サブストーリー第七話芦川編「討伐と不運」
こんばんわ。
那祢です。
本日は芦川目線で書きます。
黒い飛竜討伐時。
セフィロやバイジャをどう思っているのか。
楽しんでいただければ嬉しいです。
またあとがきで。
先輩は黒い飛竜目が合い戦闘となった。
どうやら私たちには気がついていないらしく
「ギャオゥーーーーーーン!!!」
大きな鳴き声をあげながら黒い飛竜は先輩をおいかけに行った。
先輩と戦闘になった飛竜にはポイントマーカーがついていて地図でどこにいるかわかるようになっている。
うん、べんりだね。
あっ!?
地図を見ると飛竜が先輩の仕掛けた一つめの罠に近づいていた。
そう、ニードルトラップの落とし穴。
ー ズダーン!! ー
「ギャオゥ?」
大きな地響きが聞こえるた。
引っ掛かったのかしら?
「ギャオ!ギャオゥ?!」
遠くで暴れる声がするなぁ。
かなり痛いんだろうなぁ。
製作しているところを見たのだがかなり危ない作りだったわ。
思い出すと背筋が震えちゃう。
ー バサッバサッバサッバサッ・・・ ー
飛竜は翼を羽ばたす音が聞こえる。
でもトラップを仕掛けたのは森の中だから
ー ゴンッ! ー
高くは飛べないよね。
黒い飛竜は空をぎこちなく飛んでいる。
「ギャオギャオゥーーーン!!」
そして、一声あげ上空から先輩に襲いかかる!
・・・・・・
えっ?
見えるのかって?
廃墟で見えてないわよ?
想像ですが何か?
その時だった。
ー ブンッ!グシャッ!!! ー
「ギャオッッ!??」
風斬り音と鈍い音。
たしかあそこには・・・・・
スパイクボールを仕掛けたと自慢気に言っていたことを思い出す。
大量に仕掛けたって言ってたわね。
そう思っていると
『よしっ!引っかかった!頼む!』
先輩からの合図が来た。
私はすかさず魔法を唱え始める。
先輩におねがいされたこの魔法は時間がかかる。
そのため合図が来るようになっていた。
ふふっ。
先輩と共同作業。
・・・・・嬉しい。
ー バシン!・・・バシン!・・・バシン!・・・バシン!・・・バシン! ー
スパイクボールに吹き飛ばされる黒い飛竜の音が響く。
だんだん近づいてきて・・・・
あっ!
見えてきた!
最後の罠にはニードルスパイクがある。
棘に刺さる痛いヤツ。
目の前に飛ばされた飛竜にそれは刺さる。
ー ズブリッ! ー
「ぎ、ギャオッ!!」
うっ!
グロい。
でもお仕事こなさないとっ!
暴れる飛竜に向かい先程から用意した魔法を唱える。
飛竜を囲むように巨大な魔方陣が浮かぶ。
「ハイブリザードウォール!」
上級の氷魔法。
ー ピキピキピキピキ・・・・・ ー
魔方陣内の敵が絶対零度で凍りつく。
「ギャオ?ギャッ!ギャッ!」
体が固まりさすがに逃げるため暴れる飛竜。
あと少しあと少し・・・・!
すると私の後ろから飛び出す影が!
バイジャとセフィロが飛竜にコンビネーション技を仕掛けるようだ。
ー ビュビュン!ヒュン!ヒュン! ー
素早い動きでしっかり相手を狙った技の数々を繰り広げる。
・・・・なんか私より共同作業している気が。
少し嫉妬しちゃう。
・・・いや、かなりかな?
「ギ、ギャーーー!!!!!!」
そう思っている内に黒い飛竜は大きい一声を上げて崩れ落ちた。
どうやら討伐したようだ。
『罠だけでパーツ破壊や早く終わらせることができるんですね。』
ちゃっかり先輩の隣にいるセフィロが先輩に聞いてくる。
『今回は見事は引っ掛かってくれたからね。』
罠がしっかりヒットしたことに自慢げな先輩。
それに対し
『ならば私達、いらないですか?』
セフィロがしょんぼりした声で聞いてくる。
あざといっ!
男性が一番弱いかまって系の台詞!
『いや、最後のコンビネーションがなければ俺一人で倒せませんよ?罠、あれで最後だったし。』
やっぱり優しいフォローする先輩。
だから惚れられるんですよっ!
この万年タラシ男っ!
でも嫌いじゃないっ!
好きっ!
一応私も言っておきますか!
『そうです。先輩が誘導。あなたの攻撃と私の魔法が決まらなければ倒せませんでした。』
うん、完璧!
ちゃんと自分もやったって言ってるしっ!
すると・・・・
『そ、そうですか!?お力になれて嬉しいです。』
照れながらセフィロが答える。
・・・・・可愛いってことはこういうことを言うんだよね?
そう思いながら討伐した黒い飛竜から素材を採取することにした。
三分ぐらい。
しばらく採取すると違和感を感じた。
何かおかしいと。
私の前にセフィロ。
セフィロにおかしいところはない。
ということは・・・・
回りを見渡す。
ー せ、先輩がいないっ!!! ー
先程までうろうろしながら採取していたのだけど!?
見渡す!
いない!
仲間マーカー!
ない!?
ど、どこに言ったの?
「あれっ?バイジャさんは?」
ようやくセフィロも気がついたようだ。
でも、三分ぐらいだとマップから出ることはできない。
ログインマークはある。
VRをはずして直接聞くか?
そこまでしようとした時だった。
空に黒い影が走る。
その手には冒険者を握っていた。
そう、バイジャさん。
先輩だった。
消えたバイジャを見つけたトガリこと芦川。
セフィロとの仲は?
バイジャにたどり着けるのか?
次回もよろしくお願いします。
那祢でした!