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第九十八話拓巳編「運命と告白」

こんばんわ。

那祢です。

長くなりすぎて今の時間です。

呑気な拓巳に全員が考えたのは?

またあとがきで!

「あなたまで来たのー?」

「・・・一応ね。電話あったし。」

「一人放置されても困るからね。」

「まあ勝負は平等にだよな!」

「だから・・・いらないんじゃないの?決まってるし。」

「だれによっ!」

「オッズが変わるから番狂わせ?」

「あんた、案外ひどいこと言うわ!」

「あーもう喧嘩しないで!」


俺の帰り道。

未歩や涼子、千鳥や丑。

この四人が揃っていた。

全員俺にいわくがある。

彼女たちはどうや電話でやり取りをしてこの待ち合わせを決めていたようだ。

まあ、何のやり取りかわからないけど・・・・。

でも、俺はまさに背水の陣に陥る。


「えっと・・・・なんかどこかに行くか決めていたのかな?」


俺は何気なく聞いてみる。

するとあんなに言い争っていた全員が


ー ピタッ ー


と止まった。


「えっ?」


急に静かになったので驚く。


「何かあったのか?」


わからない俺は彼女らのその動きに動揺してしまった。

するといきなり。

誰かに胸ぐらを掴まれた。

千鳥だ。


「ちょっとこい!」

「えっ?なっ!!」


そのまま大通りから小さい路地へ連れて行かれる。

かなり力が強い。

体育会系だ!


「ちょっと何をするっ!んっ!」

「もうっ!んっ・・・」


いきなり引き寄せて千鳥にキスをされた。


「んっ!んんんっ!!んー!」


力一杯おしても振りほどけない。

力強いキス。

女子高生とキス。

こんな現場を会社の人が見てたら。

社会的に死んでしまう。

いやされているんだ!

あーしんだ。

俺、死んだわー。

もう無理だー!

・・・・・・・・

社会的死ぬなら・・・・

もうこのままでいいんじゃないか?

サワー系の臭いがしたな?

カル○スかな?

そんなことを考えていると。


ー スパン!!! ー


「痛っ!」


いきなり頬が熱くなった。

どうやら思いっきりビンタをされたのだ。

相手は千鳥。

顔を赤くして睨んでいる。


「ぼーっとしてないで聞いてっ!あたしね、道場のためにあんたを婿に考えていたんだ。でも、そんなんじゃみんなと対等になれないし。まあ、ねっ。だからちょっと言わせて。あたし、いや、私。ゲームを一緒にしたり遊んでいるうちに気付かずあなたに本気で惚れていた。だからあんたが怪我した時なんて県内の病院全てに突撃したいぐらいだったっ!でもまあ両親に怒られて無理だったけど・・・。そのあと、ずっとあなたを無事を思って部屋で泣いていたんだよ!こんなに気持ちが揺らいだことがない。だから・・・・だから私、あんたが好きだ!私と付き合ってくれ!」


いきなり千鳥からの告白だった。

しかも、皆がいる前。


ー 俺は今、この返事を考えないといけないのか。 ー


と思っていると


「えっ!」


なんだいきなり頭を両腕に掴まれる。


「おいっ?なっ!んー!」

「こっち見て。んっんんー。」


今度は丑ちゃんがそのまま首に手をかけキスを始めた。

少し小さい身長のためつかまりながらのキス。

慣れていないキス。

甘いミルクのような。

匂いを醸し出すキス。

そしてそっと離れる。


「私・・・・・私はあなたが好きじゃない。いや・・・なかったんだ。・・・好きじゃ・・・ないはず。むしろ、殺したいぐらい!私の大好きな芦川涼子先輩を取っちゃうしっ!」

「うっ、」


否定できなく言葉がでない。

確かに嫌われてるはおもっっ


「でも、・・・でもね。こんな歪んだ私に・・・ね。優しかった。体のコンプレックスがあったり男性恐怖症があったりしていたんだけど。あなたは特別だった。一緒にいると安心するんだ。落ち着くの。だから・・・だから私!涼子先輩にも取られたくない!だめかもしれないけど!私、丑はたくみさんが好き!んっ!ちがう!大好きです。私と付き合ってください。」


丑の告白。

コンプレックスを乗り越えての告白だった。

千鳥、丑と来たら次は・・・・


「ねえねえ先輩ー?」


肩を叩かれ振りかえる。

そこには芦川涼子がいた。

香水の匂いを感じる。

会社で俺の横を通り過ぎる時によく匂う香水の匂いだ。


「おまえっ?んっ!!んー!」

「次は私。んーーーー。」


彼女とのキスは大人の同士のキス。

ディープまではいかないがなかなか離してくれない。


ー ヒュンッ! ー

ー トンッ! ー


いきなり千鳥の手刀が俺と涼子の間を空を切る。


「長すぎだよ。」

「ごっめーん。ゆるしてー。」


タイミングに合わせて涼子が俺を突き放してかわしたようだ。

そして離れた俺をまた上手に手で捕まえた。

すげぇ!

