第九話拓巳編「レッツゴー!会社」
お待たせしました。
那祢です。
今回はプロローグの方でます。
誰でもいいですよね。
今回も楽しんでもらえれば何よりです。
「ふあぁぁぁ~。」
大きくあくびをして俺はベッドから起きた。
二日前、新人さんがギルドに入ったことでドラグさんがテンションが上がり連続クエスト、訳して連クエを六回もしていたから寝る時間があまりなかった。
俺は急いで出かける仕度をした。
歯磨きをしてから冷たい水で顔を洗い髪を整えて背広に着替える。
「よし!いくか!」
そして靴を履き、バス停に向かった。
バス停に着くといつものおばさんや自分と同じサラリーマン風のスーツの男が並んでいた。
しばらくするとバスが到着し、急ぎ足でバスに乗る。
眠そうな高校生や仕事に向かうOLなど様々な人が座席にいた。
ーやった!今日は座れるぞ!ー
二人用座席が空いていたのでゆったりすわった。
今日も見慣れたバスの外の風景を眺める。
ーいつもと変わらない、いつもの日常。ー
バスはバス停に着く度中の人口はどんどん増えていった。
そして、どうやら座る場所が無くなってきたのか座席が空いていた俺の隣に誰かが座った。
ーげっ!さっき眠そうにしていた女子高校生だ!ー
バス停の時、眠たそうな感じをしていた女子高校生が何故か隣に座ってきたのだ。
ーたしか俺の前に座っていたのに?なんでだ?ー
俺は前の座席をのぞいて見てみると仲の良さそうなお爺さんお婆さんが仲良く座っていた。
どうやら席を譲ってあげたらしい。
ー優しいな!学生の鏡だ!うんうん!ー
そう思い隣を覗いてみる。
すると・・・なんと彼女は隣でぐっすり寝ていた。
どうやらお疲れのようだ。
-遅くまで勉強していたんだろうか。あ~俺も若い頃はな徹夜でラーメン片手にやったな。そして遊んでしまったりして散々なこともあったな-
そんなことを思い更けながらバスはどんどんバス停を過ぎていく。
ーたしかこの制服、駿林高校だよな?ー
制服は緑が仄かにかかったブレザーにスカートは赤チェックで首についているリボンで学年を分けているはずだ。
因みにこの服は冬服である。
夏服は白いブラウスで襟が緑のラインがありリボンはそのまま。
あと、スカートは緑のチェックになるのだ。
えっ?詳しい?・・・勘違いしないでほしい。
昔、友達に『クリスマスみたいなカラーの学生服がある』と聞かされていたことがあってなんとなく覚えたのである。
決して昔、気になる女の子が着ていたからではない。
言い訳に為ってしまったが現実に戻ろう。
女子高校生が眠ってしまいこのままでは起きそうにない。
むしろ俺の肩に頭をぴとりとくっつけて寝ている。
友達も乗っていないのか降り遅れて学校に遅刻して先生に怒られてしまう。
ならば誰が起こすのか!
俺はしばらく悩み覚悟を決めた。
「おい、次は終点だぞ。起きろ。」
かるく肩を揺らしながら起こそうとした。
・・・反応がない。
でも俺は起こすと決めたんだ。
曲げるわけには行かない。
「なあ、起きろよ。学校に遅刻してしまうぞ?なあ?」
俺は寄りかかってる彼女の頭を優しくゆさぶった。
すると眠っていた女子高校生がゆっくり目を開ける。
そして頭に置かれている手を優しく両手で握ってこう答えた。
「ふぁぁぁぁ・・・優しい手です。起こしていただいてありがとうございます。優しいのですね。はぁぁぁ・・・私、惚れちゃいそうです。」
いきなりのこの返しだったのだか俺はとてつもなく怖かった。
特に女子高校生は恐い。
散々な思い出が頭の中で横切るから。
なのでその反応に俺は・・・
「起きたなら大丈夫だな。降りるバス停についたので俺は行くよ。」
と握られた手を引き離し俺は急いでカバンを持って降り口に向かいバスを降りた。
「あっ!ねぇ!ちょっとまって!お名前は?」
彼女はそう言いながらバスの窓の隙間から声をかけてきた。
バスの皆が見ていたので俺は手を降りバスから離れた。
近くにいたくない。
- とにかく一緒にいたら危ない。-
その時はあのざわつきに気がついていなかった。
痴漢の騒ぎを起こした女性が彼女と気づいたのは会社についてからだった。
名前決めるのに二時間かかりました。
実際ある学校名はさすがにつかえませんよね。
次回は会社にて。
あの方やあの人が!
一応、女性も出すつもりです。
お楽しみに!
那祢でした。