第七十九話拓己編「続!激突!飛竜対不運?」
那祢です。
飛竜編の続きです。
おいかけっこの行方は?
そして倒せるのか?
またあとがきで!
ー ヒューーーー!! ー
あ、皆さんこんにちは。
バイジャです。
ただいま、ビュンビュンと飛んでいます。
あ、皆だ!
「みんなー!ここだよ!」
「・・・・・えっ!?あっ!バイジャさ・・」
両腕を飛竜の足で捕まれて固定されているので手を振る事が出来なかったがその代わりコメントチャットに気が付いてくれたようだ。
さすがに飛竜。
飛ぶ速度が速いためコメントが間に合わない。
ー ボオゥ!! ー
炎の玉が飛んできた。
トガリだろう。
俺を助けるのにまだまだあきらめていないようだ。
最後に追いかけてくるのが見えた。
あっ!
彼処にも人達が!
自分のパーティーではない冒険者を発見したのであちらにも呼びかけるが・・・。
森の木が邪魔になり見えなくなってしまった。
ー ふぅー ー
ため息をつく。
俺は上を見上げた。
「キュオゥーーーーーーン!!」
ピンク色の飛龍に目が合いほうこうで挨拶される。
「・・・・どうも。」
俺は会釈をする。
何でこの状況なのかって?
それはこの状態が始まる十五分前のことだった。
「ギャオゥーーーーーーン!!!」
俺は黒い飛竜に追いかけられていた。
逃げる俺。
後ろから何回も竜の鳴き声が聞こえてくる。
ー しかし、何故走ってくる? ー
翼を持っているから飛べばいいのに何故なのか。
頭は良くないはないな。
そう思いながら俺は仕掛けていた罠の待機場所までついた。
ニードルトラップの落とし穴バージョンだ。
「ギャオゥ!?」
ー ズダーン!! ー
俺の後についてきた黒い飛竜が罠にかかり足をすくわれて転がる。
クリーンヒット!
この一撃はかなり大きいようだ。
相手の脚を使えなくさせるためのトラップ。
しばらく暴れていたので何発か弓を射る!
ー パシュ!パシュ! ー
頭や翼に当たる。
暴れまわり罠から逃れた飛竜。
おっ!?
飛竜は片足を引きずっていた。
ー 第一の目標達成! ー
そう感じた俺はすかさず次の罠の方へ誘導するため走りだす。
片足が使えなくなった飛竜は翼を羽ばたかせ上空から攻撃することにするようだ。
ただ、マップは森の中にある廃墟。
ー ガサガサ!ゴンッ! ー
高くは飛べないようだ。
木や建物にぶつかりバランスを崩しながら俺を追尾してくる。
もう少しで・・・
そう思いながら第二の罠めがけて俺は走った。
黒い飛竜も上空で俺に狙いを定めている。
「ギャオギャオゥーーーン!!」
一鳴きして上空からだいぶを仕掛けてきた!
ー 今だっ! ー
そう思った俺はすかさず横っ飛びをする!
ー ブンッ!グシャッ!!! ー
「ギャオッッ!??」
風斬り音と鈍い音が響く!
飛竜の翼に俺の仕掛けたスパイクボールが刺さる!!
しかも飛びかかってきた勢いがありそのまま飛竜を左側へ吹き飛ばす。
『よしっ!引っかかった!頼む!』
吹き飛ばした先は・・・・・
俺が複数仕掛けたスパイクボールの嵐。
ー バシン! ー
すかさずもう一つ。
ー ・・・バシン!・・・バシン!・・・バシン!・・・バシン! ー
吹き飛ばされる黒い飛竜。
いつの間にか俺が一番最初に出会った場所まで戻されていった。
最後の罠にはニードルスパイク。
見事に棘に刺さって動けなくなる。
「ぎ、ギャオッ!!」
暴れる飛竜の回りに巨大な魔方陣が浮かぶ。
トガリの唱えていた上級の氷魔法。
魔方陣内の敵が絶対零度で凍りつく。
体が固まり始め暴れる飛竜。
そこにすかさずセフィロとのコンビネーション技。
ー ビュビュン!ヒュン!ヒュン! ー
魔方陣に入らず素早い動きでしっかり相手の弱点の頭部を狙った技の数々。
「ギ、ギャーーー!!!!!!」
罠のお陰でかなり弱らせていたのか。
黒い飛竜は大きい一声を上げて崩れ落ちた。
『罠だけでパーツ破壊や早く終わらせることができるんですね。』
隣にいるセフィロが聞いてくる。
『今回は見事は引っ掛かってくれたからね。』
『ならば私達、いらないですか?』
セフィロがしょんぼりした声で聞いてくる。
『いや、最後のコンビネーションがなければ俺一人で倒せませんよ?罠、あれで最後だったし。』
『そうです。先輩が誘導。あなたの攻撃と私の魔法が決まらなければ倒せませんでした。』
『そ、そうですか!?お力になれて嬉しいです。』
そういいながら俺の二の腕をつかむ。
うーん。
保て俺の理性!
そんな感じでみんなで感想を話しながら採取している。
その時だった!
ー ゾワッ・・・・ ー
上空に黒い影が見えた。
その瞬間、俺は空高く。
蒼い空へ連れていかれるのであった。
まあ今それが僕が上空にいるわけですと。
とどめを刺される訳でもなく落とされるわけでもなく。
ゲーム中のバグなのか?
この桃色の飛龍にただただ運ばれている。
たまにチラチラ見てくる。
『誰か助けてくれ!』
そう叫びながら山へ向かって飛んでる飛竜に何も出来ず連れて行かれるしかなかった。
キュオゥーーーーーーン
罠って凄いものです。
昔、俺の先輩が猪とっていたと。
森には気を付けましょう。
あとピンクの飛竜は?
また次回もよろしくお願いします。
那祢でした。