第九十二話拓巳編「切り札と逆襲」
こんばんわ那祢です。
リオラ戦の続きです。
勝てるのか?
それとも?
またあとがきで!
「ごめんねー。モーションがー長いからー。」
「間に合うようにみんなで囮になってもらっちゃった。」
氷魔法を唱えた二人がそう言って歩いてきた。
そうか!
俺はあるゲームの話を思い出した。
ドラゴンは氷が効く!
某ゲームのドラゴンタイプの○○モンは氷が弱点だった!
こちらのゲームでもドラゴンには効くはず!?
恐る恐る氷漬けのリオラを見る。
ー シーン・・・・・ ー
そこには氷に包まれた竜人リオラが佇む。
彼女の大きさ二回り大きい氷に包まれていてまるでモニュメントのようだった。
ー これで・・・・終わったのか? ー
そう思っていると
「ふふーん。私たちの最大奥義をくらって立ち上がる者なんていないでしょ!」
「でもーそのぶんーMP半分ー減りましたよー。」
そう自慢をしているその時だった。
ー ピシッ! ー
俺の後方で音が鳴る。
俺は音がした方を見る。
ー ピシピシピシーッ!!! ー
「「「「「えっ?」」」」」
皆も気が付き音のした方向を見る。
そして一同、目の前の光景に唖然とすることになる。
その光景とは・・・・
リオラを包んだ氷に亀裂が入りその隙間から水蒸気が噴射している。
言い表すなら・・・
「科学の実験で灼熱の鉄球を氷に乗せた感じ。」
そう感想をアバランが呟いた次の瞬間だった。
「グアァァァ!!」
リオラは巨大な炎に包まれた。
言うなら巨大なガスバーナーな感じだ!
うん。
俺って表現が下手だ。
あれだっ!
スーパー○イヤ人3!
あの気みたいに・・・・
そんな言い訳を考えている時だった。
「このガキどもが舐め腐りおってっ!」
炎から咆哮のように聞こえる。
そして彼女が出てきた。
炎の中で竜になったリオラ。
一本、また一本ゆっくりこちらに歩いてくる。
その踏みしめた足跡は溶岩で溶けたようになっていた。
「お前たち!再びこの姿にさせてゆる・・・」
台詞を話している時だった。
「空きあり!」
ー ザシュザシュッ!!! ー
いきなり前足に連撃を食らわすミスティ。
「私も続くっ!」
ー ビシュビシュッ!! ー
もう片方の前足を狙うセフィロ。
「ならば私もっ!」
ー ビシビシッ!! ー
ゲイルも一緒に攻撃に加わる。
それに対し・・・
「お前ら喋らせろっ!?」
とリオラはまとわりついている三人を対処しようとする。
だが素早く動くので狙いが定まらない。
「小娘めっ!イねっ!」
一人一人狙うのをやめ、強靭な真空で三人を弾き飛ばした。
吹き飛んだ三人を見て連撃を食らい肩で息をしているリオラ。
「決め台詞を喋っているだろっ!マナーを守れ・・・・」
また話をしている時だった。
「敵とのマナーなど無いっ!」
今度はドラグが先程使用した技を使い上空から襲い掛かる。
「話をしている暇などはない!」
アバランも負けじと盾で胴体を叩く。
「なっ!貴様っ!話を・・・・っ!」
そんな隙を見てギュウジンマルとリボティのクロス切り。
「グアァーッ!!」
全員の一斉攻撃を受けてリオラは。
後ろ足をつき、
「こんな雑魚どもに・・・・・グフッ・・・・」
そう言ってリオラは横向きにゆっくり倒れた。
「うぉしっ!」
「よっしゃ!」
「やったーっ!」
「これでバイジャは守られたのね!」
「皆でやっつければ何ともない。」
集まって喜びを分かち合う。
前回負けた敵に勝つ。
それは負けた仲間にとって紛れもなく嬉しいことだった。
「ありがとうっ!本当にありがとうっ!」
そう感謝をしているそんな時だった。
「あれっ!リオラは?」
皆より先に素材を入れようとミスティ。
そんな彼女。
だが、彼女の見た先にはリオラはいなかった。
いきなり騒然とする仲間たち。
ー 何処に行った? ー
俺がそう思った時だった。
「お前ら、全員ここで死ねー!」
遠くの岩影。
そこには竜人に戻ったリオラが呪文を唱えている。
「あ、あの魔法はっ!!!」
前方一面を焼き尽くす巨大なレーザーを敵に撃ちこむ魔法使い最強魔法。
ただ使用者は必ず死んでしまう。
通常時間がかなりかかるのだがこちらの隙と炎適正で魔法の構築が直ぐ出来たようだ。
「じゃあな。雑魚どもー!」
手がこちらに向けられる。
魔法や防具など緩和するものもない!
絶体絶命っ!
その一撃が放たれる。
かなりの大きさのレーザーがこちらに向かい襲いかかる。
そんな時だった。
「バイジャ、今こそお前の役目だ。」
「えっ?なっ!?」
いきなりドラグに後ろから羽交い締めされたのであった!
ドラグに羽交い締めされたバイジャ。
彼らはどうなるのか!?
そしてリオラは?
次回もまたよろしくお願いいたします。
那祢でした。