あと彼女らに合わせていつもの話し方を崩して話をしている。

手を繋ぎながら告白が始まった。


「じゃあ先輩、告白するね?先輩は覚えてますか?あの痴漢事件。」

「ち、痴漢事件。」


俺が生まれてから思い出したくない出来事の一つ。

そこから女性が少し苦手になった。

あっ!

だからって男好きではありませんよ!

ノーマルです。


「私の後輩が間違えて犯人にしようとしていたよね?あの時はごめんなさい。シメときました。まああの時の出来事、全部見ていたんだよね。」


うー。

恥にしかならない過去。

痴漢事件、それは俺が思い出したくない過去だった。

でもそのおかげでチェインリンクスに出会えたのだから悪いことだけではなかった。


「その時、私の目の前で大人の対応で自分の身の潔白を示しそして女性にも配慮していた。その時にキュンとときめいちゃって。だからヤンキーのまま一生懸命会いたくてあなたを探したの。そして会社の前であなたを見つけた。その時、あなたにいやな顔されて無視された。だから私、あなたに認めてもらうために頑張って勉強して地域の平和も。そして何より同じ会社に入って!同じ部署になり部下になって!ああっ・・・・でもここまで行きすぎるとストーカーですよね。すみません。でもね先輩。私の思っている気持ち、もう分かるよね。先輩、入社してからずっとこの時を待っていたんだから。先輩、いや拓巳さん。あなたのこと愛しています。私を彼女にしてください。」


そう言って手を俺から離れた。

その瞬間いつもの細い目を見開かれた。

あっ。

いつも糸目の彼女の瞳が初めて見えた。

離れる間に切なそうな笑顔に戻る。


「拓巳さん・・・」


呼ぶ声は緊張感漂う。

一番最後は・・・・


「んっ。」

「んんーーっ!」


柔らかいキスが来る。

未歩だ。

爽やかなオレンジの匂いがする。

たぶん彼女がつけているリップの匂いかな?

そう感じていると唇が離れた。


「えへへっ。照れますね、拓巳さん。」


そう言いながら俺から少し距離をとる。


「私が拓巳さんを好きになったのは何処かは覚えていますよね。始めて会った時です。いじめに合い親友に裏切られ・・・・何もかもなくなった私。あの時、死のうかと考えてました。でもそんな私に居場所をくれたのは拓巳さん、あなたです。後々色々楽しい事がありましたね。まあ女の子に甘いところや優柔不断だったり。その時、沢山心の中がモヤモヤしました。どんな時でもみんなに優しくて私を導いてくれるあなたを。私は・・・・私は誰にも渡したくないと思います。あの竜人の時もです。だから・・・・しっかり私の気持ちを伝えなきゃいけない!聞いてください!拓巳さん。・・・・・大好きです。あなたが誰よりも大好きですっ!失いたくない!私とお付き合いお願いします。」


全員の告白が終わり四人は一列に並ぶ。

そして芦川が代表として伝える。


「私たちは全員、告白しました。拓巳さんこの中で一人。必ず彼女にしてください。お願いします。」

「「「お願いします!」」」


そう言い彼女達は目をつぶる。



自分の優しさで起きてしまったこの出来事。

言うなら因果応報。

俺は彼女たちの気持ちを弄んでいたのかも知れない。

だから真剣な彼女達の気持ちを無下にしてはならない。

覚悟を決める。

いや、決めなくてはいけない

逃げてはいけない。

俺は頭の中でぐるぐる回る。

みんな大好きだ。

だがそんなのは許されない。

仲良しこよしは終わりにしなければ。

だから、あやふやにしてはいけない。

もう気持ちは決まっているはずだろ。

四人の中の一人を選ぶ。

そして彼女の前に行き・・・・

気持ちを伝える。


「俺もあなたが好きです。あまり人と付き合ったことがないのでヘタレかもしれませんがお願いします。」


そう言いながら彼女の唇にキスをした。

全員が告白。

不公平がいけないと考えた涼子さんでした。

えっ!?

まさに昔会ったお見合い番組。

知ってます。

それを伝えたのは・・・・まああの方です。

あと少しで終わります。

いや終わらせます。

もう少しお付き合いを。

那祢でした。


追伸 次回も頑張れたら更新します。

更新できなかった場合は・・・・すみませんでした!

先に謝らせてください。

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