んで・・・・ひっく・・・くれたんですか?」
ハンカチを取り出し涙を拭いながら彼女は俺に聞いてきた。
理由をのべる。
長くなっちゃいけないしなー。
簡易で考える。
「一番俺の中で大きな存在だったからかな。今までの出来事を考えてもいつも一緒にいたし辛いときも一緒だった。なにより一緒にいて安心して落ち着けるから。だから君を俺は選んだんだ。」
そう彼女に告げると彼女は俺の胸に飛び込んできた。
ぎゅーっと力一杯抱き締める。
少し痛いくらいだ。
そんな未歩を優しく頭を撫でる。
そして泣き続ける未歩。
「どうやら長く待たせてしまったようだね。」
「う、ううん。」
泣きながら抱き締める彼女。
そろそろ骨が軋んできた。
「ゴホン!」
わざとらしい咳払いが聞こえる。
そこには痺れを切らした千鳥いた。
「よかったね未歩。拓巳さん、大切にしてあげてよ。」
と告げる。
丑も横にいた。
「お付き合いは構いませんが・・・あの・・・エッチは許しませんよ?」
と苦笑いしながら告げる。
そして最後に
「未歩ちゃんを選んだかー。私もまだまだ魅力が足りなかったってことですかね。先輩?」
芦川が近くに来た。
そして肩にポンと手をおこうとした時だった。
「触らないで!」
突然みほが怒り出したのだ。
「えっ?未歩ちゃん?」
いきなりの怒りの感情で動揺する芦川。
未歩がハッとする!
感情的に怒った自分が恥ずかしかったようで続けながら声を小さく言った。
「だって拓巳さんは私の彼氏ですから・・・。だからベタベタ・・・しないで欲しいから。」
そこまでベタ惚れされていたのか。
しかもちょっとヤンデレが入っている!
未歩って案外、独占欲が強いようだ。
少し照れ困っている俺を見て三人は
「ははは、早く結婚してくださいね。このバカップル!」
「リア充爆発乙!」
「面倒ね!(まだ付け入る隙があるわね!)」
力いっぱい背中を叩かれるのであった。
ー 五年後 ー
「拓さーん。」
下の階で彼女が呼んでいる。
2階で掃除をしていた俺はリビングに向かう。
リビングでは片付け途中で葉書とにらめっこをしている彼女がいた。
彼女・・・
いや、もう妻だったね。
そう、俺の妻。
高根未歩がいた。
あれから俺は彼女の卒業と同時に結婚することにした。
その間、未成年の色々と誘惑が多かったが。
ちゃんと約束通り守りました。
それと俺も転勤があり、なれた土地から離れることに。
そこで一生懸命頑張り部長にまでかけ上がった。
で、一軒家をこの間買ったのだ。
そして今、引越しの真っ最中。
「どうした未歩?」
何があったのか気になり未歩に聞いてみた。
「うん。今ね、拓さんの家にあったハガキを片付けていたんだけど・・・」
「あー・・・ポストに入ってた。」
「そう!それ!そしたらね。」
彼女は一枚のハガキを俺に見せた。
なんか変なところから来たっけ?
ドキドキしながら確認した。
そこにはタキシードとドレスを着た二人。
優午と美申の結婚式のハガキであった。
「あの二人、最近結婚したんだよね。」
「うん。こっちもあるよ。」
次に見せてきたのは影虎と卯月の結婚式だった。
こちらは和装だ。
「あの二人も1ヶ月前に結婚したよね。」
「ああ、幸せそうだな。」
確かにゲーム内で彼らから結婚報告を受けていた。
だが出席はできなかった。
そう考えていると
「ねぇ、出席したかった?」
俺の顔を覗き込むしょげ顔の美穂がいた。
「いや、大丈夫だよ。」
俺は笑って誤魔化した。
本当は知人の結婚式。
出席はしたかった。
でもそれはできなかった。
それには理由があったから。
まず一つ目はこのお引っ越しがあり手続きなど色々と動けなかったこと。
二つ目は彼女が他の三人の女の子に個人で会ってほしくなかったということ。
告白後、何度もアプローチをかけてくる彼女達。
面白半分だったようだけど。
それが未歩にとって過大なストレスを与えていたようだ。
そして三つめは彼女のお腹に出産間近の赤ちゃんがいるからだ。
そのため外出をも控えている状態だ。
「大丈夫。この子が産まれたらまたみんなに挨拶しに行けばいい。」
「うん・・・・そう・・だね。」
不安のようでつまりながら言う。
そんな彼女を俺は優しく引き寄せ抱きしめる。
「この二人の幸せを見せつけに行けばいいんじゃないかな?」
そう彼女の耳元で囁いた。
すると彼女は笑顔で頷く。
そして、二人は確かめ合うように口付けを・・・。
ー ポン! ー
彼女のお腹の中から振動がくる。
「この子も早く生まれて来たいみたいですね。」
美穂は嬉しそうにお腹をさすりながら言った。
「じゃあこの子のためにお仕事を一杯頑張りますか!」
俺は立ち上がる。
すると、
「無理はしないでね。パパ?」
不安そうに未歩はズボンの端をつかむ。
その手にそっと手をおき・・・
「分かりましたよ。頑張れるだけ頑張りますよ。ママ。」
そう告げた。
「はっはははは・・・・」
「ふふふふっ・・・」
目が合うと二人は顔を合わせ笑い合った。
人を繋ぐ鎖。
それはどんどん繋がっていく。
切れては付きまた切れては付きどんどん長くなる。
ー チェイン・リングス・クロニクル ー
二人終わりました。
残り二人。
頑張って書きます!
次回もよろしくお願いします。
那祢でした!